リカ場 ~私の脳脊髄液減少症のリカバリー~

医師も知らない脳脊髄液減少症当事者の思いと現実

NHK・Eテレ“ウワサの保護者会~こども心身の不調~”を見て11

time 2018/11/10

NHK・Eテレ“ウワサの保護者会~こども心身の不調~”を見ての感想の11回目です。
本日(2018年11月10)お昼の12時30分から再放送されます。
11回も書いても、「起立性調節障害」という医師の診断を信じて疑わない保護者は、こどもの起立性調節障害の症状も引き起こす「脳脊髄液減少症」の存在にはなかなか気づけないでしょう。

だって、小児科医も内科医も、耳鼻科医も、脳外科医、小児脳神経科医でさえ、脳脊髄液減少症を、「起立性調節障害同様の症状」から見抜ける人は少ないのですから。ほとんどいないといっていいでしょう。
そんな中、こどもが学校へ行けないなんらかの症状の影に、学校での事故や体育で、体にうけた衝撃が原因での「脳脊髄液減少症」が隠されている可能性には、ほとんどの保護者は気づけないでしょう。

医師まかせではなく、保護者が自分から、徹底的に、脳脊髄液減少症について調べ学び、我が子にあてはまる点はないか?似た症状はないか?調べない限り、医師に一度「起立性調節障害」の診断をされてしまうと、「あ~そうだったんだ。」と思い込んでしまい、「影に隠された脳脊髄液減少症」に保護者が気づく可能性はほとんどゼロに近いでしょう。

母親も知らないのが、脳脊髄液減少症で、母親が知らないと医師にいろいろな病名をつけられて、時には心の病にされてしまったりして、
脳脊髄液減少症の診断と治療が遅れ、それによって、重症化したり、貴重な学校生活の時間を失わせてしまいかねないのです。

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脳脊髄液減少症はとにかく眠い!だるい!体が重い

脳脊髄液減少症は眠くてだるくて、動きたくても朝すぐ動けないんです。私なんて、治療を受けてからもしばらくは、朝すぐ体が動きませんでした。水分や塩分を取ったり、食べたり、して糖分を取ったり、とにかく頭と体を目覚めさせ、交感神経にスィッチが入らないと動き出せないんです。さまざまな睡眠障害もでるんです。
話しかけられても聞こえていても、声が出すのがしんどいほど眠いんです。本当に眠いんです。眠いというより、意識障害といってもおかしくない状態なんです。まるで麻酔をかけられて眠くて動けない時に「起きろ!」と言われているみたいだと言ったらわかってもらえるでしょうか?
頭が重くて、重くて勉強なんてできないでしょうし、あまりのだるさに歩いたり自転車に乗って学校に行くこと自体、しんどすぎて無理なんです。体のバランスもとれなくなるから自転車にも乗れなくなるんです。
徒歩やバスや電車を乗り継いで学校へ行くなんて無理だし、ずっと座った姿勢を保って学校で授業を聞くなんて体がしんどくて座っていられないから無理なんです。
脳脊髄液減少症になると、さまざまな心身の不調がでる
頻尿、夜間多尿、だるさ、眠気、めまい、朝起きられない、昼夜逆転、生活リズムがズレる。頭痛、腹痛、便秘、生理痛がひどくなる、月経前に体だるさ、頭痛が半端なくひどくなる。それが原因で生活がままならなくなり、その人の症状や状態によって、うつと間違われたり、起立性調節障害と間違われたり、難病と間違われたりするのが、脳脊髄液減少症だということを、知っていただきたいのです。
脳脊髄液減少症になると自律神経が正常に機能しなくなるんです。

こどもの脳脊髄液減少症は大人が気づくのがカギ

親が、医師の「起立性調節障害」の診断を信じてしまい、何年たっても治らないし悪化の一方なのに、一度も「脳脊髄液減少症かも?」と思えかったとしたら、どうなるんでしょうか?
医師も一向に他の原因の可能性を疑ってくれなかったとしたら?
こどもも10代ともなれば、自分でネットで調べるでしょうか?でも、症状からなら「脳脊髄液減少症」にたどりつける道はひらけても、「起立性調節障害」の病名から検索していては、おそらくなかなか「脳脊髄液減少症」の可能性にも気づけないでしょう。
そこから「脳脊髄液減少症でも自律神経の異常が起こり、結果的に起立性調節障害みたいになる。」と気づくのはさらに困難な道のりでしょう。
なぜなら、一度、医師に病名をつけられてしまえば、その「病名」で検索してしまうからです。「病名」で検索すれば、その「病名」のサイト、患者団体にヒットしてしまいます。「起立性調節障害」で検索しても、「起立性調節障害」の医師やサイトにしかたどりつかないでしょう。
結局、おとなが気づいて回復への道のりを探しだしてあげるしかないのです。
でも、それをする親は少ないはず。症状を理解してくれる医師の診断だとその診断名から離れて、別の角度から我が子の症状の原因をさぐろうとはしなくなるからです。

検索のポイントは「病名」ではなく「症状」

脳脊髄液減少症とは違う病名がついている状態の患者が、「脳脊髄液減少症の症状に、自分の症状と状態が似ているかどうか気づくポイントは「病名」ではなく、「症状の羅列」で検索することです。
そうすると、脳脊髄液減少症の情報にたどり着けると思うんです。

