リカ場 ~私の脳脊髄液減少症のリカバリー~

原因不明の症状に潜む脳脊髄液減少症の早期発見と回復、症状理解による患者に優しい社会の実現のために、私ができること

身体症状症と脳脊髄液減少症

time 2017/05/26

先日のNHKのドクターGで身体症状症が取り上げられました。

脳脊髄液減少症は、身体症状症とも誤診されかねないと強く感じました。

番組ではこう説明されていました。

身体症状症とは、比較的よくある病気で、

日本人の成人のうち5~7%がこの病気ではないかと考えられている、

実際に痛みがあるのに精神的な疾患だと言われても、受け入れられず治療に向き合えない人も多い。

ものごとを悲観的に考え、不安を膨らませてしまう傾向がある人に多いとされている。

これを聞いて長年脳脊髄液減少症を見逃されて、さまざまな検査で異常なしと言われ続け、それに納得できず、体力も時間もお金もかかるしたくもないドクターショッピングを強いられてきた私は、非常に違和感を感じました。

今回の患者の場合、症状の原因は心の病で起こる「身体症状症」の可能性が高い、しかし自分は体の病気に違いないと思い込んでいる。神経内科で受けた異常なしという検査結果も受け入れられない。自分でネットで病名を調べて医師に言う、このままでは治療に向き合えずドクターショッピングを続けてしまう。
それを阻止するために医師は問診の中で意識して「共感」の姿勢で対応することを心がけた。と番組ではまとめられていた。

これも、すべて医師側よりの考え方だなと思いました。

なぜなら、私はいくら多くの医師に、「異常なし」だと言われ続け、首をかしげられつづけ、最後は精神科を紹介されても、絶対、この症状には原因があるはずで、それを今までの医師たちは見抜けなかっただけだと、本来ならしなくてもいいドクターショッピングをし続けた結果、最後に、脳脊髄液減少症だとわかったのです。

もし、その過程で、どこかで優しい先生にひっかかって、「異常なしですよ。身体症状症ですよ。一緒に治しましょう。」なんて言われていたら、共感して痛みやしびれの症状を受け止めてくれる医師の存在で、多少心が癒されることで症状が多少楽に感じることはあっても、一生、症状の真相「脳脊髄液減少症」には気づけなかったかもしれないと思うと、ぞっとします。

そうした、患者側の、生物の、自分を救うための本能ともいえる、「自分の症状の原因を見つけ症状から逃れたい、元気になりたい、そのために治してくれる医師を探し出したい。」という、ごく当たり前の考えや行動を、
医師の側から見たら、そうやって自分で不安を膨らませて体の病気だと思い込んでしまう困った患者だと思われがちなんだな、と今回の放送で改めて思いました。

ものごとを悲観的に考え、不安を膨らませてしまう傾向がある人に身体症状症が多いと言いますが、
脳脊髄液減少症を見逃されてきた私から言わせれば、

症状があるのに、医師に異常なしと言われ、周囲からは健常者として扱われ、当たり前にいろいろなことを健康な人のように求められる生活を続けていると、このまま一生この症状を抱えて、誰にも理解されないまま、健常者と同じようにいろいろなものをこなしながら生きていかねばならないのか、と考え、不安にもなるし悲観的にもなるのは当然です。

ものごとを悲観的に考え、不安を膨らませてしまう傾向がある人が身体症状になるということも確かにあるでしょうが、その逆で、脳脊髄液減少症のような原因が隠されて、治療にたどりつけず回復できないから、それによって悲観したり不安になったり、あるいは脳の不調が原因で不安神経症のようになったりうつ病のようになったりして、結果的に悲観的な考えになったり不安になったりする場合もあると私は思うのです。

医師の教育の現場では、医師の側の立場からしか、教えられていないようです。

こうした、患者側にたった、患者側の視点の、患者の気持ちは、医師の教育を担う人たちには人材がいないのでしょう。

これからは、どんどん医学の教育の現場で患者を講師に招いて、ひとつのことを、医師側からの視点と、患者側からの視点と両方の視点で考えられるような医師を要請してほしいと思いました。

いろいろ書いてきましたが、今回の放送は、考えさせられました。

ぜひ、多くの脳脊髄液減少症関係者にこの番組を見ていただき、考えていただきたいです。
きっと私と同じように違和感を感じるはずです。

脳脊髄液減少症の症状の見逃され期間が長ければ長い患者さんほど、脳脊髄液減少症患者を数多く診てその実態を知り尽くしている専門医ほど、違和感を強く感じるはずです。

ぜひ、見てみてください。

6月3日の午前10時5分から再放送されます。
総合診療医 ドクターG 「胸が痛い」

関連記事:
「身体症状症?」ドクターG様、その診断大丈夫?

