リカ場 ~私の脳脊髄液減少症のリカバリー~

原因不明の症状が「脳脊髄液減少症」だった私が、世界中に伝えたいこと

朝日新聞「患者を生きる」を読んで①

time 2016/07/26

朝日新聞「患者を生きる」を読んで①

朝日新聞、「患者を生きる。」で
脳脊髄液減少症が昨日から連載されはじめました。

2016年7月25日(月)「患者を生きる」

2016年7月26日(火)「患者を生きる」

5回連載だそうです。
取材に応じてくださった患者さんには
心から感謝いたしますが、案の定、最近発症の患者さんのお話しで

読んでいると
医療に相手にされなかった時代を孤独に生き延びてきた私は、
そのあまりの差に、
とてもつらくなってきます。

10年前にも、
20年前にも、
30年前にも、交通事故はあったし、スポーツ事故もあったのだから、

脳脊髄液減少症の患者は確実に存在していたのに。

そのころの孤立無援のすさまじい過酷さの中を生き延びられずに、亡くなっていった人もいるだろうし、
生き延びた私のような人間だっている。

生き延びられずに亡くなっていった人たちは、
自分のあの症状が、脳脊髄液減少症であり、
自分の怠慢でも気のせいでも精神的なものでもなかったということに、
気づけないまま、
周囲に誤解されたまま、命を落としている可能性だってあると思っています。

その当時のすさまじい苦しみを知っているのは、
生き抜いてきた人たちだけだと思うのですが、

私以外の人は日本にいないのでしょうか?

精神病院で薬漬けになっている脳脊髄液減少症患者や、

年老いて、認知症のような状態や寝たきりの状態になり、
排泄のコントロールも脳脊髄液減少症でできないものを、
すべて年齢や認知症のせいにされて、寝たきりのまま、
老人保健施設などの中に脳脊髄液減少症患者がいる可能性だってあると思っています。

過去の無理解な社会の中を
生き抜いた脳脊髄液減少症患者たちは、
このまま死に絶えてしまい、
だれも、当時何があったかを、語ることなく、全滅して消えていなくなってしまうのでしょうか?

そして、
脳脊髄液減少症の病名が提唱されはじめた、
2000年以後に発症、した、ここ最近の脳脊髄液減少症患者ばかりが、

マスコミにも取り上げられ続けるのでしょうか?

それでは、
長年のひきこもりや不登校、あるいは
長年のパニック障害やうつ、神経症、慢性疲労症候群、線維筋痛症、
あるいは、軽度外傷性脳損傷などと誤診されている人たちの中に存在するかもしれない、
脳脊髄液減少症患者の、気づきにはつながりにくいと感じます。

新たな事故や、家庭不和、自殺、貧困、いじめの原因になりかねないことにも、
気づかれることもないままでしょう。

昔の事故やケガでの、脳脊髄液減少症を発症しながら、
当時は病名すらない時代を、医師や周囲の無理解と無関心、医療的無支援の中を
どうにか生き延び、
やっと最近になって苦しみの原因がわかって治療に至った患者も、
必ず私以外にもいるはずで、

そういう患者の声も伝えなければ、
潜在する脳脊髄液減少症患者の人たちに「治療可能」の気づきにつながらないと思います。

しかし、
過去の事故での脳脊髄液減少症サバイバーの存在には、マスコミは関心を持ってはくれません。

あまりにも発症からの時間が過ぎているために、信ぴょう性に欠けるということなのかもしれません。

私は、今までどれだけ朝日新聞「患者を生きる。」にメールして伝えようとしてきたかしれません。

しかし、
なしのつぶてで全く相手にされませんでした。

それなのに、
最近の患者さんのことは、こうして記事にされ伝えられる。

私、過去の事故での脳脊髄液減少症サバイバーは、

いても、いない存在として扱われているようで、
生きていることさえ、つらくなってくるのです。

病名がつかない時代を症状を抱えながら、治療もされずに生き抜くということが、
どういうことなのか?
どんなにつらいことなのか?

最近の若い記者さんには、
想像もできないことなのでしょう。

このまま、最近の患者さんたちの発信の渦に、

過去の脳脊髄液減少症サバイバーたちはかき消されてしまうのかと思うと、
とても悲しくなります。

「生き残り」は今も、医師にも社会にもマスコミにも相手にされません。

しかし、脳脊髄液減少症を見逃されることで、その人の体と脳と人生にどんな悪影響を与え、
どれだけ人間関係や、その人の心に傷を残すか?を知っているのは、
サバイバーだけだと思うのです。

今後に生かすべき過去からの教訓を知っているのは、

過去の事故からの社会の無理解時代を生き抜いた、脳脊髄液減少症サバイバーだと思います。

その人たちのひとりひとりの物語を、たんねんに取材せずして、

医師や社会に対して、

脳脊髄液減少症の真実など伝えることなどできないし、

どういうシーンで、どう早期発見につなげ、
どう対策をたてるのかも、
患者を、どう理解し、どう支援していったらいいのかも、
少しもわからないだろうし、
今後に過去からの教訓を生かせないと、私は思うのです。

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自己紹介

lily

脳脊髄液減少症のサバイバーです。私が生きているうちに「原因不明」「異常なし」「精神的なもの」とされたり、何かすでに別の病名がついている人たちの中に、脳脊髄液減少症が隠れている可能性について、広く社会に伝えたいと思っています。

「脳脊髄液減少症を知っていますか」

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