リカ場 ~私の脳脊髄液減少症のリカバリー~

原因不明の症状が「脳脊髄液減少症」だった私が、世界中に伝えたいこと

厚生労働省の白書

今朝のNHKニュース
厚生労働省の自殺対策白書について知りました。厚生労働省が、ことしの自殺白書をまとめたそうです。

昨年自殺した人は2万4025人で6年連続の減少で、18年ぶりに2万5000人を下回ったそうです。

数が減少したとはいえ、毎年2万人以上が、自ら命を絶っているとは、憂える事態にはかわりありません。

そして、私は、ニュースの内容の以下の点が気になりました。

去年1年間に自殺した人は、前の年より1402人少ない2万4025人で、6年連続の減少となり、18年ぶりに2万5000人を下回りました。
自殺した人を年代別で見ますと、最も多かったのが40代の4069人で16.9%、次いで50代が3979人で16.6%、60代が3973人で16.5%などとなっています。
また、自殺の原因や動機を、全体の74.8%に当たる1万7981人について特定した結果、健康問題が最も多く、次いで経済・生活問題、家庭問題などとなっています。

 

という部分です。

なぜなら、脳脊髄液減少症に気づかず、治療もされない場合、健康問題はもちろん、経済・生活問題、家庭問題も引き起こす可能性が高いからです。

脳脊髄液減少症はつらい症状があるのに、医師を受診しても一般的な検査では異常がみつからないため、異常なしとされ、気のせい扱いされるか、心の病のせいにされ、うつ病、身体表現性障害などとされたり、あるいは、原因不明の病、原因不明の症状とされて、それで終わってしまうこともあるでしょう。

患者の原因は解消しないわけですから、症状は少しも改善せず、症状の苦しみは続いていくわけです。

また、たまたま一般的な検査に、なんらかの項目がひっかかれば、その異常値が示す疾患が当てはまる、既成の病名をつけられて、それで医師も患者もそれに納得してしまい、ますます、影に隠れた真犯人である脳脊髄液減少症に気づかなくなってしまう可能性が高いと思います。

誤診ですから、たとえ対症療法で一時的に症状が改善したとしても、原因はそのままですから、完治することも難しいでしょう。

気力がなくなったり、ぼんやりしたり、今までできたことができなくなったり、興味関心が薄れたりしますから、症状としてはうつ病とかなり重なりますから、そう診断されている人も多いことでしょう。

症状はときに、「パニック障害そのもの」ですから精神科医によっては脳脊髄液減少症で起こっている体の症状である「パニック障害とされているような症状」を心の問題で起こっている「パニック障害」と誤診されている可能性も少なくないでしょう。

うつ病の最新の検査法(光トポグラフィ-)などで検査したとしても、脳脊髄液減少症でも、うつ病と同じことが脳に起こっていたとしたら、その検査でも、うつ病と確定診断されてしまう可能性は高いでしょう。

本当の原因が、脳脊髄液減少症だったとしても症状からそれを見抜ける精神科医は、いたとしても、今現在ではごくわずかにすぎないでしょう。

脳脊髄液減少症は、一見、元気そうで、どこ悪そうに見えないのに体がしんどくて動けなかったりしますから怠け者に見られたりもします。

記憶障害で大事な約束を忘れたり、失くしものが増えたり高次脳昨日障害の遂行機能障害で仕事の手順をうまくこなせなくなったり計算ができなくなったり、感情がコントロールできなくなったりする症状を、怒りっぽい人、仕事ののろい人などと、使えないやつ、などと誤解されたりして、失業や、離婚に追い込まれたりする人も実際にいます。

つまり、脳脊髄液減少症が見逃され治療もされずに放置されれば、健康問題、経済・生活問題、家庭問題のすべてを巻き起こす可能性が高いのです。

自殺の原因になりうる、健康問題、経済問題、生活問題、家庭問題のすべてをすでに脳脊髄液減少症で実際に経験してしまった私はそう思います。

ですから私は、過去の記事にも書きましたように、脳脊髄液減少症自体が恐ろしいのではなく、患者が見逃され、放置され続けることが恐ろしいと思うのです。

脳脊髄液減少症について、マスコミにも関心が薄く脳脊髄液減少症についての情報がちまたにほとんどなく、医師にも認知度が低く、誤解も多く、世間一般にはさらに認知度が低く、まるで「難病」のように「一部の少数の人にしか起こらない」と思っている人たちや、自分には全く関係のないこと、と思っている人たちがなんと多いこと。

