リカ場 ~私の脳脊髄液減少症のリカバリー~

医師も知らない脳脊髄液減少症当事者の思いと現実

“ヘルプマーク”は私にはメリットなし

time 2018/08/07

“ヘルプマーク”は私にはメリットなし

7月11日、NHKの朝の番組「あさイチ」で「ヘルプマーク」について取り上げられていました。

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ヘルプマークとは?

朝イチホームページによると、

心臓や脳などの内部障害や人工関節、発達障害など、見た目にはわかりにくい病気や障害、つらさがある人がもつマークです。

ヘルプマークは6年前に東京都が作り、現在、24の都道府県で導入されています。また、市町村単位で導入している自治体もあります。誰でも無料でもらうことができ、医師の診断書なども必要ありません。各都道府県庁などで配布していて、これまでにおよそ22万個が配布されています。

とのこと。

東京都が始めたヘルプマーク

東京都福祉保健局 ヘルプマーク

脳脊髄液減少症については、地方から遅れをとっていたように感じた東京都ですが、こんなところでリーダーシップを取っていましたね。

6年前といえば、まだまだ脳脊髄液減少症が医師にも理解されず、患者が医師の無理解に苦しんでいたころです。

ヘルプマークを作るぐらい「見えない障害」「見えない症状」に理解がある東京都なら、もうちょっと、地方に先駆けて脳脊髄液減少症について、自治体として「脳脊髄液減少症の理解を深める行動」を起こしてもよかったように思います。

それがあまり感じられない東京都が「ヘルプマークを作った。」と言われても「へぇ」という感じです。

見えない障害やつらさをかかえた人を支援しよう、理解しよう、という姿勢はありがたいと思うものの、何となく私はこの“ヘルプマーク”が好きになれません。

第一、ヘルプマークのデザインが好きではありません。

脳脊髄液減少症に対して、深い理解をいち早く示してもよさそうだったのに、それが感じられなかった「日本赤十字社」のマークに似ているからです。

その存在に複雑な思いを抱えていた私は、好きでない“ヘルプマーク”を取り上げた番組も、録画はしたものの、あまり正視できない、見たくないという思いで、飛ばし飛ばし見ました。

確かに、発達障害の人にはいいかもしれませんが、脳脊髄液減少症の私にはちょっと使いにくいな、と感じました。

脳脊髄液減少症の私が“ヘルプマーク”に感じたこと

大勢の人の前で使い周囲に助けをアピールすることが前提の“ヘルプマーク”は、ほとんど家にいて、家の中でできないこと、助けてもらいたいこと、支援してもらいたいことが多い私には、何の意味も持ちません。

私の場合、たまの外出の時には、体調がいいから外出できているわけで、どこからどう見ても元気そうに見える私が、ヘルプマークをもっていたからといって、何か困ったことや助けてもらいたいことがあったからといって、だれが何をどう助けてくれるというのか?と周囲に期待はできません。

地元も病院に行く時に持っていったとしても、脳脊髄液減少症自体に医師が理解のない地域で、“ヘルプマーク”を持っていたとしても、脳脊髄液減少症の辛さやしんどさを周囲の人たちや医師や看護師が理解できるはずもなく、これまた支援も助けも何も私は期待できません。

一度、地元病院の待合室でじっと座っているのが体がつらくて、他の患者さんの目を気にしながらも長椅子に横になって、診察を待っていた時、回ってきた看護師に状態を尋ねられましたが、何も配慮してもらえませんでした。結局診察まで2時間以上待たされましたし、横になる場所を提供してくれるわけでもありませんでした。

そんな時、“ヘルプマーク”を示したからと言って、何をしてもらえるんでしょうか?

診察の順番を早めてくれるはずもなく、横になれる場所を提供してもらえるわけでもなく、周囲の患者さんに向かって「この方は具合が悪くて横になっているのであって、決して悪意あって複数の人が座れる場所を占領しているのではないのでご了承ください。」と私に代わって説明してくれるわけでもないでしょう?

それに、家の中で、「体がきつくて入院準備ができないから誰かヘルプ!」「食事作りと皿洗いがきついかから誰かヘルプ!」「病院に一人でいけないから誰か連れていって!」と思ったとき、ヘルプマークなんて何の役にもたたないでしょう?

これらは実際に私が「誰かヘルプ!」と思ったことです。

ということで、今までの経験から私にとって、“ヘルプマーク”はただの、「私は何らかの見えない障害があります。」と公に自分から示しているだけの、ただのレッテルのような違和感さえ感じます。

自治体が税金で作ってくれて、ただでくれるというならもらってもいいけれど、持っている脳脊髄液減少症患者さんも目にしたこともあるけれど、少なくとも私にはあまりそのメリットはない気がしてなりません。

今まで、困って、困って周囲や家族や医師や自治体に「助けて!」「助けて!」と何度、実際に声を大にして訴えても、医師をはじめ多くの人たちに無視され続け、適切に助けてはもらえず、孤立し続けてきた私にとって、いまさら“ヘルプマーク”で周囲に助けてもらえるとは、どうしても思えないのです。

なんか、自治体がすべき、税金を使うべきピントが少しずれているような感覚を持つのは私だけでしょうか?

