2020/07/04
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番組のおしらせ
今夜、金曜深夜0時10分から(日付は変わって12月10日、土)、NHK総合で
「君が僕の息子について教えてくれたこと」が再放送されます。
この番組は、平成26年度文化庁芸術祭 テレビドキュメンタリー部門で大賞を受賞した番組だそうです。
自閉症で言葉が話せない東田直樹さんと、自閉症の息子がいるイギリスの作家デイヴィッド・ミッチェル氏との交流が描かれています。
私はこの番組を見るまで彼の存在も著書も知らなかったのですが、
自閉症という当事者しかわからない世界を、彼は中学生の時に著書で伝えてくれていたようです。
この番組が私に教えてくれたこと
この番組が初回放送された時、これを見て、
私も、当事者にしか知りえない、脳脊髄液減少症の世界を、
当事者が伝えることで、少しでも脳脊髄液減少症を理解してもらえる人たちが増えればと思いましたし、
言葉も話せないほどの重い障害を持った彼が、
あんなにも努力して、自分の障害の意味を、当事者自身の言葉で、知らない人たちに伝えることができるなら、
そして、それによって、
同じ障害の子を持つ、世界中の親や家族に、自閉症者の行動の意味を理解させることができるのなら、
私にも、脳脊髄液減少症の世界を、それを理解していない人たちに、伝えることができるのではないか?と、
考えさせられた番組でした。
それによって、私も突き動かさされ、こうして今に至っています。
私も、脳脊髄液減少症の当事者として知ったこと、感じたこと、体験を通じてわかったこと、
当事者しか知りえない世界や、症状の意味、行動の意味を、
なんとか言葉に翻訳して、伝えることができないか?
それによって、脳脊髄液減少症で人体に起こる精神的身体的症状や変化について、何も知らない人たちに、
脳脊髄液減少症について、少しでも理解してもらうことはできないか?
しかし、私は、一見普通で、話せ、文章も書けるのに、脳脊髄液減少症の症状についてや、当事者の思いについて、
言葉にすることが非常に難しいと感じています。
見た目が健常者と変わらないために、健常者と同じように、日常生活のさまざまなことを自分でこなさななければならないこともあり、
いまだ症状を抱えての日々の生活に追われ、なかなか文章で、脳脊髄液減少症について自分の思いや考え、体験したことから学んだことなどを表現する気力、体力、時間がありません。
しかし、休み休みでも、こうして、脳脊髄液減少症について、当事者発信で伝えていきたいと思います。
私にとって、この番組のタイトルは、まるで
「君が、私に、当事者の思いを世界中の人々に伝えることの大切さを教えてくれたこと」とのように感じます。
一人でも多くの脳脊髄液減少症の患者たちが、「自ら」自分の症状やその経緯を、どんな方法でもいいから、
自分で可能な方法で、ひとりひとりが伝え続けていってほしいと思います。
そうすれば、脳脊髄液減少症について、「人体にさまざまな症状を引き起こす可能性」と「見逃されたり、誤診される可能性が高いこと」
しかし、「回復する可能性もあること」が、少しずつ理解されていくと思います。
この番組で、東田さんから「伝える困難があってもそれでも伝える勇気と大切さ」を私は教えていただきました。
ありがとうございました。