そのために、国や社会での脳脊髄液減少症の支援体制が整っていないことが一番恐ろしいことです。

脳脊髄液減少症の知識が他の疾患のように、テレビ、雑誌、新聞など、あらゆるメディアで社会に、その症状やどんな原因で起こるかが十分通知され、社会の人々のほとんどに認知され、医師が誰でも、早期発見、早期治療でき、患者の徹底的な医療支援、福祉支援がなされれば自殺者もきっと減少すると、私は確信しています。

原因がわからず、さまざまな症状を抱えて治りたくてあちこちの病院巡りをしている患者の中に脳脊髄液減少症患者が必ず潜んでいるはずです。

不登校や、ひきこもりとされている人の中にいるかもしれない、あるいはうつ病や、パニック障害と言われているような人に潜んでいるかもしれない脳脊髄液減少症の患者が、もし、早期に発見、早期に治療なされれば、自殺も防げるし、かなりの医療費や障害年金などの、国の支出の削減になると思うのです。

第一、国の出費のみならず患者自身の人生の無駄を防げるはずです。

脳脊髄液減少症の診断に至るまでの、不定愁訴を抱えた患者がつらい体を引きずって、右往左往しながら、あちこちの病院めぐりをし、脳脊髄液減少症の診断も治療もできない医師のドクターショッピングを繰り返すだけの時間と労力とお金の無駄を減らすことができるはずです。

いくら病院巡りをしても脳脊髄液減少症の、実践的な知識を持たない診断も治療も経験にないような、脳脊髄液減少症自体が頭に浮かばない医師たちばかりに出会ってしまえば、何度も何度も方向違いの無駄な検査や投薬を繰り返され、国にとっても、患者自身にとっても、何も得なことはないはずです。

もし、一見誰にでも起こりそうな、不定愁訴に隠された脳脊髄液減少症に、患者本人や医師がいち早く気づき、適切に診断と治療がなされれば、その無駄な検査費用も無駄な人生の時間の浪費もなくなり、患者にとっても、国にとっても、医療費の削減だけではない、大きなメリットにつながることでしょう。

なにより、早期に脳脊髄液減少症に気づいて治療をしっかり受けることができれば、完治もするでしょうし、完治すれば、症状がなかなか治らず医療費を重ねる人も減り、障害年金を受けなくても、自立して働ける人がふつうになってくることでしょう。

脳脊髄液減少症に対する、検査、診断、治療、安静期間の確保、リハビリ、社会復帰支援などのありとあらゆる医療福祉支援がしっかりと確立され、もっともっといろいろな職種の人たちが熱心に取り組んでくだされば、必ず完治者が増えてくるはずです。

医師も脳外科医だけでなく、精神科医も内科医も、すべての科の医師が、それぞれの立場で脳脊髄液減少症患者の回復支援のために、少しずつでも力を貸してくだされば、かならず症状改善し、社会復帰できる人も増え、障害年金の受給者も減り、生活保護者も減り、個人の経済も、国の経済も、かなりの無駄が削減されると思うのです。

脳脊髄液減少症の早期発見と早期治療と手厚い医療支援体制の確立は、いろいろな面で大きなメリットがあると私は思うのです。

どんな病気やケガでも早期発見早期治療のメリットは、誰にとっても国にとっても、計り知れないものがあります。

あまりにも症状からでは気づきにくくあまりにも医師にも認知度の低い脳脊髄液減少症の場合、現在では、早期発見早期治療はまだまだ、情報を得て、専門医にたどりつけたごく恵まれた患者だけのものにすぎません。

これが、いつでも、どこでもすぐに早期発見、早期治療につながれば、より多くの人たちが、不定愁訴の段階で、脳脊髄液減少症の疑いをもたれ、検査診断治療の流れに乗ることができるようになるでしょう。

