2020/07/04
2020年4月8日水曜日の TBSのグッとラック!という番組でマスクについての問題点が取り上げられていました。
以前からマスク関連ではよくテレビに招かれてコメントされていた、東邦大学感染制御学の小林 寅喆先生が出ておられました。世界でマスクの有用性が見直されているそうです。
その番組内容メモと私の感想です。
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グッとラック!番組内容(世界のマスク事情)
欧米を中心に、世界各国でマスク着用を推進する動きが拡大。
効果が見直され、世界的に需要が高まるマスク。
世界中でマスクの争奪戦が起きている。世界でマスクの存在が見直されている。
イタリアでは?
駐日イタリア大使に聞く
イタリアでは、感染拡大が続く各都市で、先月(2020年3月)からマスク着用が義務化しました。
今まで、イタリア人にとって、マスク=“重病の人が着けるもの”ととして避けれらえてきたが、いったいなぜマスクが見直されてきたのか?きのう(2020年4月7日火曜日)グッとラックが、イタリアの駐日大使 ジョルジョ・スタラーチェ駐日大使に話を聞くと、
「日本で感染数が少ないのはマスクを着ける習慣が成果をあげているんだと考えています。イタリアでも早く、日ごろから(マスクを)つけて生活する習慣があれば、ここまで感染は広がらなかったと個人的には思っています。(イタリアで先月からマスク着用が義務化されて)ミラノなどでは、外出時にマスクをしていないと罰金が科される。」と発言。
スペインのマスク事情
スペイン政府は中国に5億50000万枚のマスクを発注。
フランスのマスク事情
フランス在住の日本人によると、(フランスでは)マスクをしている人は不審人物というイメージがあり3月初旬までは誰もマスクをしていなかったが、今はほとんどの人がマスクをしている。
フランスは10億枚のマスクをフランスに発注。
フランス政府も10億枚のマスクを発注。そのフランスでは、一部メディア(RTLのホームページのジャンロットナー氏)によると、一部政治家が、中国からのマスクをアメリカ人に横取りされたと主張。アメリカ人がやってきて、現金を取り出して、私たちの発注金額の3~4倍の価格を支払っているのだ。
マスク不足が生み出した、熾烈なマスク奪い合い。
アメリカのマスク事情
アメリカのCDC(疾病予防 センター)は、マスクの感染拡大防止の効果は低く不要としてきたが、周囲の人との距離をとりにくい環境ではマスクなど顔を覆う布の着用を勧める。
アメリカでも、先週金曜日(2020年4月3日)、トランプ大統領は「アメリカ国民に布や布製マスクの着用を推奨する。私はつけないけどな。」と布製マスクの着用を国民に呼びかけた。
さらにトランプ大統領は「マスクなどの製品はアメリカ国民にすぐに必要で、保有しておかなければならない。」と医療用の高性能マスクや手袋などの輸出をやめる方針を発表。
この方針に対し、マスクメーカーや各国の首脳から反発の声があいつぎ、各国による熾烈はマスク争奪戦に発展しているという。
オーストラリアのマスク事情
オーストラリアは2017年に覆面禁止令が出て、公共の場でマスクなどで顔を覆うことを禁止していたが、2020年4月1日から、「スーパーや薬局などへ入店する際のマスク着用を義務づけ」
香港では?
香港の博士が家庭で作れる高機能マスクを開発したそうです。
香港の化学博士が発案、高機能DIYマスク「HK Mask」とは
といっても、布マスクにキッチンペーパー挟むだけって、それって高機能?
HKマスク作り方のyoutube動画
型紙がダウンロードできる。
HKマスク型紙のリンク
ということで、世界でマスクが見直されている。
日本のマスク事情
一般人がマスク不足に悩むご夫婦が、防塵マスクを買っていた。
工事関係者は、「命に係わるので、買占めはやめて」との声が。
防塵マスクでも買占めが起きていて、本当に必要な人も買えないとのこと。
日本でも、マスク不足が解消されない中、安倍総理が全世帯に2枚のマスクを配布することについて波紋が広がっていた。
先月政府が発表していた、医療機関や介護施設・保育施設・に再利用可能な布マスクが一般家庭に先駆けて届いたが、サイズが小さすぎて合わない人もいたという。
サイズが小さいうえに、ひもがのびず、マスクを装着できない。
マスクの数が従業員の数より少ないところもあった。
なぜマスクが出回らないのか?
厚生労働省のマスク等対策班によると、「医療機関などに優先的に提供し、店頭販売に出回るマスクは限られてしまう。」
メーカーからマスクを仕入れ、小売店に卸す問屋のA社によると、「入ってくるマスクは平常時の5%ぐらい。増産しているというが、なぜ入ってこないのかわからない。」
中国からマスクを輸入するB社によると「最近中国側から購入を持ち掛けられたが、欧米が高値で買いあさっていることもあり10倍の値段を提示された。
中国からマスクを輸入するC社によると「中国側から20倍~30倍の価格を提示される。品質にも不安があり簡単には仕入れられない。」
マスクが出回るのはいつ?
