2020/07/04

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新型コロナウィルス(COVID-19)に感染した一家のニュースを聞いて
新型コロナウィルス(COVID-19)に感染した一家のニュースを聞いていて、お父さんは入院したけれど、お母さんと娘さん二人は自宅療養というのを聞いて、ため息がでました。
毎日出勤して職場に行っている元気な人からみたら、家にずっといることは、楽だろう=療養になるだろう、と思いがちでしょうが、そうでもないんです。
特に、症状がない人が家にいるのはそう苦しくはないでしょうが、体調が悪い人が、家にいて自宅療養といっても、私の経験からしても家事を担う大人が自宅で療養生活をしようとしても、自宅はけっして病院の代わりに療養生活ができるうような場ではないのです。
症状がない人が、自宅で隔離生活をするのは誰かに買い物さえ行ってもらえば、そうつらくはないかもしれません。
だって、症状がないから、家事もできるでしょうから。
けれど、インフルエンザで熱が40度ある時のような、耐えがたいだるさの脳脊髄液減少症の症状や、陸でおぼれているような呼吸の苦しさ、感電したかのような体に突然走る痛みなど、そうした症状を抱えつつ、元気な家族の3度のご飯の世話をすることは、本当に地獄です。
よく、テレビで、家族に支えられている幸せな患者を目にしますが、現実には、配偶者の無関心や、こどもからも冷たい仕打ちをされ、患者自ら家事をやって、それらの健康な家族の食事を作ったり、片づけたりしている人だっているはずです。
でも、家族に冷たくされている患者なんてめったにテレビには出てきません。
テレビに出てくるのは、たいてい見る人の感動を誘う、心温まる家族愛に支えられた患者たちです。
だから、自宅療養が実は、ちっとも療養になっていなくて、患者にとって精神的にも肉体的にも地獄のように過酷な人だっているってことを世間は想像すらできないのです。
私が症状が重くてつらかった時、唯一ゆっくり休めたのが、病院に検査・治療入院した時でした。
3度のご飯をつくらなくてもいい、片づけなくてもいい、家族の世話をしなくてもいい、宅配も、新聞料金も、速達も、突然訪ねてこない、患者でいられる環境は、それだけで精神的にも身体的にも楽で、治療までなにもされなくても、そういう環境にいるだけでまさに療養になりました。
具合が悪いと医師に訴えて、すぐさま入院させてもらえる患者は、ある意味幸せですよ。
脳脊髄液減少症患者なんて、具合が悪いと身近な地域の医師に訴えたって、そう簡単に、「それは脳脊髄液減少症かな?」とか、「専門医を紹介しますから〇〇へすぐ行って」とか、即、入院です。と言われて、医療に助けてもらうことなど、夢の夢なのですから。
脳脊髄液減少症は身近な事故で誰にでも起こりうるものなのに、脳脊髄液減少症を知っている医師が少ないから、専門医を探しだすのも、専門医がいる病院を探しあてるのも自分。
近所のかかりつけ医が気づいて専門医につないでもらえるようなラッキーな脳脊髄液減少症患者はごくまれだと思います。
脳脊髄液減少症は、新型コロナウィルスより、早期発見が難しいと思うし、
脳脊髄液減少症は、一見、緊急性がないような、ほうっておいても死なないような不定愁訴が主訴の患者が多いから、よけい医師に軽視されがち。
自分で症状から検索して、脳脊髄液減少症の専門医にたどり着いたとしても、今症状がきつくても、今緊急検査が必要なぐらい苦しくても
けっしてすぐさま検査入院はさせてもらえず、数か月待ち。
そして、自宅療養という地獄がまっている。病院に検査入院待ちの数か月も、退院して回復を目指す数年間も。
そういう経験しているから、新型コロナウィルス(COVID-19)の患者が、患者を診て受け入れられる病床数と医師の数より増えてパンクした時、
脳脊髄液減少症の患者の私が体験してきたような、今苦しくてたまらないのにすぐ、助けてもらえず数か月待ち、その間にどんどん悪化する。ということが起きるんだろうな、と思ってしまいます。
そして、一見軽症に見える私みたいな者が、自宅待機を数か月させられ時、自宅は地獄だったから、本当に早く入院で検査なり治療なりをすぐさましてほしかったけど、してもらえなかったように、
新型コロナウィルス(COVID-19)の一見軽症の患者さんも、後回しにされて自宅待機させられるとしたら、実は自分は体感的にはインフルエンザで熱が40度ある時みたいな感じで体調がしんどいとしたら、自宅で家事をし続けることは、本当に負担で、入院させてもらった方がはるかに楽なのだろうな、と思いました。
患者が健常者の世話に追われてとても大変なんです。度の食事づくり、皿洗い、洗濯干しと、