2020/07/04

昨日の日経新聞に、 岡山大学の予防歯科チームが 「歯の痛みが、気温や気圧に影響されていて、気温や気圧に大きな変化があったあとに、 痛みが出やすいことをつきとめた。」と書いてありました。
岡山大病院を受診した慢性歯周病患者約150人の症状出現と、岡山地方気象台の約2年間の天候データを比較。気圧が急激に低下した2日後と、1時間ごとの気温の上昇が大きかった翌日に発症することが多いと分かった。
とも書いてありました。
夕刊フジによると、 「天候変化が 交感神経やホルモン分泌に影響を及ぼしたり、歯周病の原因菌増殖に関与したりした可能性が高い」そうです。
これを読んで、 私は、 原因菌増殖という可能性のほかに、「 脳が、気圧や気候、気温の変動を受け、 痛みの域値が下がり、痛みに過敏になっているのではないか?」と 感じました。
これについて、 昼時のテレビで詳しく説明がされていました。
その内容は、まずは歯周病についての説明と、 岡山大学の予防歯科学の研究についての説明でした。
歯周病の患者の原因がわからず、急に痛むことがあったということです。
そこで、 2万人の患者のデータと 3年分の気象データを 比較してみることにした、すると、 ある関係があったそうです「気圧が急激に低下した、その2日後に痛みを訴える人が増えた。気温の上昇が大きかった、その翌日に痛みを訴える人が増えた。」
ということでした。
そこで番組は 気象病について気象予報士の森朗さんが、説明をしてくださいました。
これが非常にわかりやすかったです。
「気象病とは、気圧や気温、湿度などの急激な天候変化が原因で 自律神経やホルモンバランスなどが崩れ、
体に異常がでること。雨が降ると古傷が痛むとか、実際に台風が来る前に、ぜんそくの発作が出るとか
頭痛がひどくなるとか訴える患者さんがたくさん出てきて、気象病という概念が出てきた。」と、
医師で医療ジャーナリストの、ゲストの医師が説明していました。
そのひとつとして、 「歯の痛み、歯周病の痛みが出るのではないか?」と。
それから、今日、 2月29日から、3月3日までの、天気予報図を出して、歯の痛み予報をしているのがとても興味深く拝見しました。
今日は低気圧 今日から明日にかけて気圧は下がる。明日3月1日(火)は低気圧が抜けて高気圧に覆われてくる。翌日だから、寒気も入ってまだ寒いから歯は痛くない予想。
3月2日(水)は、高気圧が日本の真上にやってくる、すると気温が上がる、気圧が下がった2日後ですから歯が痛くなる予想日
3月3日(木)も晴れて気温が上がって歯が痛い予報とのこと。
高気圧の後ろ半分に来たときに、歯が痛くなる。
気圧が下がった二日後、気温が上がった翌日ということは、 近づいてくる高気圧の中心から後ろ半分に来た時に、こういう症状が出やすいってこと。 ということは次の低気圧がもうきてるってことでした。
低気圧が次の日にはやってくるから、歯が痛くなった2~3日後には、低気圧がくるという天気予報もできる。」と話していたのが脳脊髄液減少症患者はすでに体で何度も体験していて、わかっていることではありましたが、とても興味深いお話でした。
しかし、とても残念だったのは、 歯の痛みが、歯周病の痛みに限定して話されていたこと。
そして、ゲストの医師も、 天気図で歯の痛みとの関係性を説明していた人も、「歯をきちんとケアしていれば、
気圧や気候で痛くならない。」と話していたこと。
実際はそうとはいえないから。
歯をいくらケアしていても、 歯自体に異常がなくても、 歯医者に行っても、いくら検査をしても、 歯の痛みの異常がわからないと言われても、 気圧や、気温の変化時に、 歯が痛くなることはあるから。
脳脊髄液減少症では、 体の痛みや、体のさまざまな症状同様、 歯の痛みも出る可能性に、 ゲストの医師も、全く気づいていないようだったことが とても残念でした。
気圧や、気温の変化によって、 脳が影響を受け、 そこに原因がないのに、まるでそこに痛みの原因があるかのように、 脳が痛みを感じることがあることを、ゲストの医師も、解説者も、司会者も、 誰も気づいていないようでした。