不定愁訴に隠された脳脊髄液減少症を早期に診断、早期に治療することのメリットは
計り知れないと思います。しかも、そのメリットはさらに、まだまだ広がるはずです。

それが自殺する人の減少であるかもしれないし、症状を抱えたまま、原因がわからず働き続け、運転し続けることで起こる、事故の防止などかもしれません。

厚生労働省は、先月施行された改正自殺対策基本法で自治体に自殺対策計画の策定を義務づけたことを踏まえ、身近な地域でそれぞれの実情に応じたきめ細やかな対応を講じることが可能となるよう、地域レベルの実践的な取り組みを中心とする自殺対策のさらなる推進が重要だと指摘しています。
政府は、この自殺対策白書を今月中に閣議決定することにしています。

ということですが、

そもそも自殺対策基本法の制定にかかわった人たちの頭の中に、脳脊髄液減少症との関連性に気づいている人はいないのではないでしょうか?

「身近な地域でそれぞれの実情に応じたきめ細やかな対応を講じることが可能となるよう。」などと言いますが、今まで、いくら私が力を振り絞って、地域議員さんや、地域の医師たちに「脳脊髄液減少症が見逃されると人の命にかかわる」ということを、地域で伝えても、ほとんど伝わりませんでした。

今も、脳脊髄液減少症の見逃されで起こる深刻さに地域の行政も医師もほとんど「脳脊髄液減少症が見逃されることでの深刻さ、患者を完治に導くための早期発見、早期治療の重要性、闘病中の患者の支援への必要性」にまったく気づいてもらえませんでした。

ただ、事務的に義務的に、話を聞いているだけなのが、こちらに伝わってくるばかりでした。

それどころか、伝えようとする人間が「異端視」されるような、肩身の狭い思いをするような環境が実際に、私の住む地域にはまだあります。

このような環境では、こと、脳脊髄液減少症に関しては、地域レベルの実践的な取り組みなどは当分の間、無理だと感じます。

脳脊髄液減少症が見逃され続け、症状を抱えて苦しみ続け、頼る医師もなく、家族にも苦しみが理解されず、職場でも理解されず、精神的にも経済的にも肉体的にも追い詰められていく人たちが、もう、これ以上でないことを、私は心から祈っています。

しかし、脳脊髄液減少症が、「癌」のように、人々に広く認知され、多くの医療関係者福祉関係者に支援され、国の対策からも支援される日は、まだまだ遠い気がしてなりません。

とても残念なことですが、これが現実です。

どんな病気でも、未知の、あるいは未知の病気概念が現れたとき、正しい知識が普及し、正当に支援される日が来るまでは、かなりの時間を要するのでしょう。

その間、患者たちは理解されず、理不尽な仕打ちに会い続けるのが世の常なのでしょう。

認知度も低く、社会にその疾患に対しての理解も支援もなく、医師の医療支援も十分でなく、福祉支援もない、まさにそんな時代のそんな時期に「その病態を発症」してしまった人はとても悲惨です。

過去の記事にも書きましたが、昔、病気の理解が医師にも少なく、国からもなかなか認めてもらえなかった被害者や病気の方たちも、なんの罪もないのに、さらにこんな悲しくつらい思いをしたのかな?と想像したりもしています。

たとえば、水俣病の患者さんも、ハンセン病の患者さんも、・・・・。過去から学び、教訓を得て、これからに生かさなければいけないのに、すでに脳脊髄液減少症で繰り返してしまっています。

人間とは、過ちを繰り返す生き物のようです。

どうか、さまざまな苦しみから、開放され、人生を自分らしく謳歌し、全うする人たちの数が増えていきますようにと、願わざるをえません。

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自己紹介

lily

脳脊髄液減少症のサバイバーです。私が生きているうちに「原因不明」「異常なし」「精神的なもの」とされたり、何かすでに別の病名がついている人たちの中に、脳脊髄液減少症が隠れている可能性について、広く社会に伝えたいと思っています。

「脳脊髄液減少症を知っていますか」

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