リカ場 ~私の脳脊髄液減少症のリカバリー~

原因不明の症状が「脳脊髄液減少症」だった私が、世界中に伝えたいこと

誤嚥性肺炎を防ぐために

time 2017/08/08

誤嚥性肺炎を防ぐために

写真は、庭のきゅうりです。いつのまにか 巨大化して黄色くなっていました。

さて、
脳脊髄液減少症になると「むせやすく、せきこみやすく、飲み込みにくい」症状もでます。

そのため、せっかくブラッドパッチをしても、まだ飲み込む力が正常に戻る前に、誤嚥が原因で誤嚥性肺炎で命を落とす可能性もあります。

脳疾患での飲み込みのリハビリなどは病院でのリハビリで手厚く行われていても、脳脊髄液減少症患者の飲み込みのリハビリまでは行われていないのが一般的ですから、実際に肺炎で亡くなった脳脊髄液減少症患者さんもいるはずです。

脳脊髄液減少症が原因での「誤嚥性肺炎」だと本人も家族も医師も気づいていない場合もあるとは思います。

昨日(2017年8月7日)テレビ東京「主治医がみつかる診療所」で誤嚥性肺炎予防のためののどの鍛え方が紹介されていましたのでその内容をまとめ、私の考えも書きたいと思います。

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誤嚥予防のために食事の際、注意すること

①食事の際、最初にとろみのあるものを食べてのどをならす。

水や味噌汁など液体はのどを通過するスピードが速いのでむせやすい。そのため、ドロッとしたものとろみのあるもので喉をならす。(とろみファースト)(とろろ、ポタージュなドロッとしたものは喉をゆっくり通過するので誤嚥にリスクを減らすことができる。)
とろろはいろいろなおかずにかけられるのでおすすめ。

②ながら食いはしない。スマホを操作したり、パソコン作業をしながら飲み物を飲んだり食べたりしない。

何か他のことをしながらの「ながら食い」は食べることに集中できないため誤嚥の危険がある。

のどを鍛えて誤嚥を防ぐ方法

ボイストレーニング

のどの筋肉を鍛えると、誤嚥防止、飲み込みが良くなる。

なぜ「のど」が衰えるのか

萩野耳鼻咽喉科の萩野仁志医師によると、近年若い人にのどの衰えが起こっていて、30代で声帯がやせたようになったり老人が訴えるような症状を若いうちから訴える人が増えた。

その原因は、パソコン・スマホに向かう時間が多くなり、電話よりメールも多くなり、その分大きな声で話す機会が減り、声を出す機会が昔に比べて減少したのがのどの衰えの原因ではないか?

のどの力チェック

※神銅記念病院 浦長瀬昌宏医師 監修

① 食事中にむせるようになった。

② 咳払いが増えた。

③ 寝ている時にせき込むことが増えた。

④ 飲み込む時にひっかかる感じがする。

⑤ たんがよくのどに溜まるようになった。

⑥ 声の感じが変わってきた。

⑦ 時々のどがつまった感じがする。

2個以上当てはまった場合は危険「喉の力が弱くなりはじめている可能性あり。」

6個以上あてはまった場合は「すでにのどの力が弱くなっている可能性が高い。」

※ちなみに脳脊髄液減少症の治療前の私は①、④、⑥、⑦が当てはまりましたが、治療後の今は何も当てはまりません。

西山耕一郎先生の本

西山先生によると、

のどは人が生きていくための「飲み込む」「息をする」「声を出す」人間の生命維持にとってかかせない機能が集中している。しかしそれらは日常で当たり前に行われているためにのどの健康に気をつけるという意識が芽生えづらい。

のどの健康に気をつけるという意識が芽生えずらい。

のどの衰えは気づきにくい。

誤嚥と誤嚥性肺炎

誤嚥とは、正常なら飲み込んだ液体や食べ物は食道の方に流れていくものが、気管の方に流れていってしまう状態をいう。

誤嚥を繰り返すと、食べ物や飲み物と同時に細菌などが肺に入り込むリスクが増し、誤嚥性肺炎を引き起こす可能性が高まる。

のどの筋肉を鍛えておけば、のどの障害による病気の予防や改善につながる。

のどを鍛えられる方法

・超カンタン ベロだし運動
・水でできる飲み込みトレーニング
・カラオケでのど筋トレ
歌が苦手でも喉をきたえられる。

あえいおう体操

体を動かしながら、さまざまな発声法で「あえいおう」と声を出しのどを鍛える体操。
あえいおうはだんだんと口が小さくなっていく発声練習の基礎で口がスムーズに動くようになる。

医師監修のもと、自宅でもできる方法

高い声を出すとのどが上に持ちあがる。飲み込む時も同じ筋肉を使っているため高い声を出すことはのどを鍛える効果がある。

①舌をできるだけ伸ばしながら、「あ・え・い・お・う」と発声する。声を出すことによっても舌を出すことによっても喉ぼとけを上にあげる筋肉を鍛える。

②おへそに手をあてて、短く「あ・え・い・お・う」と発声する。声を出す時にリズミカルにお腹をへこませる。これを一日10回程度行う。

③一息で一番低い声から高い声まで変えてまた低い声まで戻す。これを「あ」からはじめて「あ、え、い、お、う」と声を出す。なめらかに声の高さを変えるのがポイント。一日3セット行う。