ただ、 歯をきちんとケアしてさえいれば、 気圧変動や天候の影響で 気象病としての歯の痛みは出ないのだとの
思いこんでいるようでした。
頭痛が出ないよう、ぜんそく発作が出ないように、 日ごろからいくらケアしていても 低気圧が近づくと、頭痛やぜんそく発作が出る人がいるように、歯の痛みだって、同じように、 歯をいくらケアしていても、 低気圧接近時に出る痛みもあるってことに、歯科の先生も、 テレビ局も、 医師も、 早く気づいてほしいと思いました。
現段階では、 一般の医師も、 脳脊髄液減少症の症状がどんなものが出るのか、 症状の出方にどんな特徴があるのかまで まだ知れ渡っていないのが現実ですから、まあ、仕方がないことですが。
そういう、気圧や天候変化で 痛みがでるうような気象病と言われるような病気の概念と、 脳脊髄液減少症との関係性について、 早く認知度が上がり、世間に知れ渡るためにも、体験した患者自らが、 伝えなければと思います。
ちなみに、私は、 昨日は、とても天気がよかったのに、 風が強くなった午後から 体調がとても悪くなりました。
それでも、治療前の以前と違って、寝込むほどにはならず 外出できてたんですが、まさか、低気圧が来ていたとは、昨日は 知りませんでした。
今日、 北日本を中心に大荒れの天気をもたらしている 二つ玉の、爆弾低気圧が日本上空にあることを知り、
ああ、 これが近づいていたからの体調悪化かと、 今、妙に納得しています。
私は 低気圧が日本上空に来た時より、 低気圧が接近して来る時が、体調が悪化したり、 だるくなったり、眠くなったり、痛くなったり、いろいろな不調が出るので、今日テレビで聞いた話も、 とても納得できました。
気圧と天候と歯周病との関係性に気づいた、 岡山大学の 予防歯科チームの歯科医師に伝えたいのは、
歯が痛くなるのは、 何も歯周病での痛みだけではないから、知覚過敏の患者にも、 慢性のどん痛患者にも、
歯に原因がなくても、歯に痛みを訴える患者の痛みと天候のデータを記録をつけてもらい、その記録を集め、
さらに 天候と歯の痛みのデータを取っていただきたいということです。
さらには、 気圧変化や天候変化、気温の激変で起こる疾患の代表とも言える、脳脊髄液減少症の研究チームにも、 ぜひ、この歯科の先生にも加わっていただきたい、と 私は思っています。
そして、 脳脊髄液減少症の治療・研究に取り組む医師の皆さまには、体や頭の痛みだけでなく、 歯の痛みにも、注目して、 歯科医の先生と共に、 脳脊髄液減少症について、さらなる研究をして、謎を解明していただきたいということです。
そうすれば、 将来、 謎の歯の痛みを訴える患者でも、 歯科医の気づきで、 脳脊髄液減少症の早期発見に至れる例が、出てくるかもしれませんから。
脳脊髄液減少症の研究が進み、 脳と天候の関係、 気圧と脳脊髄液と、自律神経とホルモンバランスと、痛みと体調変化との関係性の メカニズムが分かれば、天候で悪化する症状の特徴からの、頭痛以外の症状でも、脳脊髄液減少症の早期発見が できるようになるかもしれません。
天候で悪化するうつ病や、神経痛や、ぜんそく発作も、 もしかしたら、脳機能が天候変化で受ける変化という観点から 予防法や治療法がわかってくるかもしれません。
それに、 歯周病に限らず、 脳脊髄液減少症でも、 症状の発生や、悪化が予測できれば、患者の生活の質の向上に役立つと、私は思います。
それにしても、 低気圧が近づいて来る時、 人間の脳に、 いったい何が起こっているのでしょうか?
ただ単に、気圧に体の脊髄液が入っている袋が外に向けて引っ張られて髄液の入っている空間が広がってしまうために、髄液量が減ってしまって脳が下がっている状態に一時的になってしまって、それによって、いろいろな症状が出てくるだけなのでしょうか?
それとも、何か他に、現段階では想像もできないようなことが脳に起こっているのでしょうか?