2020/07/04
今夜0時Eテレで(日付は翌日に代わって7月30日)
戦後に起こった、食品公害について放送されます。
ETV特集 「母と子のあの日」 その食品公害の事実を
あなたはご存知ですか?
また、7月30日午後11時から
ETV特集アンコール「水俣病 魂の声を聞く 公式確認から60年」が放送されます。
なんの罪もない人たちの障害の苦しみの原因が、
子供のミルクの食品公害だったという事実、
その原因を、
10年間も認めてもらえなかった人たちが
実際にいた事実を、
あなたはご存じですか?
また、海に面した穏やかな地域で、
普段どうりに、目の前の海で撮れたての魚を食べていただけで、
自分や、家族や、妊娠中の子供にまで、神経障害の症状が出てしまったのに、
その事実の因果関係になかなか気づけず、
やっと気づいても、その因果関係が何年も認めてもらえなかった人たちが、過去にいたことを
ご存じですか?
もしかしたら、
若い脳脊髄液減少症の患者さんたちは、
そうした過去と、
脳脊髄液減少症患者のおかれた環境の類似性に、
何も気づいていないかもしれません。
早期に適切に十分理解して支えてもらえなかったその人たちの苦しみを
あなたは想像できますか?
過去の公害事件や、国の誤った政策による人権侵害の事実は、
公害や、誤った政策が改められ、
その当事者たちが亡くなっていけば、今後どんどん
事実を知らない人たちが増え、
忘れ去られていくかもしれません。
しかし、忘れてはならないと私は思います。
過去の過ちを忘れずにいることは、
今後、
未来に向けて、過去からの教訓を伝え続けていくことに
繋がると思うからです。
企業としては、もう忘れられたい過去、
隠したい事実、
忘れたい事実、
忘れ去られる権利もあるかもしれない。
でも、
戦争の事実も含め、
いくら都合の悪い事実でも、過去の過ちでも、
事実は事実として、
構成にきちんと伝え、
そこから得た教訓だけは、忘れ去らずに、
未来永劫、
伝え続けることが、
同じ過ちを繰り返さないこと、
未来の人たちをまた同じ苦しみを味わわせないことに
つながると私は思うのです。
自分の目の前の問題だけにとらわれず、
過去の事実にもきちんと向き合い考えるような
そんな教育が、
こどもたちになされていくことを願います。
脳脊髄液減少症の事実も、
いつかきちんと、過去の医学界の論争や反発、社会や国の無理解と無関心が、
症状で苦しむ患者をさらに精神的経済的に苦しめ続けた事実も含め、
きちんと取材され、
報道され、
そこからの教訓が、
医師たちの今後の教育の現場で、
あるいは、今後の行政や、医療福祉のあり方の点で
生かされ、
同じ過ちを繰り返されないことを望んでいます。