2020/07/04
NHK チョイス 病気になったとき 疲労 を見た感想の続きです。
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睡眠をとらないとなぜ疲労がたまるのか
これについては、前回の記事にもまとめましたが、
自律神経の中枢の細胞が、日中の活動による活性酸素によって傷を受けることが疲労の原因となりますが、
その脳の細胞の傷を治す役割の、疲労回復因子FRは睡眠中に最も増加するため、
睡眠が十分とれないと、FRが増えず、脳の傷が回復せず、疲労が回復しないから、だそうです。
疲労が続くと、
・脳卒中
・心筋梗塞
・狭心症
・メンタルヘルス障害
が起こると
疲労専門医が話されていました。
脳脊髄液減少症が見逃された場合の疲労の悪循環を考える
脳脊髄液が漏れて減る→
脳の自律神経の失調とそれによる症状が起こる→
疲労感や睡眠障害など、多彩な症状が続く→
病院巡りをするが症状の原因がわからない。→
原因不明とされるか、精神科で処方を受ける。→
しかし、原因が脳脊髄液減少症であるため、症状が改善しない。
向精神薬のせいで、かえって具合が悪くなることもある。→
心身ともに疲れ果て、ますます体調が悪くなる。→
医師を受診するが原因不明。→
脳脊髄液減少症と気づくことができず、さらに多彩な症状が出てくる。→
ますます心身ともに疲弊する。→悪循環。
とこうなると思います。
こうなると、自律神経の失調も回復せず、体調も回復せず、
いくら薬を飲んでも、いくら、生活リズムを整えようと努力しても、どうにもなりません。
脳脊髄液減少症の見逃しと放置は新たな病を作る可能性
私の体験では、眠ろうにも眠れない状態が続きます。
脳脊髄液減少症が見逃されて、心身の症状が続くと、
あの激しくつらい理解されない脳脊髄液減少症の症状ですから、
メンタルの障害はもちろん引き起こす可能性は高いですし、
免疫力も落ちますから、新たな病気を引き起こしかねないと私は思いました。
疲労専門医の話に対する、脳脊髄液減少症の私の考え
番組では疲労専門医が以下のようにお話しされていました。
体調不良が起きているのに、それを会社に伝えずに無理をしてがんばっている人がいるが、
それはけっして本人のためにもならないだけでなく、最後に長期離職につながるなどすれば、会社にとっても損失。
体調不良が起きている時には、早く上司や産業医の先生と相談していただくことが大切。
しかし、脳脊髄液減少症の私の経験では、
その疲労の症状の原因が脳脊髄液減少症だった場合、そんなに簡単にはいきません。
体調不良が起きているからこそ、医師に相談に行くのですが、
どんな検査をしても、症状に見合うような原因が見つからず、病名もなかなかつきません。
医師にさえ、自分の体調不良の激しさが理解してもらえませんから、
診断書も書いてもらえないこともあると思います。
病名がつかないと、職場に伝える病名もなく、それによって、職場の人たちや家族に理解を得ることもできません。
周囲の人たちの理解が得られなければ、じっくり休養を取ることも、助けてもらうことも不可能になります。
たとえ、1か月程度休めたとしても、脳脊髄液が漏れたままでは、いくら休んでも、また症状が出てきます。
こうなると、周囲の誰もがさらに無理解になり、いつまで病人ぶっているんだと批判も受けかねません。
医師も首を傾げだし、精神科に回されることもあるでしょう。
精神科の医師は、それらしい病名をつけてくれることもあるでしょうが、髄液が漏れたままでは症状は対症療法的に薬で一時的には治まったとしても、根本的には治りません。
本人の苦痛は症状だけでなく、周囲のますます冷たくなる視線にも苦しみはじめるでしょう。
私は、まだまだ産業医や、上司に、脳脊髄液減少症に詳しい人はほとんどいないと思っています。
こんな現状の中、脳脊髄液減少症での体調不良や不眠、疲労感を見逃されている人たちが、世界中にたくさんいると思っています。
さらに、番組で専門医がこんなことを話されていました。
疲れると、手足を動かす運動神経とか、
痛いとか、暑いとか感じる、感覚神経はさほどひずみはでないが、
自律神経系のひずみは疲れると全面に出てくる。それを回復させるためには、充分な休養が必要で、休養の代表が毎日の睡眠。
これについても、脳脊髄液減少症が原因での疲労感は、簡単にはいきません。
充分に休養をしても、いくら寝ても、髄液漏れた状態のままでは、症状や疲労感が回復しないからです。
それに、普通の疲れでは、手足を動かす運動神経や感覚神経にひずみはでにくいかもしれませんが、
脳脊髄液減少症が原因での症状では、自律神経の異常の他にも、
手足が思うように動かなくなるとか、手足の脱力が出てくるとか、運動神経にも異常がでますし、
触覚に異常が出て、触っているのに、触った感覚が鈍くなるとか、
感覚神経にも異常が出てきます。
これは、つまり、普通の疲労より、何倍も深刻な「疲労」が脳脊髄液減少症の疲労だと、
私は思うのです。
しかも、脳脊髄液減少症による自律神経のひずみは尋常ではありません。
私は呼吸がしにくく苦しんだことがあります。徐脈と頻脈にも苦しんだことがあります。
呼吸、体温調節、汗の調節、脈の速さ、自律神経がかかわるすべての症状が、しかも深刻な症状で出てきます。
自律神経と脳脊髄液減少症、そして疲労の症状は、切っても切れないほど深い関係にあると、私は体験から感じています。
それなのに、疲労研究の先生方の口から、疲労と自律神経には触れられても、
いまだに「脳脊髄液減少症の疲労」「脳脊髄液減少症による自律神経のひずみ」について触れられないことに、
今までも、今も、 患者として、非常な危機感を感じています。
脳脊髄液減少症と自律神経の関係性の研究がまだまだこれからの現状では、はっきりしたことをテレビでいうのははばかられるのかもしれませんから、しかたないかもしれません。
しかし、いつの日か、どんな医師もテレビで疲労について語る時、
「脳脊髄液減少症を抜きにしては疲労を語れない。」そんな時代がくると私は信じています。
しかし、いつ来るのでしょうか?
医学界の論文、発表、医師の認知の、その時間的経過を待っていられず、今現在でも、
脳脊髄液減少症の激しい疲労感の中、治療もされずにほったらかされて、
普通の仕事や家事育児を強いられている人たちが大勢いるかと思うと、私はいたたまれません。
あの、恐ろしいほどの激しい症状を、体験して知っているからです。
せめて、ここに来てくださった方がただけでも、当事者の私の思いが伝わり、
何かの気づきに繋がればと願っています。
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