2020/07/04

私は救急では応じてもらえなかった
脳脊髄液減少症の私は、今まで、脳脊髄液減少症でどんなに苦しんで救急車を必要なほどの状態になっても、救急車も、救急外来も無縁の時代を生きてきました。
だって、救急車を呼んだところで、地元ではどうにもならないことがわかっているし、救急車でどこかの病院に運んでもらったとしても地元に対応してくれる医師がいないのは、嫌というほどわかっていたから。
sponsored link
今も脳脊髄液減少症には地域により医療格差がある
今なら、とても恵まれている患者さんたちは、事故直後から救急車ですぐ大きな病院に運んでもらって、l詳しい検査をうけられたり、原因がわからなかったとしても、症状があったならそのまま入院で安静にさせてもらえたり、助けてもらったりするでしょう。
中には数は少なくても、脳脊髄液減少症に詳しい医師に巡り会え、症状からすぐ医師に髄液漏れを疑ってもらったり、医師が髄液漏れの可能性に気づいて専門医を紹介してくれたりするでしょう。
けれど、私の住んでいる地域は今でもそれが望めません。
地元で医療を望みたかったら、どんなに体がマヒしていようが、どうにかして自分で医療機関に行かねばならないのです。
どんなに手がしびれていようと、立っているのも歩くのもだるくてしんどくてつらかろうが、救急車を使わず自力で病院にたどり着き、自力で受付をし、保険証を見せ、順番を待ち、座っているのもしんどい状態で自分の番を待ち続けなければなりません。
そうまでして受診したとしても、受診した医師に脳脊髄液減少症に理解がなければ、事実上、そのまま追い返されることになります。
命にかかわらないから、放っておいて大丈夫そうだから、そうみられてしまい、今もほったらかされてしまうのが、脳脊髄液減少症なのです。
あちこちの病院の壁に貼られている「救急車はタクシーではありません。!」のポスターが、見た目軽症者の脳脊髄液減少症患者をますます、我慢させているのを、どれだけの医療者が気付いているでしょうか?
地獄の拷問のように耐えがたくつらい、脳脊髄液減少症の激痛や半身まひなどの症状をもし、多くの医療者が学んで知っていたなら、脳脊髄液減少症患者が救急で飛び込んだら、大丈夫そうに見えるからと、事実上追い返したり、入院で対応せず、また来なさいと気軽に患者に言ったりはしないでしょう。
医療の恩恵は、全体の脳脊髄液減少症患者のごく一部しか受けられていないという現実を、どれだけの医療者が想像できるでしょうか?