多発性硬化症の症状に似ている脳脊髄液減少症

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コメント

  • parsifalさん、コメントありがとうございます。parsifalさんのブログもお教えいただき、ありがとうございます。ただ、リンクを含むコメントは公開しないことにしているので、ここでparsifalさんからいただいたコメントを紹介させていただきたいと思います。ご了承ください。
    以下はparsifalさんからいただいたコメントの内容です。
    「lilyさん、リコメありがとうございます。今、コメントを読んだので、返信が遅れてしまいました。以前に頑張って書き込んでいたブログのURLは、〇〇です。何かの参考になればと思います。若いときは、パワーで何とか誤魔化していましたが、加齢とともに、誤魔化し、無理が効かなくなってきているように思います。それとともに、症状と戦いながら、仕事をするのに疲れてきているといいますか。家族の家計を支えるのに、仕方がないと思いながら、気持ちの持っていき場に困っているような現況です。周囲に理解してもらうのも難しいですしね。この先、最後まで仕事をまっとうできるのか不安に思いながら、今は、休日は、少々自堕落な生活をしています。頑張るのにくたびれてきたというのが本音です。愚痴になり、すみません。でも、同じ病気の人しか、話が通じませんしね。時々でもいいので、よろしくお願いします。」
    以上「  」内はparsifalさんからいただいたコメントでした。

    by lily €2017年8月16日 8:37 AM

  • parsifalさん、
    コメントありがとうございます。
    家族を支える立場の、脳脊髄液減少症患者はつらいですよね。
    本来自分が誰か周りの人にいろいろと支えてもらいたいのに、大人の患者はそういう「家族から支えてもらえるような恵まれた患者」ばかりではありませんから。
    逆に、自分より幼い世代や、家族を、「支えなければならない立場」に強制的に置かれてしまう患者も多いと思います。
    しかし、マスコミなどで「脳脊髄液減少症患者として出てくる患者さんたち」は「まわりの支えがある恵まれた環境にいる人」ばかりのように私は感じます。そうだからこそ、「取材に応じられるのでは」と感じてしまうからです。本当の大人の患者の苦しみの最中にある人たちは、症状を抱えながら、仕事や家事や育児で疲れ果て、取材に応じるような体力も気力もないはずだと私は思うからです。

    あと、parsifalさんは、どのくらい検査や治療ができているのでしょうか?今も、parsifalさんに症状があるのは、まだ「なんらかの原因」が解決されていないせいでは?と私は感じております。
    私の経験から、年に関係なく、たとえ年齢を重ねても、回復するときは回復するからです。

    どうぞ、患者の本音なり愚痴でも、吐き出してください。そうすることで誰かがparsifalさんのような大人患者の苦しみに気付いてくれるかもしれませんから。私も、どんなに身近な親族や配偶者、親であっても、脳脊髄液減少症の苦しみは、体験した者でないとわからないと思っています。それぐらい、「脳脊髄液減少症の世界」が通常の体験のない人間には、想像を超える世界だからです。
    その世界を言葉で表現するのも、とても困難を感じています。
    まるで「あの世」を見てから「この世」に帰ってきた人のように、あっちの世界「脳脊髄液減少症の世界」を私はなにも知らない「こっちの世界(脳脊髄液減少症ではない通常の人間の世界)」の人たちに伝えるのも非常な困難を感じています。目に見えない「症状」という「体感」の世界を言語化して伝えるのがとても難しいからです。
    たとえ言語化しても、身近な人でさえ、すぐさま「そんなことがあるわけない。」と即座に否定されることを経験しています。脳脊髄液減少症に理解のない医師ならなおさらです。そうして患者は「あっちの世界」で体験したことを、「言ってもどうせ無駄。理解されるわけがない。」と思い、次第に口を閉ざしていきます。そうしてますます脳脊髄液減少症の世界の理解は、なかなか進まなくなるのだと私は考えています。

    by lily €2017年8月16日 8:53 AM

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健康オタクの脳脊髄液減少症のサバイバーです。「原因不明」「異常なし」「精神的なもの」とされたり、何かすでに別の病名がついている人たちの中に、脳脊髄液減少症が隠れている可能性について、広く社会に伝えたいと思っています。

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