リカ場 ~私の脳脊髄液減少症のリカバリー~

原因不明の症状に潜む脳脊髄液減少症の早期発見と回復、症状理解による患者に優しい社会の実現のために、私ができること

SEID(全身性労作不耐疾患)と脳脊髄液減少症

time 2016/11/11

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チョイス 疲労

NHKのチョイス 病気になったとき 疲労が、本日、再放送されました。前回は最初からは見ていなかったので、改めて見てますます疑問がわきました。その私の疑問について、少し書いてみたいと思います。

日本の就労人口の4割が、6か月以上疲れを感じているそうです。この中には、私は脳脊髄液減少症の見逃し患者が必ずいると思っています。

筋痛性脳脊髄炎・慢性疲労症候群と脳の炎症?

2014年、理化学研究所が、慢性疲労症候群と脳の炎症についての発表をしたようですが、これについて私はとある経験があり、疑問がわきました。
実は、脳脊髄液減少症の私は、脳脊髄液減少症だとわかる前、あちことの医師めぐりをしていましたが、ある日脳外科でのMRI画像がひっかかりました。その画像には、いかにも脳に炎症があるかのような画像が撮られていたのです。

その後、さらに私は遠くの有名な脳外科のある病院を訪れ、その医師の判断で脳波検査や、脳のMRI画像を撮りました。
すると、やはり脳の画像に異常が映るのです。

何度撮影しても数か月経過観察のため、脳外科に通い、MRIを撮り続けましたが、結局その病変のように映る部分が、拡大しなかったのと当時、私の脳脊髄液減少症の症状は、小康状態で、その当時は遠くの脳外科専門に自分一人で通えるぐらい元気に医師には見えたためか、そのまま「心配ない。」ということで通院は終わりました。

その後、脳脊髄液減少症が悪化し、座っていることすらできなくなりましたが、今の主治医の元で、脳をMRI撮影しなどしていますが、当時、かつて何か月も消えなかった、あの脳の病変らしい部分が全く映らないのです。消えてしまっているのです。

これは何を意味するのでしょうか?

脳脊髄液減少症によって、脳が下に下がり、ひしゃげたようになったために、あたかも脳が炎症を起こしているように映ったのではないか?と私は考えています。
ひしゃげた脳が正常に機能しなくなり、そのことで炎症のように映ることがあるのかどうかは私にはわかりませんが、とにかく、脳脊髄液が減って、脳が正常な位置を保てず、重力で下に落ちてしまうことで、なんらかの脳が不調を起こしていたのではないか?と推測しています。
だからこそ、ブラッドパッチ治療や、人工髄液などの治療を繰り返した後、診断前、治療前は、まるで脳に病変が存在するかのように写っていた部分が消えてしまったのではないでしょうか?そうとしか、私には思えません。

その時の画像はPITではありませんでしたが、たとえMRI検査だけだとしても、理化学研究所や、慢性疲労症候群の研究に取り組む医師たちは、脳脊髄液減少症の患者でも、まるで脳に病変があるような画像が撮れることがあることを、ご存じなのでしょうか?

ご存じないのではないでしょうか?

米国は脳脊髄液減少症研究の先進国ではないので、脳脊髄液減少症でもSEIDの状態になることを、多くの医師はご存じないのではないかと思います。

SIED(全身性労作不耐疾患)の診断基準と私の症状

読売新聞のヨミドクターによると、今まで、慢性疲労症候群と呼ばれ、体に痛みがある人は筋痛性脳脊髄炎と呼ばれ、これからSEIDと呼ぼうとしている疾患に対して、の
診断基準を、米国が新しくしたようです。

慢性疲労症候群という病名では、病気の深刻さが伝わらないことから、筋痛性脳脊髄炎という病名が使われることが多い。だが、筋肉の痛み以外に様々な症状があり、不適切との意見もある。
米国では今年2月、多くの医師がこの病気に適切に対応できるように、専門家の委員会が9000以上の文献を調べ、新たな病名と診断基準を提案した。新病名は「SEID」。日本語訳は未定だが、直訳すれば「全身性労作不耐疾患」。
体や脳の活動が、極度の疲労を中心とする全身の不調を引き起こすという意味だそうです。

