リカ場 ~私の脳脊髄液減少症のリカバリー~

原因不明の症状が「脳脊髄液減少症」だった私が、世界中に伝えたいこと

総合診療科なら脳脊髄液減少症に詳しいとは限らない

time 2018/01/23

本日(2018年1月23日火)は昨日から降った雪で、首都圏は朝から白銀の世界でした。

今朝、私に何があったかは後で書くとして、昨夜から雪かきなど、雪関係の余計な仕事が増えて疲れました。

さて、

夜、テレビ番組で「たけしの家庭の医学」を見ていたら、評判のいいという千葉大学の総合診療科の医師が「名医」と紹介されていました。

しかし、見ていてふと疑問がわきました。

本当に評判のいい病院の、名医なんですか?と。

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総合診療科が脳脊髄液減少症の症状を知らないとは言わせない

本当に、「原因不明の症状から原因を突き止め治す評判がいい、総合診療科チームがある千葉大学病院なら、

なぜ千葉県庁のホームページの脳脊髄液減少症の情報ページの、千葉県内脳脊髄液減少症診療医療機関一覧 に載っていないのか?と思いました。

 

たしか番組では、千葉大学の総合診療科は「100%原因不明の患者が紹介されてくる総合診療科」と紹介されていました。

その千葉大学総合診療科が、千葉県の中で、医療機関リストに載っていないのは、なぜなのでしょうか?

脳脊髄液減少症に対し、診断も治療もできないか、興味がある医師がいないか、治療してはいるが、その情報を公開すると患者が殺到するから困るとでもいうのでしょうか?

原因不明の症状を探るのは得意だけれど、あくまで「脳脊髄液減少症」以外の原因をさぐるのが得意なのであって、脳脊髄液減少症には関心はない、あるいは得意でないってことでしょうか?

納得できません。

原因不明の症状に困っている患者がいろいろな医師から紹介されてくる、「評判のいい」とテレビで紹介される一人の患者を複数医師で診るというチーム医療の整った総合診療科が、

千葉県庁の脳脊髄液減少症の医療機関リストの中に載っていないこと自体が、私から言わせればありえません。

原因不明の症状の原因を突き止めることで評判のいい病院なら
千葉県庁の、脳脊髄液減少症の医療機関に載っていて当然でしょう。

脳脊髄液減少症は、ありとあらゆる症状を出す上、一般的な医師にはどんな検査をしても「異常なし」とか「ストレスのせい」などとされて放置されてしまうからです。

医療番組はいつも医師をおだてている?

いろいろな医療番組を見てきましたが、どの番組もみんな、医師の華々しい学歴や経歴や今までの実績を紹介し、医師を持ち上げて、「医師が選ぶ医師・ベストドクター」とか、「名医」とか、「専門医」とか、カリスマドクターとか、番組独自の説明の仕方をして医師を取り上げます。

そして、医師をスターのようにスタジオに迎え、解説をしてもらいます。

患者として診ていて、医師がああいう待遇で紹介されるなら、医師の誤解や誤診を生き抜いてきた患者たちも、ああいう風にテレビで紹介してみれば!と思ったりします。

しかし、それは永遠にできないでしょう。医師の誤診やドクハラは、たま~に女性週刊誌や男性週刊誌で書かれるぐらいで、ほとんど取り上げられませんから。

みんな怖いんでしょう。

テレビ局も番組も、なにより患者も、医師に嫌われたら、いざという時協力してもらえない、助けてもらえないっていう弱みがありますから。

番組も出てくれる医師がいなければ、番組が成立しませんから、医師を怒らせたり不快にするような番組は作れないんでしょう。

そういう意味で、医師という職業は「権力」があるんだなと思いましたし、逆に言えば、その権力がじゃまをして、弱者からの本音を聞いたり意見を取り入れることは非常に難しくなっていくんだろうな、と感じました。

医療番組ではいつも、前医の誤診を「誤診」という言葉を使わず、「ファーストオピニオン」ときれいにまとめて、真の原因を突き止めた医師の診断は、「セカンドオピニオン」という言葉を使うのも、権力ある医師への忖度の結果でしょう。

そんな回りくどい言葉を使わず、「最初の医師から5人目の医師まで誤診され続け、見放さされ続けたけど、6人目の医師でやっと、自分はわからないけど、総合診療科を紹介します。」と言ってもらえて、紹介された総合診療科の医師の診察で、原因がわかって快方に向かった。とか、説明しれくれたほうが、ストレートでわかりやすいのに。といつも思います。

ファーストオピニオン、セカンドオピニオンという言葉が普通に使われていますが、視聴者の中にはそれが「前の医師の診断が誤診」という意味を持つことさえ、理解できない人だっていると思うのです。

テレビなのですから、なるべくわかりやすい日本語でストレートに「医師の誤診」なら「誤診」と表現してもらいたいものです。

最後の名医にたどりつくまでの数々の医師の誤診は、きれいに「ファーストオピニオン」でまとめられてしまっていると、誤診され続けている間の患者の苦しみや痛み、悩み、絶望なんて、「ファーストオピニオン」という言葉からは一切伝わってこないと感じます。

