リカ場 ~私の脳脊髄液減少症のリカバリー~

原因不明の症状が「脳脊髄液減少症」だった私が、世界中に伝えたいこと

症状を正しく医師に伝える方法

time 2017/06/17

6月2日のトクダネの医療プロジェクトで、伊藤隼也さんがいかに患者が医師に症状をうまく伝えることが大切でそれが誤診を防ぐかを話されていました。

伊藤隼也さんは 患者中心の医療実現のために全国の病院や医療現場を取材している方です。
脳脊髄液減少症のことも知ってはいるでしょうが、最近はあまりとりあげてはくれないと感じています。
さて、日本大学病院・小川節郎氏と立命館大学・武田晃子氏の研究の “痛みと患者の「オノマトペ」の関係”がとりあげられていました。

それによると、痛みの表現で 侵害受容痛(炎症)だと主な表現はガンガン・ズキンズキン。

神経障害痛(神経)だとチクチク・ピリピリ。
それら二つの混合型ではズキズキジンジンが主でズキンズキン・ピリピリも少し入るようです。
これをうまく患者側が表現することで、医師側にうまく伝わるようです。

竹田氏の研究では 秋田県のめまいの表現として
まぐまぐ・・・・頭が重たく沈み込むような動揺性めまい
うるうる・・・・目がまわるような回転性めまい

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医師の誤診はどれくらいあるのか

“神経内科の大家”の東京大学の故・冲中重雄名誉教授は「私の誤診率は14.2%である。」
東京医科歯科大学の大瀬戸清茂教授は、「一般的に“誤診率”は30%」
だそうで、医師の最初の診断が極めて重要で、そこをくぐりぬけないで誤診したり見逃したりすると、慢性化したり、悪化したりする懸念があるそうです。(確かに!まさしく私がそのいい例です。)
だからこそ患者が医師に症状をきちんと伝えることが重要!ということを伊藤さんは力説していましたが、私の場合は、いくら伝えても誤診、見逃がしされました。
たとえば、「腰が痛い」ということひとつをとっても、東京医科大学の大瀬戸清茂教授によると
・ヘルニア
・外側ヘルニア
・椎間関節性腰痛
・仙腸関節痛
・上殿皮神経障害
・ベルトリッチ症候群
・分離すべり症
・“記憶”が原因の痛み
など、いろいろあるので、患者が単に「腰が痛いんです」だけでは医師もわからないので患者がちゃんと伝えるとよいとのことです。
自分の痛みなど症状を医師に伝える手段として比喩も有効だそうです。

かわたペインクリニックの川田圭司医師は人体模型をつかって痛みの場所を患者に示させ把握したり、棒グラフで痛みの度合いを一番つらい時を10として痛みを点数化して時間経過とともに連続しているのか単発なのかで病気の傾向をみたりしているとのこと。

大瀬戸教授が聞いた比喩表現では群発頭痛の比喩表現で「目を取り出して金網のたわしでゴシゴシこすっているうようだ。」脊柱管狭窄症だと「剣山の上を歩いているような足のシビレ」という表現があったそうです。そういう表現をされると医師もわかりやすいそうです。
「痛みの問診票の参考資料」として、以下のような擬態語表現、比喩的表現を用いて患者さんを診察しているとのことです。
これは脳脊髄液減少症の伝えにくい症状を医師に伝える際使えると思いますので紹介します。
今までの研究から ガンガン は炎症からくる痛み
ピリピリは 神経からくる痛みということがわかってきているそうです。

擬態語表現

カー
カッ
ガン
ガーン
ガンガン
キーン
ギシギシ
キリキリ
ぎりぎり
キンキン
ギク
グキグキ
グラグラ
コリコリ
ジージー
ジーン
ジクジク
ジリジリ
ジワーン
ジワジワ
ジワリジワリ
ジンジン
ズキン
ズキンズキン
ズシン
ズッキンズッキン
ズッシリ
ズン
ズンズン
チクチク
チクッ
チクリ
ツーン
ツンツン
ドキドキ
ドキンドキン
ドッキンドッキン
ビーン
ヒシヒシ
ヒタヒタ
ピタンピタン
ヒリヒリ
ピリピリ
ビンビン
ピンピン
ムカムカ

比喩的表現

(刺す)
刺すように
キリで刺したように
突き刺されるように
(切る)
千切りにされているように
切り刻まれるように
(割る ・破る)
割れるように
砕けるように
破られるように
(引っ張る・張る)
引っ張られているように
張っているように
(電気・光)
電気が走るように
光が走るように
(温度・熱)
焼き火箸を押し当てられたような
(折る)
骨折したように
折れるように
(ねじる)
ねじられているように
押しつぶされているように
しめつけられるように
(こする・けずる)
こすられるように
けずられるように
(打つ)
たたかれるように
打つように
ぶつけたように
(つく)
突きあげてくるように
突っ込むような
(化学)
しみるような
塩をすりこまれるような
(その他)
ひびくような
吐き気をもよおすような
脈を打つような

番組情報のまとめ

自分の症状を医師に正しく伝えるためには

・自分の症状を比喩や擬音を使って医師にわかりやすくイメージしやすく伝える。

・自分の症状をメモにまとめて持っていく。

・家族にも同席してもらい客観的な目で言ってもらう。(これはどうかな?と家族に症状を理解されていない私は思うけど)

・待合室での状態も医師には情報、がまんしない。

・診察室でも「大丈夫です」などとがまんせずありのままを伝える。(この逆でいつまでたっても「治らない」という人も私はいると思うけど)

私の考え

脳脊髄液減少症の症状はとても言葉で表現しにくい多いのですが、だからと言って、ただの痛い、だるいだけでは医師に症状の深刻さつらさがますます伝わらないと思います。

あきらめず、なんどわかってもらえなくても懲りずに、考えられる限りの自分の症状にピッタリとくるオノマトペと比喩表現を使って、できるだけ医師がイメージしやすい言葉で、症状を伝えることも大切だと思います。

しかし、私はさまざまな比喩表現、オノマトペ(擬音)を使って自分の症状を一生懸命伝えてきましたが、主治医に出会うまで、どの医師にも症状の深刻さは伝わりませんでした。症状のつらさを伝えようと一生懸命になればなるほど、その行動自体が、「症状が精神的なことに起因するものだ」と医師に思わせる要因となってしまったようです。

脳脊髄液減少症は症状はきついのに、患者の外見が元気そうに見えるために、症状のつらさ耐え難さを医師に伝え理解してもらうのはとても難しいと感じてきました。
大人の患者の私が今までの経験を駆使して、考えられる限りのオノマトペと比喩表現を使っても医師に理解されないのですから、自分の状況をうまく表現できない幼い子供や、認知症になってしまった高齢者が脳脊髄液減少症になっても、症状をうまく伝えらえるはずもなく、見逃されが成人患者より子供や高齢者は多いだろうなと思っています。

たとえ、どんなに患者が一生懸命、症状を正確に表現しようと努力したところで、医師の側に、脳脊髄液減少症の症状の知識がなければ伝わるわけはないのです。
早く世界中のすべての医師が、脳脊髄液減少症のさまざま症状と特徴を知って、どんな症状からでもすばやく見抜けるようになってほしいものです。

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自己紹介

lily

脳脊髄液減少症のサバイバーです。私が生きているうちに「原因不明」「異常なし」「精神的なもの」とされたり、何かすでに別の病名がついている人たちの中に、脳脊髄液減少症が隠れている可能性について、広く社会に伝えたいと思っています。

「脳脊髄液減少症を知っていますか」

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