2020/07/04
先日 NHKの10月2日の朝「解離性同一障害 適切な治療が大切」というニュースを見ました。
幼いころ父や兄から性的虐待を受けて、解離性同一障害を発症した、アメリカ人弁護士さんの講演があったそうです。
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解離性同一障害とは
解離性同一障害は「虐待・暴力など心身に深い傷を負ったことで発症すると言われていて、当時の記憶が失われるケースもある。」とのことです。
精神科医の飛鳥井望さんによると、「虐待とか、不適切な養育とか、家庭内での問題、いろんなストレス・トラウマの体験とかそういったことを経験されている方が多いという報告がある。心の病気だということを理解していただいて専門的治療につなげてもらうことが大事だと思う。」と電話取材に応じていました。
私の意見
暴力には精神的、性的、身体的といろいろありますが、もし、殴るけるなどの身体的に衝撃が加わるような身体的暴力が加わってしまったら、脳脊髄液が漏れたっておかしくないな、と私は思いました。
多くの精神科医は、身体的暴力で髄液漏れが起こる可能性や、髄液漏れが精神的にうつや不安や強迫神経症様の症状を出すことをご存知ないのではないか?と感じました。
私は今も、脳脊髄液減少症を見逃されていた時期の心の傷はありますが、今、解離性同一障害のような症状はまったくありません。脳脊髄液減少症の治療を受ける中で精神的にはすごく元気になりましたが、身体的な症状がまだあります。
身体的な症状があるので、地元医師に相談すると、すぐ「昔、脳脊髄液減少症が見逃されていた時代の色々誤解を受けたことによる心の傷が原因で、精神的なものによって今も起こる症状」だとよく言われ、身体の症状までいまだに「心の傷」のせいにされがちですが、自分としてはそんなことはまったくもってないと思っています。
心の傷がゼロとは言いませんが、だからといってこの身体症状を出しているとはとうてい思えないのです。
解離性同一障害と脳脊髄液減少症の共通点は“身体的暴力”
解離性同一障害と、脳脊髄液減少症、この二つの病態は、原因も症状もまったく別ものだと普通の人は思うでしょう。
解離性同一障害や、脳脊髄液減少症のどちらにもなったことのない人や医師には、この二つの中に共通点をまったく見いだせないからです。
でももし、今まで、解離性同一障害と診断されていた人が、のちに、脳脊髄液の漏出が確認された時、この二つのことに潜む「体に加えられる暴力」という共通点に気づけるかもしれません。
私は、昔、脳脊髄液漏れが見逃され続けていたころ、自分が感じていたおかしな理解不能な精神状態を自覚していて、それが異常なことだとわかっていても、それを医師、特に精神科医にその感じているままを言葉で表現し訴えたら、確実に「精神科」の病名をつけられてしまうだろうな、と思ったことが過去にあります。
その、当時私が、髄液漏れが見逃された状態で感じていた、“自分のおかしな精神状態”こそがあとで、「解離性同一障害」と名前がつけられている症状と、非常によく似ていたのに気づきました。
どうやら、人の脳の周りを支えている、脳脊髄液が漏れて減ると、人体には実にさまざまな身体症状だけでなく、精神症状もでるようです。
その脳脊髄液減少症の精神症状のひとつに「解離性同一障害」のような症状も起こりえるようです。
しかし、そのことは脳脊髄液減少症の専門医も精神科医も多くは知らないはずです。
共通点に気づける人はごく少数かも
①脳脊髄液減少症とすでに診断されている人で、診断前に、すでに「解離性同一障害」のような精神症状をすでに体験していて、
②脳脊髄液減少症の治療を重ねる中で、身体症状とともに、そうしたおかしな精神症状も次第に消えていった経験のある人で、
③しかも、過去の自分の精神症状が「解離性同一障害と言われている人の症状に似ている」と気づけた人
の、この3つをすべてクリアした人にしか、この二つの病名のつながりの可能性には気づけないと思います。
だから、ごく一部の人にしか、気づけないと思います。
具体的に、私が感じた“おかしな精神状態”とは、「自分が自分でない感覚、いくつかの自分が分離してしまいそうな感覚、いつもなら一つにまとまっている自分自身が、分離しバラバラになるような、不思議な感覚です。
自分の考えとは違うもうひとつの自分の考えが、元の自分の意思とは関係なく問題行動を起こしてしまうのでは?というような不安感です。普通ならそんな不安や感覚など感じたことなどないのに。
解離性障害の原因は、本当にすべて「心の傷」のせい?
解離性同一性障害になった原因を、すべて、虐待や暴力を受けたことでの心の傷・トラウマが原因とする見解を持つ精神科医が多いことに私は疑問を感じます。
精神科医は、虐待や暴力による「見えない心の傷」が原因で「解離性同一障害」などの症状が人間に起こりえることを知っていても、
人体に与えられる暴力が原因で起こる、「体の中の見えない傷」である「脳脊髄液漏出症」には詳しくないと私は考えるからです。
虐待や暴力で身体を殴られたりした経験のある人は、「見えない心の傷」と同時に、実際に「脳脊髄液漏れ」という「見えない身体の傷」も負っている可能性に、専門家の誰も気づいていないように、私には思えるからです。
私の経験からも、脳脊髄液が漏れ続けると、精神にも多種多様の症状が出るはずです。
しかし、精神の症状だけで、脳脊髄液漏れを疑って、診断や治療にたどり着ける人の率は、かなり低いと想像します。
「頭痛などの身体症状」で髄液漏れを疑われて診断治療にたどりつく人に比べて、精神症状からでは、普通医師は「髄液漏れ」など疑わないと想像するからです。
近い将来、どんな診療科の医師でも脳脊髄液減少症で起こる身体症状、精神症状が研究しつくされ、
たとえ、頭痛がなくとも、どんな身体的、精神的症状からでも、「髄液漏れは見逃さない」で早期発見早期治療の時代が来てほしいと思います。
精神科医やカウンセラーには、ぜひ、脳脊髄液減少症の「見逃され」による、医師や周囲から受けた誤解での「心の傷」「PTSD」の回復のためにもお力を貸していただきたいものです。