SEIDの診断基準は、
〈1〉活動レベルの大幅低下が半年以上続き、休んでも回復しない疲労がある。
〈2〉運動や作業後に悪化する極度の倦怠感
〈3〉睡眠障害――の三つの症状があることに加え、
〈1〉認知機能の低下
〈2〉めまいなどで立っているのが困難――の少なくとも一つがあるとした。

とあり、驚きました。

脳脊髄液減少症の私は、これらすべてに当てはまってしまうからです。

つまり、脳脊髄液減少症の私が、脳脊髄液減少症については詳しくない医師で、SEIDの診断基準に私の症状を当てはめる医師を受診したなら、私はSEIDと診断されて、脳脊髄液減少症が原因であることを見逃されてしまうのではないか?と感じました。

慢性疲労症候群には世界でいろいろな呼び方がされていた

番組によると、
「筋痛性脳脊髄炎」という名づけ方に関しての説明では、

筋肉の痛みを訴える患者に「筋痛性」、それがおそらく「たぶん脳脊髄系に問題が起こっているだろう。」と医師が考えて「脳脊髄炎」とつけてそういう患者を「筋痛性脳脊髄炎」と呼んでいた。

しかし、慢性疲労症候群という診断基準をアメリカが発表していたので、それに当てはめてみると、「筋痛性脳脊髄炎」の患者さんの多くが、「慢性疲労症候群」の診断基準を満たしていた。
しかし、1990年から最近まで通常のCT検査MRI検査、血液検査では、炎症を証明することができなかった。

医学が進歩して2000年以降識別できる検査方法が開発されてきた。

と話されていましたが、

世界中の医師もアメリカの医師も、脳脊髄液減少症の存在やその患者の身に起こる症状を知らなければ、とらえどころのない患者の訴えや症状に、どう対処していいやらわからず、病名ひとつをとっても、どう表していいか苦労しているんだろうな、と感じました。
アメリカの医師なりに、苦悩している様子がその病名からも伝わってきます。

と、同時に、世界中で、脳脊髄液減少症患者が見逃されて、別の病名をつけられたリする可能性も高いのではないかと感じました。

脳脊髄液減少症のかつての治療前の私は、とにかくだるくて、つらくて、症状が痛みやだるさや物忘れや、あれやこれや全身に出て、日常生活が困難になるために、もし、私がアメリカ人だったら、アメリカの医師に、「筋痛性脳脊髄炎」や「慢性疲労症候群」と診断されても、おかしくないと思いました。実際にかつての髄液漏れ状態の私は、実に多彩な脳脊髄液減少症の症状により全身的にふつうの労作に耐えられない状態になっており、「SEID」の病名の方がその時の私の状態を適切に表現していただろうとさえ感じました。

一見とらえどころのないような症状を出すのが、脳脊髄液減少症です。
しかし、外見からは想像もできないほど、患者本人の苦痛は、生き地獄のようにひどいこともあるのが脳脊髄液減少症なのです。

「チョイス 病気になった時 疲労」の中で医師が話していたように、「筋痛性脳脊髄炎・慢性疲労症候群」も最近まで炎症が証明できなかったという特徴と同じく、脳脊髄液減少症も、通常のCT検査、MRI検査、血液検査で、全く炎症が証明できないことが多いと思います。

たとえ、異常がたまたまひっかかったとしても、既成の病名のいずれにもあてはまならいため、原因不明とされてしまうこともあると思います。

アメリカ主導の日本の医学界、しかし脳脊髄液減少症の研究先進国は日本

日本は何でも外国の診断基準に追従するような傾向があるように私は感じますが、
こと、脳脊髄液減少症の研究に関しては、アメリカよりも日本の方が進んでいると、私は考えています。

このSIEDの診断基準を考えたアメリカの医師たちは、いったい、どれだけ脳脊髄液減少症についての知識があるのか、疑問に感じました。
アメリカの医師たちも、おそらく、脳脊髄液減少症患者を一度は目にしているはずで、ただ、それが、髄液漏れで起こっている症状だと気づけない場合が多いのではないでしょうか?