日本国内の大手のマスク製造メーカーD社によると、「メドは見えていない。感染状況次第。なるべく早くとしか言えない。」
メーカーからマスクを仕入れ、小売店に卸す問屋のA社「(昨日・2020年4月7日の)緊急事態宣言で外出する機会が減れば、来週ぐらいから店頭で目にする機会も増えるのでは?」
弁護士の高橋知典さんは、
「市場に任せるべきなんだが、今回は(マスクの)転売ヤーがひどいから、マスクの 実はまさに世界規模で見た時に、(マスクの)市場の価格の高騰が進んでいて、その中で日本は(マスクの値段は)ある程度の値段で打ち止めという方針を出しているんで、(マスクを売りたい国から見たら)あそこ(日本)に売っても、高く買ってくれないから、あそこ(日本)は市場として、(マスクを売るには)魅力がないよねって。おそらく世界の視点で見た時の日本の状態なんだと思う。(マスクを売る国としては)高値で売れる国で売りたい。」
実は世界規模で見た時に、(マスクの)市場規模で見た時に、
あそこに売ってもおそらく世界の視点から見た時、
高値で売れる場所で売るのが市場経済。
志らくさんは「マスクを買うために、(ドラックストアなどに)朝早くから並んでいる人が同じ人、でその時間並べない人は買えない。と言っていた。
小林 寅喆(いんてつ)さんは
「マスクは症状がある人が(ウイルスを)外に出さないようにする。感染が広がってしまったら、マスクをして、防いでいくことは確か。
今、マスクのパニックになっている。今一番の問題は、医療の現場にマスクがなくなっていること。医療の現場こそ、毎回マスクを交換しないといけない。それを使いまわすってことはまずできない。マスクがなくなったら、医療が提供できない。たとえば、吸引をする、(検査で)検体を取るという時に、患者が「クシャ」と(クシャミをしたら)でもしたら、医療従事者が感染を起こす。そういうことなので、まず考えていただきたいのは医療の現場にマスクをどれだけ届けられるか?
布マスクではなくて、今までの不織布のサージカルマスク、飛沫を浴びても中に入ってこない覆えるマスクを医療の現場に必要だ。
私がいろいろ相談を受けているところも、いよいよ今(マスクが)枯渇して、一週間に一枚の(マスクの使い捨ての頻度)でないともたないということが起こっている。こういうことも医療の崩壊の一部が始まっている。
(花粉症などでマスクを使う一般人がマスクを使いまわしていてもいいのかという質問に対して、)マスクはきたなくなるが、毎日同じものを使いまわししていても全く問題はない、そうやって、(使い捨てのマスクは医療現場などの)必要なところにまわしてほしい。」
私の意見
なんか、もやもやします。
だって、このマスク不足とマスクの高騰。
この新型コロナ感染症を発生させ、結果的に世界に広めたその発生元の国が、今度は世界でマスクを必要としている国に、今、高くマスクを売りつけているなんて・・・。
より高い金額で、マスクを買う国にマスクを売っているなんて・・・。
なんか、たとえは非常に不適切なのを覚悟でいうと、
放火犯と、消火器の高額での悪徳販売者がつるんでいるような、そんな嫌な気分になるのは、私だけですか?
日本も、台湾みたいに、日中仕事している人もマスクをきちんと枚数分買えるような仕組みをつくらないと、毎日、朝からドラッグストアに並べる体力と時間がある人だけが、ドラッグストアにたまに入荷する数少ないマスクを箱買いし続けることができるなんて、とても不公平だと思います。
実際に、私が1月下旬にドラックストアで日中と夕方に見た光景は、多くはリタイアした人でした。あと私みたいに外で働いていない人。そういう人しかドラックストアに通えないなんて、毎日、仕事でどうしても電車に乗らなけれならない人なんて、朝からマスクのために並べない。
他の番組では、家族を守るために、仕事を調整してドラックストアにマスク買いに並んでいる人もいた。
この日本の状況は絶対におかしいです。
感染症が蔓延した時、国民が平等に1週間にマスクを何枚絶対買えるといった、台湾みたいな仕組みを絶対に今後のために、絶対に作ってほしいです。
“アベノマスク”と言われる、一世帯に2枚のマスクをくれるというけれど、10人家族の世帯も一人暮らしの世帯も、同じマスク2枚はおかしいと私は思います。
布マスクなんて使わない人にも、押し付けでマスクが届くのも、税金の無駄の気がします。送料もかかるし。
それなら、台湾のマスク配給制みたいなしくみを作ってほしいし、あるいは、選挙の時に送られてくるはがきみたいなもので、「マスク引換券」みたいなものを作って、引き換えできる日付でわけて、混雑せずに、最寄りのドラックストアで券と引き換えにマスクを、一週間に何枚とか、1か月に何枚とか、定期的に買えるような仕組みを作ってほしいと思います。
台湾や韓国を見習って、日本も今後、こんなことが二度と起こらないようにマスクが必要な時に、必要な人が必要な時に誰でも平等に手に入るように、きちんとした仕組みを作ってほしいです。
それに、日本国民のマスクぐらい、普段から自国で自給できる体制を整えてほしいと思います。
そもそも、安いマスクを大量に仕入れて、使い捨てる文化は、もう一般人にはやめてほしい。
医療現場だけが、使い捨てマスクを使い、一般人は、洗えるさまざまな素材のマスクを繰り返し使うような文化が根付き、そうした再利用可能な一般向けマスク商品が今後いろいろと出てきてほしいと思います。
参考:文春オンライン マスク輸入業を始めた男性が語る、店頭に並ばないカラクリ
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