2020/07/04
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脳脊髄液が漏れて減ると脳の“下頭頂小葉”の機能が低下する?
空間認知能力を司る場所は、脳の下頭頂小葉というところだそうです。
「下頭頂小葉」は距離感や奥行きなどを把握するそうで、
一般に男性が地図を読むのが得意だったり、男性がボールと自分との距離を瞬時に判断する必要がある球技が得意なのは男性の方がこの部分が大きく、空間認知能力が高いからだそうです。
脳脊髄液が漏れて減ると、どうやら空間認知能力が下がるようです。
私は髄液漏れが見逃され、いくら医師を受診し、どんな検査をしても、異常なしと言われ続けていたころ、よく車をぶつけていました。
脳脊髄液減少症になると、階段を下りる時に、目から見た階段の踏面の位置と、足の感覚が合わず、階段から落ちそうになったり、食器棚の食器を取ろうとしたり置こうとして、手を棚にたびたびぶつけるのは、この空間認知能力が落ちているせいだと思われますが、その事実を知る医師も、そのことに興味関心を持って研究する医師も少ないことでしょう。
第一、全国でも数少ない、脳脊髄液減少症の治療に取り組む医師の外来でも、その問診票に、「空間認知能力が落ちたと感じますか?」とか、「車をよくぶつけるようになりましたか?」「階段をよく踏み外しそうになり、下りの階段が怖くなりましたか?」なんて質問は絶対にないだろうし、患者自身も、それが脳脊髄液減少症の空間認知能力の低下による症状だなんて、ぜんぜん自覚できず、自覚できないから、症状として医師に申告することもせず、その事実と、それが放置されることの深刻さ、危険さがなかなか表に出てこないのだと、私は感じます。
もし、髄液漏れが見逃され続けたらどうなるか?
髄液漏れが原因で、空間認知能力が落ちた人が、いろいろな身体の症状だけを医師に訴えるから、医師もその人が単なる「不定愁訴」「うつ病」「神経症」と思い込んで放置し、髄液漏れが治療もされずに放置されるとどうなるか想像ができますか?
サッカー、ラグビー、スキージャンプの競技選手、野球選手、体操選手、大相撲の力士などは、もし、髄液漏れが原因でそれが見逃され空間認知能力が落ちているのに、それにも気づけないで競技を続ければ、今までのように活躍できなくなるでしょうし、怪我の原因にもなるでしょう。
髄液漏れは、体の首から下でのどこかで漏れている場合、その場所を見つける診断が難しいのです。
だから、たとえアスリートが協議中の怪我や、暴力、事故、などで髄液漏れが起こっても、その髄液漏れの場所を特定しきちんと診断治療できる医師が、あまりにも少なく治療になかなかたどりつけないことでしょう。
運よくブラッドパッチなどの治療を受けられたとしても、激しい激突や転倒を伴うようなスポーツで、再発は避けられないかもしれませんから、選手生命を絶たれてしまう可能性も高いと、私自身の再発の経験から思います。
スポーツ選手だけではありません。
もっと恐ろしいことがあります。
多くの人を運ぶ職業や、常に運転をする職業の人たちの「髄液漏れ」の見逃しです。
もし、大型トラック、タンカーの運転手、タクシーの運転手、航空機のパイロットが髄液漏れているのにそれが見逃され続け、空間認知能力が落ちたらどうなるのでしょうか?
考えただけでぞっとします。
脳脊髄液減少症は、患者が症状を感じてからの早期発見と早期治療だけでなく、働く人たちの「健康診断」での「問診」でも、早期発見される時代が来てほしいと思います。
患者が症状が軽くて「空間認知力の低下」程度の症状であっても、早期に、脳脊髄液減少症の疑いがあれば、すぐ、精密検査ができるような医療体制が必要だと思います。
現状では、私の感覚では、「髄液漏れ」は「不定愁訴」から見抜ける体制は地域医療の中では確率されていないと感じます。
つまり、「髄液漏れは見逃されるのがあたりまえ」の環境は、脳脊髄液減少症の存在がごく一部の医師が気づきはじめ提唱しはじめられた2000年ごろと、たいして変わっていないと思います。
徐々に脳脊髄液減少症に興味関心を持って治療に取り組む医師が増えてきても、地域医療の現場では、まだまだ何も変わっていないのを肌で感じるので、「髄液漏れは見逃されて当たり前」で
何人もの髄液漏れ患者が、今も症状を感じながらもその原因が「髄液漏れ」で治療で回復可能だということにも気づけず、再発しても、すぐさま検査や治療ができない環境にあるように思えてなりません。
脳脊髄液減少症に関しては、医療難民がたくさんいるはずです。ただ、それが報道などがされないから世の中に知られていないだけです。