確かに、固定した内部疾患や、病気、障害をお持ちで、外見からはその辛さや障害がわかりにくい方々には、周囲への理解を得るためのツールになりえるかもしれません。

しかし、後天的に誰にでも起こりうり、しかも回復の可能性のある脳脊髄液減少症患者が、闘病の過程で周囲への理解を得るために持つマークとしては、何か違うように感じます。

“ヘルプマーク”を考えて広めようとしている人たちの気持ちは本当にありがたいとは思いますが、私の気持ちは複雑です。

脳脊髄液減少症の症状と、社会や医師の無関心さ、軽視されやすさを、本当に知っている人なら、たかが“ヘルプマーク”を持ったからと言って、周囲に理解され助けてもらえるとは、簡単には思えないことがわかると思うんですが・・・。

“ヘルプマーク”を持つことででそう簡単に周囲に理解され助けてもらえるなら、マークなどに頼らず、髄液漏れの最中に自ら声を出して、「私はこういうひどい症状を抱えて苦しんでいます。どうか今すぐ助けてください。対症療法でもいいから楽にしてください。」と切実に地元医師に対峙しても、「軽症扱いされて」すぐさま助けてもらえなかったり、

家族にできないことへの助けを求めても助けてもらえなかったり、で苦労はしません。

脳脊髄液減少症患者が、症状のつらさと「ヘルプ!」を言葉で必死に周囲に直接訴えて、助けを求めても伝わらない人たちに、“ヘルプマーク”を見せただけで、水戸黄門の印籠のように、周囲が突然、理解ある人、助けてくれる人に変化するような効果があるとは、私にはとうてい思えません。

だから私は“ヘルプマーク”にはあまり期待していません。

ヘルプマークを普及させるより、脳脊髄液減少症の理解を全国の医師と全国民に広めることの方が先だと思っています。

それが済んだ上で、もっと違うデザインのマークができたらいいなと思っています。

全国の自治体のヘルプマーク

全国で22の県でヘルプマークが導入されているそうです。

朝イチの番組ホームページによると

ヘルプマークは6年前に東京都が作り、現在、24の都道府県で導入されています。また、市町村単位で導入している自治体もあります。誰でも無料でもらうことができ、医師の診断書なども必要ありません。各都道府県庁などで配布していて、これまでにおよそ22万個が配布されています。

「現在」とはこの番組が放送された、2018年7月11日現在だと思われますが、調べてみると確かに自治体によるヘルプマーク導入への熱心な取り組みが見受けられます。

その陰に、その地域に住む人々の強い要望があったようです。その声にこたえた行政の方々の理解と温かさも感じます。

 

長崎県 ヘルプマーク ヘルプカード

宮崎県 ヘルプマーク

愛媛県 ヘルプマーク

広島県 ヘルプマーク ヘルプカード

島根県 ヘルプマーク ヘルプカード

香川県 ヘルプマーク

徳島県 ヘルプマーク

鳥取県 ヘルプマーク

兵庫県 ヘルプマーク ヘルプカード

大阪府 ヘルプマーク

和歌山県 ヘルプマーク     

( 和歌山市 ヘルプマーク

奈良県 ヘルプマーク

三重県 ヘルプマーク

京都府 ヘルプマーク

滋賀県 ヘルプマーク

岐阜県 ヘルプマーク

静岡県 ヘルプマーク

山梨県 ヘルプマーク

神奈川県 ヘルプマーク

東京都 ヘルプマーク

栃木県 ヘルプマーク

秋田県 ヘルプマーク

青森県 ヘルプマーク

北海道 ヘルプマーク

あなたの住む自治体にはヘルプマークはありますか?

ヘルプマークを導入していることと、脳脊髄液減少症に理解ある行政かどうかは必ずしもリンクしないと私個人は感じます。

が、なにもないところよりは、「見えない症状、見えない障害を理解しよう!」という善意は強く感じます。

おそらく、これからも導入する県は全国に広がっていくのでしょう。

電車などで優先席に座らざるを得ない体調の時には、さりげなく周囲にヘルプマークを見せることで、「元気そうなのに、若いのに」と周囲に誤解されず、ストレスは減り、出かけるのに気が楽になる便利なものだとは思います。

しかしそれはあくまで、一人で外出できることが前提ですが・・・。

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自己紹介

lily

脳脊髄液減少症のサバイバーです。私が生きているうちに「原因不明」「異常なし」「精神的なもの」とされたり、何かすでに別の病名がついている人たちの中に、脳脊髄液減少症が隠れている可能性について、広く社会に伝えたいと思っています。

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