リカ場 ~私の脳脊髄液減少症のリカバリー~

原因不明の症状が「脳脊髄液減少症」だった私が、世界中に伝えたいこと

どうやって伝えたらいいんだろう

time 2018/02/12

どうやって伝えたらいいんだろう

どうやって、私が伝えたい脳脊髄液減少症の実態を、患者、当事者の思いを、伝えていったらいいんだろう。

私が伝えたいことを、何も知らない人たちに伝え、気づいてもらえるには、
私には力がなさすぎる、技術も、お金も、能力もなさすぎる。

どうやったら、伝えたいことがうまく相手に伝わるんだろう。

ずっと、考えてる。

私は、実名では、たぶんとたんに本音も今までのことも言えなくなる。

けれど、匿名では言っていることを信じてもらえないことも多いだろう。

テレビにもマスコミにも一切かかわりたくないし、取材も受けたくないから、残りの人生は静かに暮らしたい。

けれど、脳脊髄液減少症に殺されずに、周囲の無理解にも医師のドクハラにも負けずに、何年も生き抜き、
ついに、「髄液漏れ」という原因にたどりついた今までを、今までに私の身に起こったことや経験から学んだことを、
誰にも話さず死んでいくのは、本望ではない。

ここに今まで書いてきたのは、私の書きたかったことのごく一部にすぎない。

本当は、事実をもっと具体的に書いて伝えたい。

そもそも、昔の脳脊髄液漏出症の発症者は、あの激烈な症状の中、「異常なし」と医療から見放され、家族から「気のせい」と言われ、職場からは「変わり者」「役立たず」「怠けもの」と思われては生きていけないだろう。

親にも先生にも医師にも誰にも、症状の苦しみを理解してもらえないこどもの患者は、大人同様、周囲の無理解と誤解により学校でいじめにもあうだろうし、それによって、自殺してしまう子も過去にはいたかもしれない。

そもそも、脳脊髄液減少症という概念に、誰も気づいていない時代が、つい20数年前まであったということ。

その時代に、脳脊髄液減少症を発症して、激痛、激しい倦怠、得体のしれない恐ろしい症状の数々に襲われ続け、

異常なしと言われ続けた患者は、大人であろうが、子供であろうが、生き抜いていくことはかなり難しいと思う。

私は、たまたま、幸運が重なって、激烈な症状が出ても数か月で少しやわらいだり、寝たきりに至るまでに年月がかかったから、その分、時間稼ぎができて生き残れただけのような気がする。

脳脊髄液減少症の概念がない時代の発症の患者こそが、脳脊髄液減少症の恐ろしさ、残酷さを知っているはずなのに、その人たちが生き残って今に至っている確率は、かなり低いんじゃないか?と私は思う。

それぐらい、さまざまなハードルが、私自身だけでもあったのだから、ひとつ間違えば、症状が原因での事故で死んでいたかもしれないし、他人を巻き込む事件や事故を起こしていたかもしれない、あまりの症状のつらさに自殺していたかもしれないと想像する。

年月がたつにつれ、戦争の実体験を語れる人たちが高齢化して亡くなっていくように、脳脊髄液減少症の本当の恐ろしさ、社会や医学の誤解や偏見の事実に気づいて語れる人たちは、ただでさえ少ない生き残りの中で、どんどん高齢化してこの世から消えていくんだろう。

そうなると、発症して1か月で診断がついたとか、発症して4年で診断治療に至れたとか、そういう人たちばかりの体験談だけが、脳脊髄液減少症だと思われていくんだろうな・・・。

まるで、過去に苦しみぬいて生きてきた人たちがいなかったかのように、
やがて、発症当日に診断治療され完治していく人たちが当たり前の時代がくるのだろう。

だけど、過去に、自分には罪がないのに、DVとかいじめとか暴力とか事故で他人によって脳脊髄液漏れを発症させられ、
ただでさえ症状がきついのに、見た目が病人に見えないために、医師にも相手にされず、働けず、検査にも治療にも自費の時代を生き抜いてきた患者がいたんだよってこと、

だんだんと忘れさられていくんだろうな、と思うと、そうはさせない、という気持ちが沸いてくる。

でも、無力な私が、どうしたら、脳脊髄液減少症の実態について、当事者の立場で伝え続けたらいいのか、わからない。

脳脊髄液減少症について無関心な社会、マスコミ、医師を相手に、あまりに自分が無力すぎて、私一人では、どうにもならないという絶望感もある。

力尽きそうな時もある。

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コメント

  • 初めまして
    リカ場さんのおかげで脳脊髄液減少症という病気(ケガ)を知り
    病気を認める先生にたどりつくことが出来ました。
    本当にありがとうございます。
    私も他の方と同様、異常なしと言われ続け、泣きながらリカ場さんのブログを読み、書いてあった通りに、次の病院次の病院と探すようにしました。
    本当に恐ろしいですね。
    そして私もリカ場さんを見習って、前向きに治癒していけたらと思います。

    by はちみつ €2018年2月22日 2:53 PM

    • はちみつさん はじめまして。コメントありがとうございます。
      お返事遅れてすみません。
      本当に、病気というより、怪我ですよね。
      症状も恐ろしいものがたくさんありますが、それよりも、医師に症状を訴えても訴えても、なかなか深刻に受け止めてもらえず、治療にたどりつけないことの方がはるかに恐ろしいですよね。
      このサイトがはちみつさんのお役にたてて、本当に良かったです。
      私も嬉しいです。

      by lily €2018年3月11日 11:47 AM

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自己紹介

lily

脳脊髄液減少症のサバイバーです。私が生きているうちに「原因不明」「異常なし」「精神的なもの」とされたり、何かすでに別の病名がついている人たちの中に、脳脊髄液減少症が隠れている可能性について、広く社会に伝えたいと思っています。

「脳脊髄液減少症を知っていますか」

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