リカ場 ~私の脳脊髄液減少症のリカバリー~

原因不明の症状が「脳脊髄液減少症」だった私が、世界中に伝えたいこと

NHK・Eテレ“ウワサの保護者会~こども心身の不調~”を見て9

time 2018/11/09

NHK・Eテレ“ウワサの保護者会~こども心身の不調~”を見て9

NHK・Eテレ“ウワサの保護者会~こども心身の不調~”を見ての感想の9回目です。

なかなか「こどもの心身の不調」を抱えるお母さんたちに脳脊髄液減少症かも?と思わせることは難しいです。

そう簡単には伝わらないと思います。

小児科医、内科医、はもちろん、学校の先生も保護者も大人たちのすべてが脳脊髄液減少症について全くわかっていないと感じます。

こどもの脳脊髄液減少症患者だって必ず、この社会にたくさん潜在していると私は思っています。
しかし大人たちがそれに気づこうともしない。
だから、こどもたちは自分自身に何が起きていて、何が原因で、学校に行きたくてもいけないほど、だるくて眠くて体調が悪いのか?苦しむ続けている例が絶対あると思うんです。

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起立性調節障害と脳脊髄液減少症の関係に気づいていない大人たち

番組後半では、
起立性調節障害という病気はあまり知られていないため、学校で理解してもらえないという声も紹介されていました。その内容をまとめると、

にんじんさん(ここではAお母さんとします。)の娘さんのBさんもその一人で、現在中学3年生のBさんが「起立性調節障害」と診断されたのは小学5年生の時。
Bさんは、現在中学3年生。

娘が小学5年生だった当時、学校が大好きだった娘さんがなんとか学校へ通い続けられるよう、Aお母さんは学校の担任の先生に病気のことを説明、相談したそうです。

娘さん本人は、「担任の先生がまず最初に(クラスのみんなに)病気だってことを説明してくれて、みんなわかってくれて、みんな今までと変わりない感じで接してくれて、それだからこそ私も普通に学校通おうって思えたかな。」と言っていました。

中学生になってからも、体調と相談しながら、登校できる時は登校していたが、先生の中には病気のことをよく理解していない人もいたようです。
娘さんによれば

「体育とかもあまりガッツリできないっていうか、すぐ疲れちゃったりするので、できないって(先生に)言っているのに」先生には「頑張ればできるんじゃないの?」と言われたりして。
「いや、でも(自分は)できないし・・・。」みたいなこともあったり・・・。
「その時に、あれ?もっと頑張んなきゃいけないのかな?とは思いました。」
この娘さんは病気のこと(起立性調節障害のこと)を他の生徒にも理解してもらえていないと感じていた。
「私が病気だって信じている子もあんまりいなくて、学校さぼりたいから(学校へ)来ていないみたいな風に思われた風に思われたところもなくはない(あった。)」
「本当に体調が悪くて行けなかった時は、(学校にいけない自分に)罪悪感もあるし、なんで(自分は学校へ)行けないんだろうな、と自分を責める気持ちもあるかなって・・・。」

その後、娘さんは体調が悪化。中学2年生の2学期からは全く(学校へ)通えていない。今は症状は落ち着いてきたが、学校へ行くことにはためらいがあるという。
「今更(学校へ)行ったところで、授業についていけるかわからないし、友達のなかとかだいぶかわっちゃっていると思うんで、その輪に入れるかわからないし、特別無理して(学校へ)いく必要はないかな。」

と話していました。

この娘さんのお母さんの話では、

まだ、一年目はわりと理解してくれた先生だったんですけど、2年生になったら、先生に「病気が治って具合が良くなってから学校へ来てください」って言わちゃって、なぜか(学校の先生に)“病気の説明は個人情報だから説明しません。”って言われちゃった。

とのこと。
これには、スタジオ内からも「え~」と驚きの声があがり、
尾木ママも「え~そんなところで個人情報が~。本人(娘さん)が(病気の説明をしても)いいって言っているのに。」と言っていました。

大阪医科大学・小児科医師の吉田誠司さんは

「やっぱり体を動かしていかないと身体機能は上がってきませんので、午後からでも、放課後だけでも登校したらいいかなと思いますので。気楽に、学校へ行けるような環境を作っていってほしいなとは思います。」

