リカ場 ~私の脳脊髄液減少症のリカバリー~

医師も知らない脳脊髄液減少症当事者の思いと現実

“朝起きられない子”が起立性調節障害とは限らない!

time 2020/03/26

2020年3月25日の朝日新聞、生活面「どうしました」欄で「中2の孫娘が朝起きられない」という83歳の男性の相談が掲載されていました。

それに対して、医師のお決まりの「起立性調節障害」の答え・・・。私はため息がでました。

ほとんどの小児科医は「脳脊髄液減少症」でどんな症状がでるかなんて知らないんでしょうね、きっと・・・。

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ほとんどの医師の頭の中には“脳脊髄液減少症”は今も存在していない

脳脊髄液減少症の治療法のブラッドパッチが、健康保険適用になって4年になるけれど、今もなお、ほとんどの医師が脳脊髄液減少症の症状の詳しいことを知らないから、診断できないんだと思います。

たとえば、脳脊髄液が漏れて減ってしまうと、朝、頭痛や吐き気、めまいで起きられないこともあります。

でも、こうしたありふれた不定愁訴だけでは、その症状の原因が“脳脊髄液減少症”があるということに本人も親も祖父母も医師さえ、気づけないのです。

このことを頭に置いて、首都圏版の朝日新聞の記事の質問を改めて読んでみます。

83歳の男性。中学2年の孫娘が、頭痛や吐き気、めまいなどで、朝起きられません。部活動の朝練に遅刻したり、授業を欠席したりすることもあります。起きてしまえば食欲もあり、普段と変わりない様子です。長期間回復しないので心配です。(神奈川県・N)

それに対する医師の答えは、一部引用させていただくと・・・。

鉄欠乏性の貧血、甲状腺異常などの内分泌の病気かもしれません。まずはかかりつけ医に相談してください。
それでも原因がわからないの場合は、思春期の子どもに多い起立性調節障害の可能性があります。午後になると元気になるので、「怠けている」と思うかもしれませんが、病気だと理解してください。
自律神経のバランスが崩れることで起きます。血圧をあげる仕組みがうまく働かず、脳や全身への血流が弱くなります。動悸や息切れのほかひどいときには立っていると気分が悪くなり、倒れてしまうこともあります。

小学校高学年から高校生ぐらいの思春期に多く見られます。季節の変わり目、特に春に症状を訴える人が多い傾向があります。暖かくなり血管が開き、血圧調整がうまくできなくなるのが原因と考えられています。他にも、進学や進級などの環境変化でも生じるストレスが影響することもあります。

一般的には思春期を過ぎれば症状は改善します。水分や塩分を多めにとり、規則正しい生活を心がけることが大事です。

なるほど、模範的は医師の解答とアドバイスです。

でも、そこには、どこにも「脳脊髄液減少症でも起立性調節障害のような自律神経失調症状が出ますので、症状が長引くようでしたら、一度脳脊髄液減少症の専門医に相談してみてください」の言葉は書いてありません。
回答した医師が悪いわけではなく、脳脊髄液減少症の症状が、「起立性調節障害」と誤診されていた例があることを、世間一般はもちろん、小児科医でさえ、あまり知られていないせいだと私は思いました。

脳脊髄液減少症と起立性調節障害は、自律神経失調という点で同じ

脳脊髄液減少症の症状は起立性調節障害と思われてもしかたがないほど、一部の症状が重なります。
起立性調節障害は、自律神経がうまく働かないことで起こるそうですが、脳脊髄液減少症になっても、自律神経がうまく働かなくなるのですから、一部の症状からでは、見分けることは難しいと思います。

たとえば、思春期の年齢の子供が、3月に転んで、脳脊髄液減少症をひそかに発症していたとします。

けれどもすぐには症状が出てこないから、本人も家族も親も、医師も、誰もそのことに気づかない。

4月になったら、だんだんと朝起きられない、頭痛がする、吐き気がするという症状が出てきたとします。

でも、日によっては起きられたり、しばらくして起きてしまえばいつもと変わらないように元気に見えたりもします。

医師を受診しても、症状の原因がわからない。

いくら検査しても原因がわからない。

そうなると、医師に「ああ、あれね。思春期特有の起立性調節障害でしょう。思春期が終われば治ります。規則正しい生活をして、水分や塩分を多めにとって、軽い散歩などをして体を動かして、起き上がれない時は上半身だけでも起こしてみては?」と言われておしまいとなるかもしれません。

発症時期がちょうど春だから、新学期のクラス替えとかの人間関係の精神的ストレスかも?新しい部活動のストレスかも?春の季節の変わり目の体調不良かも?と親は説明されておわりかもしれません。

だって、ほとんどの小児科医は脳脊髄液減少症が身近な疾患で、ありふれた症状を出すことをしりませんから。

脳脊髄液減少症を疑って「もう少し症状が出る前の話と症状を聞かせてください。何かスポーツでころびませんでしたか?誰かから殴られたり、椅子を引かれて転んだりしませんでしたか?最初、微熱とか、だるさとか風邪のような症状がでませんでしたか?」と問診を続けたり、脳脊髄液減少症を疑って、脳のMRIを撮ったり、腰のMRIを撮ったりする医師も少ないでしょう。

MRIを撮影したとしても、その画像を脳脊髄液減少症かどうか読影できる医師も少ないでしょう。

親に知ってもらいたい、脳脊髄液減少症のこと

普通のお父さんお母さんたちは、子供が具合が悪くて朝起きられず、頭痛吐き気めまいを訴えても、忙しくて医師が「起立性調節障害」といえば、それを信じ込んでしまうことでしょう。

医師が「ストレスのせい」だといえばそれも信じてしまうことでしょう。

こどもの起立性調節障害について書かれたお父さんお母さんのブログを拝見したことがあるけれど、ほとんどの人たちが、脳脊髄液減少症との症状の類似性に気づいておられませんでした。

だから今こそ知ってください。医師がいくら検査をしても異常がない、原因不明と言われても症状が長く続いて日常生活が阻害されていたら、お父さんお母さん自身が「脳脊髄液減少症」で検索して、似た症状がないか確認してほしいのです。

また、知り合いに、朝起きられない、引きこもりぎみ、原因不明の症状に苦しんでいる子を持つ親がいたら、「脳脊髄液減少症」のキーワードだけでも教えてあげてほしいのです。

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自己紹介

lily

脳脊髄液減少症のサバイバーです。私が生きているうちに「原因不明」「異常なし」「精神的なもの」とされたり、何かすでに別の病名がついている人たちの中に、脳脊髄液減少症が隠れている可能性について、広く社会に伝えたいと思っています。

「脳脊髄液減少症を知っていますか」

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