2020/07/04
昨夜、こどものうつ病についての放送がありましたので、その内容について私の感想について書いてみたいと思います。
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こどものうつ病
こどものうつ病とは一般的に6歳~18歳までをさし、6歳から12歳はうつ病の症例が少ないが、13歳から14歳以降になるとうつ病の発症率が急に増え、大人の発症率とあまりかわらなくなるそうです。
日本うつ病学会は2016年に治療ガイドラインを改訂し、こどものうつ病の項目を追加したとのことです。
こどものうつ病特有の症状や最新治療法などを掲載しているそうです。
しかし、私は、疑問を感じざるを得ませんでした。
日本の精神科医のどれだけが、精神症状もだす、脳脊髄液減少症を理解しているのか?日本うつ病学会は、脳脊髄液減少症の症状としてうつ病状態になることをご存じで、その見分け方も把握しているのか?という疑問です。
こどものうつ病とは大人とはまた違った症状がでることや、大人と同じ治療をしても効果がでない場合があるとのことですが、そもそも、脳脊髄液減少症が原因でのうつと、そうではないうつを見分けることもしないまま、果たして、“大人とは違った症状”“大人と同じ治療をしても効果がでない”のがこどものうつ病の特徴としていいのか?とも思いました。
こどもの症例として、あるケースが紹介されていました。
中2の娘が、
・一日中ずっと怒りっぽくなる。何もしても楽しくない。学校に行きたくないと学校を休みがち。
・朝、なかなか起きず、昼間もゴロゴロしている。
・食欲はあり、過食で体重が3キロ増加。などの症状があり、
母親は反抗期で怠けているだけだろう、しばらくすれば元の生活にもどるだろうと思うが、こうした状況がしばらく続き、かかりつけの小児科に相談すると「うつ病の疑いがある。」と精神科の受診をすすめられた。
これだけで、即、うつ病と診断されては、脳脊髄液減少症は見逃されてしまうな、と感じました。
なぜなら、うつ病でもそのような症状がでるからです。
脳脊髄液減少症で私が体験した症状の一例
・過眠、一日中寝ている。
・過食、特に甘いものを食べたくなる。
・イライラ・怒りっぽい。
大人のうつ病の場合は、不眠、食欲不振、憂鬱な症状に対して、こどものうつ病ではこれらの症状がでるのが特徴と番組では説明していましたが、こどものうつ病の特徴だとされている症状は、私は脳脊髄液減少症でも経験しています。
ですから、こどもが脳脊髄液減少症になった場合、私と同じように、過眠、過食、特に甘いものが食べたくなる。イライラ・怒りっぽいなどの症状がでてもおかしくないと思います。
医療機関でのこどものうつ病の診断基準
番組ではうつ病の診断基準が説明されていました。
それによると、
・憂鬱(イライラする。)
・興味や喜びの喪失
の2つの症状のどちらかと、
・食欲の異常(過食)
・睡眠の異常(過眠)
・そわそわする。または体が重い。
・疲れやすい
・自分を責める。
・思考力集中力の低下
・死にたいと思う
のうちの5つ以上の症状があてはまり、こうした症状がほとんど一日中2週間以上続き、仕事、学校、家庭などで何らかの問題が生じているものをうつ病と診断する、という説明でした。
しかし、ここに問題を感じます。
私の経験では、脳脊髄液減少症でも、・憂鬱(イライラする。)・興味や喜びの喪失などの症状がでますし、・食欲の異常(過食)
・睡眠の異常(過眠)
・そわそわするまたは体が重い
・疲れやすい
・自分を責める
・思考力集中力の低下
・死にたいと思う
などの症状のうち5つ以上の症状があてはまってしまいますし、脳脊髄液減少症が原因でもこうした症状が、ほとんど一日中、2週間以上続き、仕事、学校、家庭などで問題が生じてしまうからです。
こどものうつ病とこどもの脳脊髄液減少症の症状の似ている点についての情報は、ほとんど世間のお母さんたちや精神科医に普及していないと感じる現在、私は「こどもの脳脊髄液減少症の見逃され」にとても危機感を感じます。
こどもの脳脊髄液減少症をうつ病と間違われ、脳脊髄液減少症の症状だと気づき、診断や治療にたどりつくまでに時間がかかると、症状は悪化しますし、回復までに時間がかかりますし、なにより、それによって、貴重な学校生活の時間を「誤診期間」でつぶされかねないと思うからです。