2020/07/04

本日(2020年3月17日)TBSテレビの「グッとラック」という番組で「マスクについての素朴な疑問」に、東邦大学 感染制御学の小林 寅喆(いんてつ)先生が答えていましたのでまとめます。
最近、マスクのことで、なんどもこの先生テレビに出ていますね。私も2月に何度かこの先生が出てくる記事(使い捨てマスク再利用できる?)(辻ちゃん、“手作りマスク”に専門家は?)を書きました。
本日も、この小林先生が解説していた番組内容をかいつまんでメモしておきます。
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マスクは効果がないのか?
小林先生によると、マスクに効果があるのかないのかと言えば、「ウイルスを防ぐ効果はない」のだそうです。
その理由として、マスクの穴よりウイルスの方が小さいから、マスクを通り抜けてしまうからだそうです。
マスクの穴よりウイルスの大きさははるかに大きい
不織布マスクの“穴”の大きさは5マイクロメートル 髪の毛の直径は0.1ミリメートル
(1マイクロメートルは0.001ミリメートル。0.1ミリメートルは100マイクロメートルだから、
マスクの穴は、髪の毛の20分の1ってことですか?)
マスクの穴が5マイクロメートルだとすると、新型コロナウイルスの大きさはそれよりはるかに小さいから、マスクの穴を通り抜けてしまう。
では、マスクをつける必要は全くないのか?
東邦大学 感染制御学教授で最近・ウイルスなどの感染症予防・制御を研究している小林いんてつ先生によると、
「マスクの穴よりウイルスは小さいから、ウイルス自体は入ってきちゃう。ただし、(ウイルスを含んだ)飛沫は相当大きなものなのでそれをできるだけいれないようにする。」「飛沫の中にウイルスが含まれているので、飛沫とウイルスがそれぞれ単独になることはない。ただし(ウイルスを含んだ)飛沫が(マスクから)少し漏れることもある」
飛沫はマスクの穴より大きい。
「自分に少しでも症状がある場合には、感染拡大を防ぐために、人にうつさないということで咳エチケットのひとつとしてマスクは必要である。」
(無症状の人でウイルスを持っている人は)、症状が出ている人より、(出すウイルスは)少ないと考えていい。
最近はそのことについて議論されていて、無症状の人がはたしてどこまでうつすのか疑問視されている。
(咳はでなくても)しゃべるということでは飛沫は出るが、無症状の人がはたしてどれだけ感染できるものがあるかは議論中。
花粉の大きさとマスクの穴
マスクの穴が5マイクロメートルだとすると、花粉の大きさは30マイクロメートルとマスクの穴より花粉が6倍も大きい。したがって花粉はマスクの穴を通ることができないのでマスクをすることで花粉を鼻の穴に入れないことができる。
花粉症にはマスクは効果がある。
症状がある人以外はマスクは無意味なのか?
マスクにはいくつかの利点がある
医療関係者はマスクを必ずしなければいけない。患者の咳やエアロゾルから身を守る。
美容室など人の近くで作業する人もマスクする必要がある。
マスクには、自分がの顔を直接さわらない効果がある。
マスクをすることで喉を乾燥させない効果がある。
基本的には症状が出ている人、もしくは医療関係者にはマスクは必要。
飛沫を浴びる可能性がある場所に行くとか、人込みの中にどうしてもやむをえずいく場合にはマスクは一定の効果はある。しかし、健常の人がマスクをする必要は基本的にはない。
マスクは洗って使っていい?
使い捨てのマスクは基本的に洗って再利用するようには作られていない。どうしても手にはいらなくてない場合、そういうマスクをしなければならないところへいかなければならない場合、こういう時に重なった時には、洗って使うのもやむを得ない。
効果としては、洗うたびに(マスクが)毛羽だってきたりするので、それなりに効果は落ちる。
まとめ
小林先生によると、「症状がない人は躍起になってマスクを探す必要はない」とのことでした。
私としては、先日も記事にしましたが、突然クシャミをふきかけられたりすることがあるので、自衛的にマスクをしていたいと思っています。
私の意見
使い捨てマスクは、基本的に「使い捨て」であることなんて、誰だって知ってますよ。
だけど、人それぞれ事情があって、経済的に毎回マスクをもったいなくて捨てられないとか、今回のように、買いたくてもマスクが売っていなくなるとかで、「やむを得ず」洗って再利用しているんですよ。
それなのに、この、新型コロナウイルス騒動で、マスクを買いたくてもない時に、マスクは洗って使ってはいけないとかいう人には、正直うんざりしていました。
でも、今日の先生は、「やむを得ない場合」は洗って再利用することを認めてくださっていたのでほっとしました。
私としては、ガーゼマスクはそもそも洗って再利用することを想定した「布」で作られているから洗って再利用してよくて、不織布のマスクはそもそも「使い捨て」用として作られていて、洗うことを想定して作られていないから、洗ってはいけないってのが、ちょっと納得できません。
不織布を洗って、5マイクロメートルの穴が、洗うたびに広がって大きくなったとしても、ガーゼマスクよりはまだマスクの穴が小さいのでは?思うのです。
そもそも、マスクを洗って再利用するのは、粉塵を避けるために不織布マスクをして仕事をする人が、洗って再利用したい!と言っているわけではないのです。
人ごみに出なきゃならないのに、マスクが売ってないから、今持ってる使い捨て用のマスクを洗って再利用しているだけです。
何もないよりはマシ、ガーゼマスクよりはマシなんじゃないかと思って予防的に、「直接飛沫を吸い込まないため」にしているわけです。
「不織布マスクは洗って使える」とされてしまうと、「万一粉塵を避けるために不織布マスクを使っている人も、洗って再利用されては危険だし、粉塵を吸ってしまう危険がある」と不安に思うのは、たぶん「マスクメーカー」の人たちでしょう。
それなら、そうはっきり意見を言えばいいのです。
「職業的に粉塵を吸うような人や、医療関係者などは、不織布マスクは使い捨てにしてください。」と「ただし、一般の健常者が外出時に人込みに出なければならなくて、どうしても新しいマスクが手に入らない時に限って、手洗い程度の、優しさで、汚れを洗い流して、自己責任で再利用してください。」とでも言ってくれたら、私は納得します。
布目が粗くて、ウイルス筒抜けのガーゼマスクは洗って再利用が許されていて、(ガーゼは洗うとメンテが大変なのに)不織布マスクは「もともとが使い捨て用だから洗うことは推奨しない」と、当たり前のことしかいわないマスクメーカーに憤りさえ感じます。そんなこと、普通の大人なら言われなくてもわかっています。
いくら禁止されても、困っている人たちは、こっそり洗っていると思いますよ。公にしないだけで。
マスクがないないと言われているのに、街頭のほとんどの人たちがマスク姿なのが、その証拠のような気が私はしています。
だったら、マスクメーカーも、不織布のメンテがしやすい素材で、何回かは洗って再利用できる商品を、「洗って10回は使えます。」ぐらいの不織布のマスクを、作ってくださいよ。値段は多少上がってもいいから。
今後のために。
そもそも、今までマスクを8割も海外に依存していた日本も悪いです。
自給自足できなければ、もし同じようなことが世界的に起こったら、同じことがまた起こると思います。
今後は、マスクは自国であるていど賄えるようにしてもらいたいものです。