日本の疲労研究者たちは、アメリカの作った診断基準には従うし、耳を傾けるけれども、日本で、医学界のバッシングに遭いながらも、脳脊髄液減少症の患者を数多く診てきた医師の話や、その患者の声には、耳を傾けてもらえないとしたら、とても残念だし、今後も脳脊髄液減少症患者が見逃されてしまい、かつての私のように、治る症状が、治らないものとして、放置されてしまうのではないか?と
とても心配になりました。

SEIDと脳脊髄液減少症が、全く別の疾患なのか、関係があるものなのかは、今後の研究と医学の進歩を待ちたいと思いますが、症状に共通点が多い以上、双方の研究者は、連携すべきだと感じます。

しかし、それができないのが、日本の、研究者なのかもしれません。

縦割りで、横の連携が難しいのが、研究者かもしれません。

もしかしたら、手柄を立てるのは自分たちでありたいから、他の視点での研究者はライバルなのかもしれません。

自分たちの研究成果での手柄よりなにより、原点に立ち返って、一刻も早く、ひとりでも多くの人を救うために、研究者が連携してもらいたいものです。

今後、脳脊髄液減少症患者の脳も、RI脳槽シンチグラフィー検査や、CT検査やMRI検査だけではなく、脳の血流を調べるSPECTや、うつ病の診断にも応用されはじえた、光トポグラフィ―検査、などが行われたり、ブラッドパッチ治療前と後との、精神状態の比較、視力や嗅覚や味覚の検査の比較、ホルモン値の比較、歩行状態の比較、神経障害の状態の比較など、脳外科だけでなく、精神科、耳鼻科、内科、眼科、内分泌科などすべての科の連携と協力で、もっと、研究が進むことを患者として期待しています。

そうすれば、きっと、脳脊髄液減少症の全体像が見えてくるはずだと思います。

最後に

筋痛性脳脊髄炎、慢性疲労症候群、SEIDとされている患者さんへ、

私は、かつては、読売新聞ヨミドクターの記事の画像にある、患者さんと同じく、座位さえ保てない体でした。
症状もそこに書かれているそのものでした。

しかし、私は筋痛性脳脊髄炎でも慢性疲労症候群でもSEIDでもなく、脳脊髄液減少症でした。
そう言えるのは、脳脊髄液減少症の脳脊髄液漏れが発見され、その漏れを止める治療や髄液圧を一時的にあげる治療などを繰り返した結果、症状が改善したからです。

脳脊髄液減少症とわかる前の私は、原因不明の症状に苦しみ続けてきました。

激しい疲労感に加えて、頭痛、微熱、思考力の低下、記憶力の低下、全身の痛み、関節痛、筋肉痛、脱力、筋力低下、睡眠障害など、の症状で、家の中から出られず、一日中家の中で横になっていました。
しかし、脳脊髄液減少症とわかり、治療を受けた結果、一日中、起きていられる体になり、外出もできるようになりました。

今では調子がいいと踊ったりもしています。

ですから、医師にも見逃されやすい、脳脊髄液減少症だけはどうかくれぐれも見逃さないようにご注意ください。

脳脊髄液減少症は、症状が多彩なため、症状から気づくことはなかなか困難でも、治療で回復する疾患なのですから。

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lily

健康オタクの脳脊髄液減少症のサバイバーです。「原因不明」「異常なし」「精神的なもの」とされたり、何かすでに別の病名がついている人たちの中に、脳脊髄液減少症が隠れている可能性について、広く社会に伝えたいと思っています。

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