声帯そのものの筋肉と声帯を閉じようとする筋肉、のど全体の筋肉を鍛えることができる。

のどを鍛えて誤嚥を防ぐためのおススメ食材

心療内科医の姫野友美医師によると、

・筋肉をつくる材料のタンパク質をしっかり摂る。

・唾液がでないとむせるので、唾液を分泌する食材を摂る。たとえば、コエンザイムQ10を含むレバーとか、ビタミンAを含む、うなぎとか、タラとかモロヘイヤ などこうしたものをしっかり食べると唾液の分泌が良くなって飲み込みが良くなる。

私も闘病中、たんぱく質だけは絶対切らしませんでしたね。

コエンザイムQ10 も、還元型を時々摂取しています。レバーは苦手ですから。

 

嚥下トレーニング外来

兵庫県 神戸市の神鋼記念病院に2015年に開設された「飲み込む力を診察する」専門外来で浦長瀬医師が担当。

飲み込む力が衰え切る前に、飲み込む力を高めるトレーニングをする目的で作られた外来。

飲み込みのトレーニング法

※高齢の方や誤嚥を起こしやすい方は医師と相談の上で行うこと。

飲み込みは0.5秒の間にのどぼとけが上がって下がる。

これをのどぼとけを上げた状態で10秒止めることで普段に比べたら20倍、力を入れることになる。

①口の中に少量の水を含み飲み込む。すると喉に自然に力が入るがその力が入った状態を10秒間キープする。のどぼとけが上がった状態でキープすると、のどの当たりの筋肉が固くなる。

②10秒間キープしたら大きく息を吐いて終了。

慣れれば水を使わなくてもできる。

このトレーニングを一日3回飲み物を飲むついでに行う。2~3週間で効果が現れる時もある。

浦長瀬昌宏医師によると、病院にくるのは肺炎になるレベルの飲み込む力が弱っている人で、「飲み込む力が弱っているけど自分ではぜんぜん気づいていない隠れ嚥下障害の人が多くなっている。」そうです。

これを聞いて私は脳脊髄液減少症患者にも、「隠れ嚥下障害」の人がいると感じました。

 

のど筋トレ

30年以上誤嚥の問題に取り組んだ西山耕一郎医師、

①おへそをのぞき込むように下をむき、手のひらの付け根をおでこを押す、首に力が入った状態になり喉の筋肉が鍛えられる。この状態を5秒間キープし10セット行う。

② 「イー」と言いながら、口を横に広げてのどの周りが固くなった状態で秒間キープ、10セット行う。

③ 「拭き戻し」を拭いて10秒間キープし、10セット行う。肺活量を上げると咳をした時に空気の勢いが増すために気管に異物が入るリスクを減らす。「拭き戻し」では物足りない人は、握りつぶせる程度のやわらかい空のペットボトルを使い、ペットボトルを息を吹き込んで膨らませたり吸い込んでしぼませたりする。

④カラオケで喉の筋肉を鍛える。カラオケは効率よくのどの筋肉を鍛えられる。

カラオケで喉の筋肉を鍛える時の選曲のポイント

高いキーの曲を選んでお腹から声を出す。高い声を出すとのどぼとけが上に上げる。

西山医師おススメの曲

・ 安室奈美恵「CAN YOU CELEBRATE?」
・クリスタルキング「大都会」
・X JAPAN「Forever Love 」
・森山直太朗 「さくら(独唱)」
・小田和正 「たしかなこと」
・宇多田ヒカル 「Automatic」
・松任谷由美  「春よ、来い」

高い声がでなくても、出そうとしてのどぼとけを意識して上に上げることでトレーニングになる。

私の感想

誤嚥性肺炎にならないためには、私は喉の筋トレだけでなく、栄養も睡眠も、口腔衛生も大事だと思っています。

まあ、それは今日のところはおいておいて、喉の筋トレだけについて感想を書きます。

私ののどの筋トレは、カラオケしながらのスクワットと、健康な人に交じって行う首回りの筋トレとストレッチでした。

声を出すこと、歌う事、うつ伏せになってひじをついて足先と腕だけで体を支える体幹の筋トレで、その時頭を支える筋肉も鍛えられたような気がします。

脳脊髄液減少症には「安静」だけでは絶対に回復しない症状もあると感じています。

治療後の2週間は安静と言いますが、それも果たして必須なのか?と最近では疑問すら思います。

絶対安静で寝ていろ、というのではなく普通に過ごせるなら、普通に自宅にいる分にはそれでいいような気がします。

それよりも、本人が体がつらいと感じるのに、大人の患者は退院して家に帰されると、重いゴミ捨てをやらざるをえなかったり、地域の役員やら、回覧板回しやら、組長で集金やら、家事やら仕事やらやらされて、本人がつらいと思うほどのことを無理やりさせられる危険があるので、それを避けるために、入院でせめて2週間ぐらいは病院においておいてくれたらいいのに、とは思います。

家に帰っても、患者の代わりにいろいろやってくれて、患者は無理なく過ごせるのであれば、ブラッドパッチ後普通に家にいる分にはそれで大丈夫なのではないか?と私は思います。

安静にし過ぎても、手足や首や体幹の筋力はアッと言う間に落ちますから、安静にも注意が必要です。

たとえブラッドパッチが終わっても、安静のし過ぎでのどの筋力も落ち、首の筋力ももどらないまま、誤嚥性肺炎でなくなるのでは、とてもやりきれませんから。

安静のために落ちる筋力のリスクも、脳脊髄液減少症にかかわる人たちにはぜひ知っていただきたいと思います。

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自己紹介

lily

脳脊髄液減少症のサバイバーです。私が生きているうちに「原因不明」「異常なし」「精神的なもの」とされたり、何かすでに別の病名がついている人たちの中に、脳脊髄液減少症が隠れている可能性について、広く社会に伝えたいと思っています。

「脳脊髄液減少症を知っていますか」

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