2020/07/04

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NHK・ハートネットTV・自殺
今夜、NHKEテレのハートネットTVで「平成が残した宿題」(4)自殺 が放送されます。
ハートネットTV「平成がのこした宿題(4) 自殺~生き心地のよい社会へ~」
番組案内から引用
平成に入り、自殺で亡くなった人の数は80マン人を超える。経済危機が深刻化する平成10年に自殺者数が急増、年間3万人が命を絶つという事態は14年間続いた。今も10代や20代の死因第1位が自殺となるなど、若者の自殺も課題だ。日本の自殺対策は民間団体・行政・医療・・・各分野が連携し、取り組んできた。番組では、NPO代表や自治体職員、専門家、そして遺族、それぞれの立場で「自殺」と向き合った方々と30年を振り返る。
昨夜は ハートネットTVで「平成が残した宿題」(3)ひきこもりが放送されました。
番組ホームページから引用
平成の終わりを前に、この30年間で積み残された“宿題”に向き合い、未来への提言につなげるシリーズ。第3回は「ひきこもり」について。平成の初め、思春期の若者の問題として注目され、その後も“仕事などをしない困った状態にある人たちのこと”として問題視され続けてきた。解決を見ないまま、近年はその長期・高齢化が深刻化している。経験者や医療・福祉の専門家らが座談会で問題の本質と支援のあり方について考える。
ハートネットTV「ひきこもり」を見た感想
昨夜の「ひきこもり」の番組を見た感想としては、「ため息」だけでした。
誰も、「ひきこもり」と脳脊髄液減少症との関係性にも気づいていないんだうな、と。
だから、本日放送の、「自殺」についても、誰も脳脊髄液減少症との関係性に気づけないままの放送なんだろうな、と見る前から想像しています。
私自身の脳脊髄液減少症体験を振り返っても、脳脊髄液減少症と「ひきこもり」とも「自殺」とも無関係ではないと強く感じます。
脳脊髄液減少症について少しずつでもその存在が知られ始めた現在であっても、脳脊髄液減少症だと診断がついている私であっても、今の社会はとても無理解で生きにくいと感じます。
ましてや、30年前には、身近な怪我で起こる状態としての脳脊髄液減少症が、一般の人はもちろん、医師にも知られていなかった時代ですから、当時の「ひきこもり」や「不登校」「自殺」に至った人たちの中には、働きたくても働けない、学校へ行きたくても行けなくなる、いろいろ苦しいのに周囲に「なまけもの」扱いされ、誰にも理解されず、つらくて死にたくなる、人たちがいたと、私は想像するのです。
そう言えるのは、私が当時を生き抜いたサバイバーだから。
自殺についてもひきこもりについても、それに至る人たちの何割かには、根本原因が「脳脊髄液減少症」であって、脳脊髄液減少症によって、「ひきこもらざるを得ない状態」にさせられ、ついには「自殺」にも追い込まれている人たちがいると強く感じます。
今現在も、精神科医も、ひきこもりや自殺者の家族であっても、ひきこもり支援の人たち、自殺防止に取り組むNPOや自治体の人たちも、脳脊髄液減少症支援に無関心のままのはず。
そして、引きこもりや不登校、自殺と脳脊髄液減少症の因果関係の情報がほとんどない現在では、当事者であっても、自分の苦しみの元がもしかしたら隠された疾患があるのかも(脳脊髄液減少症みたいな)とは気づくことはほとんど不可能でしょう。
医師にたどりついたとしても、主に精神科医か心療内科医であって、その医師たちに起立性調節障害とか、自律神経失調症とか、うつ病とか、パニック障害とか、それらしい病名をつけられたりして背景にひそんでいる脳脊髄液減少症の可能性を指摘してくれる医師には何年も出会うこともないでしょう。
脳脊髄液減少症サバイバーの私にとって、平成の時代はとても生きにくいものでした。
脳脊髄液減少症患者が、今もなお、生きごこちが悪くてたまらない社会なのに、自殺者を減らすような、生きごこちのいい社会なんて作れないと思います。
生きごこちのいい社会を目指すなら、「自殺防止」や「ひきこもり」支援にかかわる人たち、福祉番組を作る人たち、自治体の人たち、専門家、当事者支援のNPO団体などが、「脳脊髄液減少症?なにそれ?私たちに関係あるの?関係ないでしょ?」というような状態を一切なくすことです。
ひきこもり問題、自殺問題にかかわる人に限らず、すべての人たちが「脳脊髄液減少症をまずはしっかり理解する。」必要を私は強く感じます。
そうすれば、自分たちの専門と、「脳脊髄液減少症が無関係ではないこと」に気づける人たちが増えてくると思います。
現状では、福祉・医療の世界から「脳脊髄液減少症」が追い出され、無視され続けているように感じるのは、私だけでしょうか?
最後に
脳脊髄液減少症になると、光がまぶしくてカーテンを閉め切って引きこもりのようになるんです。音に過敏になるから外の音、騒音、人の話し声に耐えきれなくて、結果的に家に引きこもることもあるだろうし、外に仕事や学校へ行きたくても、体がとにかくしんどくて重くて、家で横になっているしかなくなることもあるんです。
それで、結果的に他人から見たら、“仕事もしない困った人”と思われてしまいがちなのが脳脊髄液減少症なんです。
こんなに自分は苦しいのに周囲から“普通に生きる”ことを求められ続ければ、そのプレッシャーと辛さをわかってもらえないことで、絶望して自殺してしまう人だっているはずです。
脳脊髄液減少症という病名にたどりついた人は全体の患者のごく一部だと思われます。
それ以外の人たちは、自分に起こっている状態の原因が、「脳脊髄液減少症」だと気づくことさえできないまま、周囲から“困った人”扱いされたり、精神科の治療や自立支援など、対症療法的な事ばかり受けている可能性もあると感じます。
「ひきこもり」「自殺」と脳脊髄液減少症は無関係ではないことを、早く専門家に知っていただきたいと思っています。