リカ場 ~私の脳脊髄液減少症のリカバリー~

原因不明の症状が「脳脊髄液減少症」だった私が、世界中に伝えたいこと

頸椎症性脊髄症と脳脊髄液減少症

time 2016/02/27

頸椎症性脊髄症と脳脊髄液減少症

2月22日テレビで、頸椎症性脊髄症について取り上げていました。
実は私は両手にシビレがあり、かつて頸椎症性脊髄症かもしれない、と医師に言われたことがあります。

そう診断した当時の整形外科の医師はまさか私の症状が、脳脊髄液減少症だとは、想像もしなかったはずです。

現在も、まだまだ脳脊髄液減少症の症状に詳しい医師が少ない以上、おそらく今も、原因不明の手足のシビレに苦しんでいる方の中に、
かつての私のように、脳脊髄液減少症の存在に、医師も気づけず、放置されている例があると感じています。

シビレを見逃すと、歩けなくなってしまう頸椎症性脊髄症の簡単な見分け方としてシビレのスペシャリストの医師が、実際の診察でも使っているというチェック法が紹介されていました。

「腕を前に伸ばして、手をすばやく握ったり開いたりを10秒間で何回できるか?」

10秒間で20回以上できれば、大丈夫」というものです。

確かにこのテストは、今まで受診した医師の何人かに、やらされた記憶があります。

しかし、私の場合はシビレがあっても、病院に行けるような日は、病院に行けるだけの体調が比較的いい日のせいか、医師の前でこのチェック法をやらされてもけっこう出来てしまい、異常だと思われることはありませんでした。

こういうところが脳脊髄液減少症のやっかいなところです。

しかし、たまたま首の画像で異常が捉えられたため頸椎症性脊髄症かも?と言われ、首を引っ張ったり、手に低周波を流したりの、
整形外科でのリハビリが始まりましたが、今思うと、脳脊髄液が漏れたまま、そんなことをしても、
治るはずがなかったと思うし、かえって悪化の危険があったのではないかと思います。

しかし、当時の整形外科医も、脳脊髄液減少症の存在に気づいていませんから、私も治りたい一心でそうするしかなかったのです。

ですから医師を責めるつもりはありませんが、せめて私の発症が今のような「病態の存在がみとめられつつある。」時代であったならと
とても残念でなりません。

今回見たテレで、内科の先生がこんなことをおしゃっていたのが印象に残りました。

「しびれる種類はいろいろあって、一般の方が手がしびれるって言っても、医学的にはどんな症状なのかなかなかつかみにくい。
麻痺して動かないのもシビレ。感覚がおかしいのもシビレ。

先ほどの、(VTRに出てきた例で)洗濯物が濡れているかわからないというのも、力はある、持つことはできる、けれども、湿り気のセンサーの部分の感覚が低下している状態。

どの症状なのか、コレする時にこういう感覚があると、ちゃんと(患者が)把握して、それを医師に出せば、すぐ解決する。」と
話していたことです。

とても私の心に響きました。しかし、当時も今も、患者が、「どんな時にどういう症状が出る。」ときちんと自分の症状とその傾向を把握して、医師に伝えたところで、「すぐ、解決する。」とは、とうてい思えません。

この医師の言葉を聞いて、確かにかつて私が経験した症状は、洗濯物を持つ力もある、取ることもできたのですが、洗濯ものが乾いているのかいないのかわからないほど、指先の湿り気を感じるセンサーの部分が低下している状態だったのだと、気づきました。

今まで手の異常をいくら医師に訴えても、腕の力、手の動きを診るばかりで、「手先のセンサーが鈍っている。だから、なんらかの異常が存在する。」と指摘してくれる医師さえ、いませんでした。

あの時代、脳脊髄液減少症の存在は、どんな医師でも見ぬけなかったとしても、せめて今回、テレビで指摘してくれた医師のように、
患者の訴えの中に潜む異常のシグナルを見抜くことぐらいはしてくれて、患者の訴えをじてくれる医師ぐらいは、いてくださったら、どんなに心が救われたか?と思います。

しかし、当時は、いくら医師に症状を訴えても、検査結果で照明されない症状は信じてもらうことさえ、難しかったのです。

私のように、脳脊髄液減少症の概念すらなかった時代ならしかたがないにしても、たとえ、現在であっても、脳脊髄液減少症を、手のささいな感覚のおかしさだけで見抜ける医師は、ほとんどいないでしょう。

だから、かつての私のような症状で、現在、医師を受診しても、見逃されている脳脊髄液減少症患者が、現在も存在し、過去に発症した患者さんから、現在までに、たくさん累積していると思われます。

脳脊髄液減少症の認知度が広がることと、それに伴う研究と、患者の早期発見の課題は、まだまだこれからです。

私は、誰も脳脊髄液減少症を知らなかった時代から現在まで、幸運にも生き抜いてこれましたが、

さぞかし多くの脳脊髄液減少症の患者さんたちが、適切な治療にも自分を苦しめる原因が何かにも気づかないまま、

症状を抱えたまま生き抜くことが難しく、さまざまな形で、命を落としていった気がしてならないのです。

私はサバイバーとして、脳脊髄液減少症について、世間に伝える義務があると感じています。

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自己紹介

lily

脳脊髄液減少症のサバイバーです。私が生きているうちに「原因不明」「異常なし」「精神的なもの」とされたり、何かすでに別の病名がついている人たちの中に、脳脊髄液減少症が隠れている可能性について、広く社会に伝えたいと思っています。

「脳脊髄液減少症を知っていますか」

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