しかし症状が多いと、その全部の症状を手掛かりに検索することはこどもには困難だと思います。
まずは大人が知るべき、脳脊髄液減少症
親も医師も、「そんなことがあるわけがない。そんな難しい病名であるはずがない。」などと思いこんでいたら、こどもは「脳脊髄液減少症の検査」を受けることさえ困難になるでしょう。
そもそも多くの医師の頭の中に「脳脊髄液減少症を早期発見する。」という知識がありません。
そんな状態では、いくらでもその医師の頭の中で、患者の症状が一番あてはまる病名をつけてしまいます。
以後その病名を医師も患者も家族も誰も少しも疑いもしない、という流れを作りだすのが、隠れ脳脊髄液減少症の一番恐ろしいところです。
とにかく、脳脊髄液減少症のさまざまな症状を経験したサバイバーの私がこの番組を見て感じたことは、今、医師も保護者も教育関係者も、マスコミも、脳脊髄液減少症がいかに身近な症状に潜んでいるか、誰も知らないんだな、ということ。
どんな症状であっても、一度は脳脊髄液減少症かも?と疑うことを、保護者も医師もしてほしいということです。

闘病中の大切な心がけ・日中は人目を気にせず一度は外に出る

あと、医師が話していたように、脳脊髄液減少症患者も「一度に治して全部、一気に元に戻りたい。すべて元に戻したい」という気持ちがありがちですが、でも、脳脊髄液減少症でも「できることから」まずやっていくことが大切だと思っています。
たとえば、脳脊髄液減少症の場合でも「すべての症状が全部消えてから、元の全日制の学校に通う」のを目指すのではなく、
今の状態でも症状でも、自分のペースで学べるような「通信教育など」でコツコツ学び単位を積み上げていき、卒業や資格の取得を目指すとか、「すべて治ったら外に出る。」ではなく、「多少他人に陰口たたかれようが、体調がいい時、動けそうな時は、人目を恐れずどんどん近くのコンビニやスーパーに買い物に行ってみるなど外に出ていく。」というのが闘病生活では大切だと私は思います。
これは、症状の原因が脳脊髄液減少症であろうが、純粋な起立性調節障害であろうが、本人や保護者として同じ大切なこころがけだと思います。
体調がいい時、外に出て、同級生とか知り合いにみられると、「怠けてる、元気そうなのに学校に出てこない。」と思われるのが嫌で、外出を自ら控える人や、外出を控えるように子にいう親が実際にいるから、「それは違う」と私は思います。

尾木ママがおしゃっていましたが、「(起立性調節障害の)親の会というのがあるんです。全国の。そこで情報を共有したり、こうしたら、とか、いいドクターの紹介とかいろんなことがあって、とにかく親が孤立しないで親同士がつながる、情報をもらう、励まされるとか、そういうことがものすごく大事だと思います。」とおっしゃっておられました。
これには、一理あると思いながらも、ちょっとズレてるな、尾木先生、ひとつ気づかれていないことがあるな、と感じました。

なぜなら、日本の医療界の現状では、医師は専門ごとの縦割り、患者会も病名ごとの縦割り社会で横のつながりがほとんどありません。
たとえ、起立性調節障害と診断された子を持つ親同士が集まって情報交換したところで、「起立性調節障害と誤診されていた実は脳脊髄液減少症患者で治療で現在は回復した子を持つ母親」とはほとんど出会えないでしょう。
治った子を持つお母さんたちは、仕事や私生活で、わざわざ起立性調節障害の親の会には参加などするはずがないからです。

本当の意味での情報交換は、「似た症状を持ちながら、実は別の原因があった。」とか「別の病名だった。」という人たちとの、横の連絡が重要だと私は思うのです。
しかし、現状では、慢性疲労症候群はそう診断された人たちが集まり、起立性調節障害はそう診断された人たちが集まっているので、脳脊髄液減少症と横のつながりがなく、情報交換がなされず、その症状の類似性にお互い気づいていないと思うのです。

いえ、正確に言えば、脳脊髄液減少症の特に多彩な症状を経験している患者は、脳脊髄液減少症の症状の多様性から、いろいろな病名に実際自分が誤診されたりした経験から、別の病名に誤解されがちなことに気づいているのです。
しかし、それを発信する人が少ないし、発信したとしても、すでに「心から信頼している医師」によって「他の診断名」をつけられてしまっている人たちにいくら「脳脊髄液減少症でも同じ症状がでるんですよ。」と伝えたところで、聞く耳を持ってもらえないから、努力のわりに、感謝もされず、何の得にもならないから、自分の時間と体力を犠牲にしてまで、わざわざ脳脊髄液減少症についてそれを知らない人たちに伝えようとする気が起きないのだと思います。

私自身、すでになんらかの「病名」がついていて、一度ついた診断を疑うことは難しいです。

なかなか治らないから「これは診断が間違っているんじゃないか?」って親が考えて医師を変えるとか、セカンドオピニオンを求めない限り、「脳脊髄液減少症」の存在に気づくことは無理なんだと思い知りました。

最後に、尾木ママも「見ていると高校2年ぐらいになると治る子が多い。」とか吉田医師も、「環境が整えば高校生のうちに多くは治る。」なんておっしゃっていましたが、もし小学5年生から高校2年生まで症状が続いて学校へ行けなかったら、その間のその子の貴重な学びや体験の機会を失いかねないのです。第一、中学校へまともに行けなかったら、希望の高校へ進学できないかもしれないじゃないですか?

保護者はもちろん、医師も教育者もひとつも脳脊髄液減少症の知識も持たず、こどもの症状が別の視点での治療で回復する可能性も一切さぐらないまま、ただ単に「高校生になれば自然に治る。」なんて、そんな簡単に言わないでいただきたいと思いました。

 

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自己紹介

lily

脳脊髄液減少症のサバイバーです。私が生きているうちに「原因不明」「異常なし」「精神的なもの」とされたり、何かすでに別の病名がついている人たちの中に、脳脊髄液減少症が隠れている可能性について、広く社会に伝えたいと思っています。

「脳脊髄液減少症を知っていますか」

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