医師の宣伝をし、医師を持ち上げないと、番組に出て説明してもらえないから、テレビ局としても、番組としても今後も出演を受けてもらえなくなると困るから、医師に対して忖度するしかないのでしょうが、なにか、こうしたテレビ番組は、医師目線ばかりの説明で、患者目線での、再現ドラマとか少ない気がします。

たとえば、ドクターに誤診された人ばかり、ドクターからひどいことを言われた人ばかり、医療過誤にあった人ばかりを集めた特集や、患者が医師にされたドクハラを取り上げた再現ドラマなどが一切テレビでないのは、そうしたことは医師団体から反発を受け、それに関連する企業からの反発も上、スポンサーが得られないから番組にできるわけがないのかもしれません。

こう考えると、医師が紹介され、自分のクリニックに患者が増え、医師の著書が売れ、テレビ局もその番組の視聴率が上がり、「名医」という情報とその「名医」の説明という情報を手にした患者のメリット、と優先に番組が作られるのはしかたがないのでしょう。

やはり、テレビ局が常に、医師寄りなのは、こうした理由から仕方がないのだと思います。

つまり、社会に伝えられる情報は、ある意味、誰もにメリットがあるような「選ばれたもの」しか伝えられない、ということだと思います。

いつも真実は患者の中にある

脳脊髄液減少症を何人も何人もの医師に見逃され、医師になんども、私自身のストレスのせい、精神的なもののせい、性格的なものが生んだ症状のせいにされてきた私としては、「名医」とか「ベストドクター」とか、そんな肩書なんてそれこそ、うさん臭いと感じます。

どんなに経験豊富な名医であっても、その時代時代でどんな医師でも知らないことは知らないから、診断も治療もできないことだって多いのです。

私は10年以上医師をしている人なら、「脳脊髄液減少症」患者に少なくとも一人はそうとは知らずに出会っていると思います。

そう思うのは、私が脳脊髄液減少症とわかるまで、受診してきた医師が、複数の医師の複数の診療科にわたるからです。

その医師たちは、今も、あの症状を訴えてやってきた当時の私の症状の原因が、まさか「脳脊髄液減少症」だったとは知らないままでしょう。

ということは、多くの医師が、そうとは知らないままに、脳脊髄液減少症患者に出会っていると思うのです。

その後も患者自身も何度医師を変えても、症状の原因が「脳脊髄液減少症」だと気づけなければ、あるいは脳脊髄液減少症だとわかったとしても、患者がわざわざ今まで受診してきた医師のすべてを巡って、「先生、症状の原因がわかりました!脳脊髄液減少症でした!」なんていちいち報告し歩いたりしないから、「かつて見た不定愁訴を訴える患者が実は脳脊髄液減少症だったなんて」医師は知りようがないはずです。

本当の総合診療医なら、「原因不明の痛み」を訴えて、紹介されてきた患者に対して、

がんの骨転移や、副腎不全、線繊維筋痛症、成人リンゴ病を疑う前に、まずは「脳脊髄液減少症」が浮かぶぐらいにならないと、ダメじゃないか、と感じました。

結局今回番組で紹介された、「原因不明の痛みを訴える患者」は、汗がかける部分、手のひら、足の裏、顔と頭は痛みがないこと、37度台の微熱があることから、「コリン性蕁麻疹」と診断されたというけれど、

本当に「コリン性蕁麻疹?」とつい思ってしまいました。

患者の痛みの場所は私と違っても、痛み方、と微熱が脳脊髄液減少症の私と似ていたからです。

もしかして、現状では、総合診療医も脳脊髄液減少症について詳しくないの?と思ったら、暗澹たる思いになりました。

原因不明の症状の患者が回されてくる、総合診療医でさえ、脳脊髄液減少症に詳しくないのでは、もはや患者は自分で症状でもネットで検索し続けて、自分で見立てて、専門医を探しだし、自分で医師を受診し、原因がわかるまで自分で努力するしかありません。

この現状は、ここ10年以上、あまり変わっていない気がします。

最後に

この番組を見終わった直後、JTのCMが流れ、不愉快になりました。

番組の放送後に流れたので、この健康情報番組のスポンサーではないのでしょうが、なぜ「健康になりたい人たちが見ていたであろう番組」の終了後のこの流れで、不健康極まりないニコチンを含むたばこを取り扱う会社が、このタイミングでCMを流すのかと、疑問を持ちました。

このCMついては、怒りのあまり、すでに記事を今日書いたのですが、公開するかどうかはまた・・・。

気分次第です。

(実は、私は、ここに公開しているのと同じくらいの数の、書きかけの非公開記事があるのです。それも、医師や研究者のみなさんに伝えることができたら、何かの気づきやヒントになるかもしれないと思っています。)

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自己紹介

lily

脳脊髄液減少症のサバイバーです。私が生きているうちに「原因不明」「異常なし」「精神的なもの」とされたり、何かすでに別の病名がついている人たちの中に、脳脊髄液減少症が隠れている可能性について、広く社会に伝えたいと思っています。

「脳脊髄液減少症を知っていますか」

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