2020/07/04
私がこのサイトで「脳脊髄液減少症サバイバー」を名乗らせていただくわけは、 そんな病態が存在することに、誰も気づかなかった時代に発症し、 誰にも苦しみを理解されないまま生き延びてきたからです。
脳脊髄液減少症だと気づき、発症から遅すぎる治療を受け今日に至っているわけです。
しかし、すでに大半の私の人生は、原因不明の症状を抱えたまま過ぎ去り、見過ごされたことで今も症状を抱えながら生きています。
ですから、今も同じような原因不明の症状を抱えている人たちの中に、私と同じ原因の人がいるはずだと考えました。
その人たちに私と同じ長く孤独でつらい思いをしてほしくはないし、早く脳脊髄液減少症に気づいてほしいと願い、書き始めました。
2016年1月14日、厚生労働省の先進医療会議で、それまで自費扱いからやっと「先進医療」になっていた 脳脊髄液減少症の治療法であるブラッドパッチ治療(硬膜外自家血注入療法)が 2016年4月から健康保険適用されることに決まりました。
これでやっと少しずつでも医師や世間に脳脊髄液減少症が知られてくるはずだと思います。
しかし、長年の患者の願い叶い、これで終わりではありません。
脳脊髄液減少症の本当の理解は、2016年春から始まると私は感じています。
2016年は脳脊髄液減少症の 本当の意味での、 患者救済のスタートラインに立っただけにすぎません。
ここまでの、脳脊髄液減少症を取り囲む、 患者たちと医師たちの無理解と誤解に耐え続けた、 苦難の道のりを知っている患者の私としては 自分になにかできることはないか?と考え、 ここをつくりました。
「脳脊髄液減少症?」 「なにそれ?」っていう方も多いでしょう。
あるいは、「知っていますよ、最近テレビで見ました。」っていう方も いらっしゃるでしょう。
脳脊髄液減少症は病名は難しくても、決して難病なんかじゃありません。不治の病でもありません。
昨日まで元気だった人が、転倒や事故などで、身体に衝撃を受けることで、誰にでもいつでも起こるような身近な事故で起こり、 誰でも一度は体験があるような「だるさ」や「頭痛」、などの身近な症状に潜んでいるがゆえになかなか気づけない、 とても身近な疾患疾患なんです。
でも、 自分には関係のない、ごく稀な疾患だと 多くの医師や人に誤解をされていると感じます。
まだ、脳脊髄液減少症に関する情報も少ないので、患者自らの思いや体験、考えなどを書いて行こうと決めました。
自分の今までや、日々の生活や思いをつづることを通じて、脳脊髄液減少症患者の真実の姿を 世の中の方がたに伝え、早く脳脊髄液減少症の実態が当たり前に理解され、支援される時代が来てほしいと思っています。
そんな願いを込めて書き始めました。