とのご意見。

私の感想

この一連の流れを見ていて、小学5年生で起立性調節障害と診断されている子は、本当に起立性調節障害なの?と疑問を持ちました。

治る兆しがあるどころか中学2年生の2学期から悪化して中学3年生の今も体調に振り回されて学校へ行けないなんて、それは、「起立性調節障害」という誤診では?と不安を強く感じました。

見ていて、私が感じたことは、まず親や医師がすべきことは、「こどもの長引く症状の原因が脳脊髄液減少症かどうかを確かめること」だって思っているのに、そこに全く触れないままでした。

学校や先生が(起立性調節障害を)理解してくれないとか、個人情報だから病気についてクラスのみんなに説明してくれないとか、そういったことが、全体的に論点がズレていると何か違和感を感じました。

まず「脳脊髄液減少症なき、起立障害」というのが前提で、「治す」ことはさておいて、いかに学校に理解されないか、といった、違うところで議論が進んでいるように感じました。

「こどもの症状が改善せず、学校へ行けないことが何年も続いている」ってことはもしかしたら、「診断が間違って」いるかもしれないことは、誰も想像もしない様子でした。

その、もしかしたら間違っているかもしれない診断を親が思い込んでしまったが故に、こどもが何年も治らず、苦しみ続けているのかも?と私は感じました。

純粋な起立性調節障害も、脳脊髄液減少症が原因での一症状としての起立性調節障害も、見た目では症状のつらさが周囲に伝わらないことでは同じです。

もし、原因が脳脊髄液減少症なのに、単なる起立性調節障害として、髄液漏れたまま何年も放置されてしまったら、それこそ重症化する危険を感じました。

子供に対する「支援の方向性が親も医師も先生も間違っているかもしれない。」ことにも、大人の誰も気づいていない様子にイライラしました。

もし今、私が学生だったら、全日制にはこだわらない

これはあくまで大人の脳脊髄液減少症の患者の私の症状の体験からの意見です

私は、脳脊髄液減少症が原因で、起立性の低血圧、頻脈、徐脈、朝起きられない、ものすごいだるさ、すさまじい眠気、などの症状で、今までどうりの日常生活が送れなくなった経験があります。

見た目は普通に見えても、症状に日常生活を翻弄された私としては、私がこどもだったら、あの体調で毎日、全日制の学校へ通学すること自体が無理です。その日によって体調に波があり、自分でも体調が読めず、、毎朝起きて、身支度をして、食べて飲んで、着替えて、学校まで歩いたり、自転車に乗ったり、電車やバスに乗ったりしていく、ということが、とてもじゃないけど、毎日継続してできる自信がなくなるのが、脳脊髄液減少症で私は経験している体調です。

だから、むしろ、先生の言う「病気が治って具合が良くなってから学校へ来てください。」の言葉はもっともに感じました。無理なんですよ。全日制の学校は。

だって、全日制の学校って、朝、きちんと起きて、体調もよく、自分で学校へ来れて、ずっと学校の椅子に座って授業を聞くことができ、体育や音楽や、すべて学校の時間割どうりすべてこなせる人向きの流れが作られている場所ですから。

だから、症状を抱えたまま全日制の学校へ登校するのは無理なんです。「病気が治って具合がよくなってからきてください。」って言葉は、ごく当たり前の人間の考える、当たり前の言葉だと私は思いましたよ。え~なんて驚きませんよ。当たり前ですよ。

私が当時の症状でなんとか学びたいと思ったら、「全日制の学校への通学」をきっぱりあきらめて、「今の症状を抱えた状態でも、少しずつでも自分の体調のいい時に自分のペースで学んで単位を積み上げて、卒業を目指すような、そんな中学の通信制度」みたいなものがあったらな、と思います。高校や大学は通信教育はいくつもあるけれど、中学までは義務教育だから、どうなんでしょうか?(まだつづく)

 

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自己紹介

lily

脳脊髄液減少症のサバイバーです。私が生きているうちに「原因不明」「異常なし」「精神的なもの」とされたり、何かすでに別の病名がついている人たちの中に、脳脊髄液減少症が隠れている可能性について、広く社会に伝えたいと思っています。

「脳脊髄液減少症を知っていますか」

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