2020/07/04
脳脊髄液減少症患者の多くは、病院での検査治療は最低限ですぐ自宅に帰されてしまい、自宅療養が長くなります。その際も周囲の対応には心づかいが必要です。
脳脊髄液減少症に限らず、他の疾患でも病院での長期療養中の人を見舞う際の「お見舞いのマナー」など、患者目線で気づいたこと、訪問者側の注意点について書きたいと思います。
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お見舞いのマナー
1お見舞いに行く前にまず、患者家族の承諾を得る
・病人を訪ねる際は、病状を鑑み、家族に連絡の上、訪問してもいいか確認して、承諾を得てから見舞う。
・患者本人の意識があり本人の意思が確認できる場合は(訪問する人に会いたいか会いたくないか)を確認してから、患者自身の承諾を得てから見舞う。
・見舞いたい人の都合だけで、相手の家族に連絡もせず、安易に病院を訪問しない。
・患者の検査直前、手術直前は、家族以外の他人はお見舞いに行かない。
心配していただくのはありがたいが、検査前、手術前に外部の人間と会って感染症にかかる危険もある。
さらに検査前、手術前で精神的にもナイーブな時期に、他人がいきなり面会時間外に訪れるのも精神的にも安静が保てない可能性があり、検査前、手術前は家族のみがベストで他人の訪問は避ける。
・患者の身の回りの世話をする家族以外の他人の訪問者、お見舞いは、面会時間をきちんと守り、それ以外の時間には来ない。
・患者にお見舞いに来るときは、面会者が風邪気味など体調に異変がある時は絶対に患者のお見舞いに行かない。(当たり前ですがこれができない人がいます。)
・インフルエンザの流行期は、家族以外の他人はなるべく病院に近づかない。(面会者本人と、病院のすべての患者を感染拡大から守るため)
・こども連れはなるべく避ける。(こどもを病院での感染症から守るため。またこどものさわぐ声やさわがなくても普通に話してもこども特有の甲高い声が患者本人や同室の患者の頭に響きつらいことがあるから。)
2お見舞いは基本手ぶらで、持参したいなら「お金」
・ひと昔前なら、病院にお見舞いの時は「生花」というのが認められていた時代がありましたが今は違います。
・お見舞いの際、手土産として、果物のかご盛り、アイス、生花、など、生もの、溶けるものは病室には持っていかない。ましてや鉢植えは「根つく」→「寝付く」で演技が悪いのでもっていかない。
・生ものでなくてもおせんべいやプリン、ヨーグルトなども塩分制限のある患者、血糖値を測定している場合などもあるので、安易に食べ物は持っていかない。
・お見舞いで食べ物をいろいろといただいても、結局患者は食べられず、家族が家に持ち帰ることになる。
家族も、病院と家との行き来でいただいた品々を食べている暇もなく、生もののりんご、いちご、などでは結局腐らせる結果になる。
お見舞いの際の生もの、などの手土産が、すでに患者の世話でクタクタになっている家族のストレスをさらに増すことになるので、お見舞いの際は、生もの、食べ物は持っていかないのが患者や家族に対する思いやり。
・入院時には、何かとお金がかかるので、お見舞いでいただくなら、「お見舞い金」がベスト。
現金なら、急に必要になった、吸い飲み、ストロー付きコップ、歯ブラシ、紙おむつ、尿取りパット、前あき下着、パジャマ、箸入れ、スプーンなど、家族がすぐ使えるし、患者本人がほしいと思うもの、入院グッズや入院時のたいくつしのぎの週刊誌や新聞、自分が病院から許された飲みたいときに飲みたいものなどを家族や本人が自由に使え、とてもありがたいから。
3、当たり前のマナー
当たり前なんだけど、これができない人がけっこういます。
・大部屋ではテレビはイヤホンで聞く
・消灯後、大部屋でテレビをイヤホンなしで聞くことは絶対にしない。
・大部屋では見舞客は大声で話さない。
・大部屋では病室で携帯電話で話さない。
4、家族に求めるマナー
ポータブルトイレ、オムツ、などで、排便臭や、呼吸監視装置などの検査機器の激しい音が一晩中響き渡り、同一の患者の安眠を妨げるなど
たびたび大部屋の他の人たちの安眠や体調を害する原因をつくる恐れのある患者を抱える家族は、
なるべく患者を個室を選んでいただきたい。
たとえお金がかかっても、それは家族がすべきマナーだと思う。