リカ場 ~私の脳脊髄液減少症のリカバリー~

原因不明の症状が「脳脊髄液減少症」だった私が、世界中に伝えたいこと

天気痛と脳脊髄液減少症

time 2017/04/23

本日、「ゲンキの時間」で天気痛についての放送がありました。
それについての内容メモと感想を書いてみたいと思います。

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天気痛とは

「天気痛」とは、初診、半年待ちの先生 愛知医科大学医学部学術的痛みセンターの佐藤純先生が、作った言葉でもともとあった「気象病」という言葉の中でも、特に痛みを伴うめまいなどの症状につけたもの。

天気が悪くなると引き起こされる頭痛や関節痛のこと。

佐藤先生によると、日本人の3人に一人が経験している症状。

 

天気痛の症状

・頭痛
・関節痛
・腰痛
・肩・首の痛み
・めまい

など症状もさまざま。

これらの症状が原因で、うつ病や認知症を発症する人もいる。

天気痛チェック

①雨が降るなど天気が悪くなるのがわかる。

②乗り物酔いをしやすい。

③日々ストレスを感じやすい。

これらのうちひとつでもあてはまると天気痛持ち、あるいは天気痛になりやすい。

天気痛には歯周病に含まれる。天気が悪いと歯茎が腫れてくることもある。

なぜ気圧が変化すると体に症状がでるのか?

気圧とは空気の重さで生じる圧力のこと。

この気圧が症状に関係している。

高気圧だと晴れ、低気圧だと雨が降る傾向がある。

気圧が耳の内耳(鼓膜の奥の三半規管など)で感知。内耳とは身体の回転運動やバランスを取る部分。内耳は視界と連動し身体のバランスを取る働きがある。

気圧の変化を内耳が感知し脳に伝える。

気圧の変化は目には見えないため、脳が混乱することがある。

それがストレスとなる。

全身にはりめぐらされている、交感神経が興奮。

持病や古傷の痛みを発生させる神経も混乱。

さまざまな痛みを発生させる。

したがって天気痛の原因は「気圧」と「内耳」

なぜ人によって差があるのか?

気圧が目に見えないのは誰も同じなのに、なぜ、天気が悪くても症状が出る人と出ない人と、人によって差がでるのか?それは、人によって気圧の変化に耳が敏感かどうか。

耳に電流を流して耳が敏感かどうかを調べてみると、天気痛のない正常な人は平均0・32mA(ミリアンペア)で反応するのに対し、
天気痛のある人は、正常な人の3分の1の、平均0.09mA(ミリアンペア)で反応した。天気痛の人は正常の人に比べ、3文の1の電流で反応し不快感も持続する。(愛知医科大学学術的痛みセンター 佐藤純)

天気痛の原因は「気圧」と「内耳」。

ここまでが番組メモです。
天気痛の影に隠されている可能性のある脳脊髄液減少症には、他の番組同様、まるで触れられていないのはいつものことでしかたがありません。

番組を見た私の感想

ここまでを見て、脳脊髄液減少症での症状としての気象病や天気痛を経験している私はなんとも複雑な気持ちになりました。

少なくとも私の場合は、原因不明の症状は天気痛ではなく脳脊髄液減少症が原因でしたし、私の場合は、天気痛の原因が「気圧と内耳」なのではなく、脳脊髄液減少症が原因でささいな気圧の変化で痛みなどの症状が出たと考える方が妥当だからです。

脳脊髄液減少症の特徴としての天気痛

私の場合、原因不明の症状は、脳脊髄液減少症で起こっていました。脳脊髄液減少症になると、低気圧が近づくと症状が悪化しました。

したがって、原因不明の症状があって、低気圧によって症状が悪化するからといって安易に天気痛だとしてしまうことに対して疑問を持ちました。

たとえ、原因不明の痛みが低気圧によって症状が悪化するから天気痛と診断されても、
その天気痛を引き起こしている大元の原因が、もし、脳脊髄液減少症であり、それが見逃されてしまったら大変だと感じます。

脳脊髄液減少症になると、なぜかわかりませんが、脳が過敏になるのか、些細な音や光でもつらく感じるほど視覚聴覚が敏感というかおかしくなります。

ですから内耳が敏感になってもおかしくありませんし、そもそも脳が脳脊髄液減少症によって、異常な状態にあり、脳がストレスを感じたり、敏感になっている可能性もあるでしょうし、正常に機能しない脳神経が、気圧の変化に対して過敏になっている可能性もあるのではないか?と思います。

そもそも脳脊髄液漏れや脳脊髄液の減少、脳脊髄液圧の低下など、異常が起こった場合、それが原因で脳が混乱することだってあるでしょうし、そういう異常な状態に置かれた脳がさらに低気圧にさらされれば、さらに混乱が増し症状が強くでることだってあるのではないでしょうか?

脳脊髄液減少症の観点からも天気痛は起こり得ると私は思います。

あくまで私の想像にすぎませんが、天気痛とされているものの中に、脳脊髄液減少症が見逃されているケースもあるのではないか?と感じます。

そう思うのは、脳脊髄液減少症で天気痛を経験していることと、脳脊髄液減少症で次のようなことがもしかしたら私の身体に起こっていたのではないか?と想像をしているからです。

たとえば、私はこんな想像をしています。

私の個人的仮説①

なんらかの原因で、脳脊髄液が漏れる。

充分な脳脊髄液ではなく脳が重力で下がるなどして正常に働かなくなり、脳が混乱する。

脳が管理する体や精神状態にさまざまな症状が出る。

その症状のひとつに内耳が敏感になる。

内耳が機能障害や敏感になることでめまい・車酔い・平衡感覚異常などの症状が出る。

その上、気圧が変化すると、その敏感な内耳が気圧の変化を感知し脳に伝える。

脳脊髄液減少症によって、脳が正常に機能しないことによって、視覚からの情報と気圧との情報の統合がもともとうまくできなくなっていることに加えて、さらに、脳脊髄液減少症によって内耳がささいな気圧の変化でも敏感に反応することになっていると、さらに脳が混乱する。

すると、 全身にはりめぐらされている、交感神経が興奮し、

持病や古傷の痛みを発生させる神経も混乱。

痛みやさまざまな症状を発生、あるいは増悪させる。

私の個人的仮説②

そもそも脳脊髄液が漏れていて、正常な脳脊髄液圧が保てない体では、頭蓋骨の中で、充分な脳脊髄液に脳は守られることができない。そのため、立っていると重力で脳が下にさがるのではないか?

すると、内耳の機能や自律神経がうまく機能しなかったりして、気圧などの環境の変化に適切に反応して体を適応させることが困難になるのではないか?

そもそも髄液が漏れていてすでにそういう状況にある体に、さらに低気圧がくれば、体は外に引っ張られ脳脊髄液が入っている空間は外側に広がり、脳はさらに下がり、

低気圧で引っ張られることで、漏れている個所からはさらに髄液が漏れる。

すると、もともと髄液が漏れて脳が下に下がった体でそもそもなんらかの原因不明の症状があった人は、低気圧になると症状が悪化する。

脳脊髄液減少症の脳は「緩衝材不足の壊れ物?」

脳と脳の周りの脳脊髄液が入った頭蓋骨を、「壊れ物」の入った荷物に例えれば、脳は「壊れ物」脳脊髄液は荷物が壊れないようにする「緩衝材」だと私は思っています。

髄液の少ない脳は、緩衝材の少ない、緩衝材がスカスカのまま梱包されているようなもので、外からの押す力、引く力などに悪い影響を受けやすいのではないか?と私は想像しています。

脳脊髄液減少症でも脳は混乱すると思いますし、それによってさまざまな症状がでると思います。

脳脊髄液減少症でも、症状が天気(気圧)によって左右し、低気圧の時には、天気痛、気象病などのような状態になるのです。

したがって、天気が悪くなると具合が悪くなるからといって、原因不明の症状に対して、脳脊髄液減少症を疑わないまま、単なる天気痛だと診断されることは脳脊髄液減少症の見逃しにつながりかねず、非常に危険だと思いました。

“天気痛”というネーミングについての私の感想

私は「天気痛」という呼び方より、「気象病」という呼び方の方が、病態を広く適切に表現しているのではないか?と思いました。

痛みの専門の先生なので、あえて、気象病の中の痛みの症状に限局して「天気痛」と命名したのでしょう。しかし、天候によって痛みが出る人には気づきやすいものであっても、痛みではない原因不明の症状を抱える人たちに気象と症状の因果関係に気づきにくくしてしまわないか?と少し心配になりました。
むしろ、もともとあった「気象病」の方が症状を痛みに限定しないで広く天気に関連する症状を表していると感じるからです。
しかし、気象病というと、イメージが「身近なもの」と感じにくいので、「天気」「痛み」を取り入れて「天気痛」としたのはいいアイディアだと思いました。
あえて気象病の中の痛みの症状に限局して「天気痛」と命名したのでしょうが、それがかえって、痛みではない原因不明の症状を抱える人たちに気象と症状の因果関係に気づきにくくしてしまわないか?と心配になりました。

私の感想・まとめ

脳脊髄液減少症と天気痛は無関係ではないと私は思います。
脳脊髄液減少症でも天気痛と同じ症状がでます。

脳脊髄液減少症でも、

・頭痛
・関節痛
・腰痛
・肩・首の痛み
・めまいなどさまざまな症状がでますし、低気圧によって症状が悪化します。

脳脊髄液減少症になると、それ以前より乗り物酔いをしやすくなります。

そのため、脳脊髄液減少症になると体調がその日その時間になってみるまでわからず、先の予定が非常に立てづらくなります。

番組では、天気痛と診断され、理学療法や薬で寝込む日がなくなった女性が「(天気痛)と診断される前は、数年間は、人と約束をしても今日体調が悪いからいけない、ごめんなさいというのがつらい、いつもドタキャンしたって言われてしまうのがつらく、人と約束ができない。」と話していましたが、

そういう予定の立てづらさは、脳脊髄液減少症でも起こるのです。

したがって、単なる気象病・天気痛なのか、それとも脳脊髄液減少症が潜んでいるための気象病・天気痛なのかの鑑別は、近い将来、どこの医療機関でも、どの医師でもきちんとできるようになっていただきたいと思います。

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自己紹介

lily

脳脊髄液減少症のサバイバーです。私が生きているうちに「原因不明」「異常なし」「精神的なもの」とされたり、何かすでに別の病名がついている人たちの中に、脳脊髄液減少症が隠れている可能性について、広く社会に伝えたいと思っています。

「脳脊髄液減少症を知っていますか」

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