2020/07/04
本日(2017年9月16日)のNHKの「スイッチインタビュー達人たち」がとても気になります。
なぜなら、私も脳脊髄液減少症で「音と光」がつらくて「音と光から離れて生きる」ことをしてきたからです。
今も多少、音と光がつらいことがありますが、以前よりはましになりました。
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「回復する人」と「回復できない人」の差
最近ふと、思うのです。
私は脳脊髄液減少症の見逃され期間が長かったにもかかわらず、一時は外出もできないほど動けない状態になって、一日のほとんどを寝た状態で過ごしていた時期があったにもかかわらず、なぜ、私はここまで回復できたのだろうか?と。
回復できない人と、回復できた人間との違いはなんなのか?と考えるのです。
もちろん、早期発見早期治療で脳脊髄液減少症とわかって治療を受けた人が回復するのは当たり前だと思います。
見逃され期間が長く、つまり誤診に基づく投薬治療などを受けていた人より、正しく早期に診断され、治療された方が、回復が早く完治できるのは当たり前です。
早期診断早期治療なら、長期見逃されによる、脳脊髄液漏れや脳脊髄液減少による人体における身体的ダメージも、それによる自律神経や脳に与えられる影響も、理解されないことや症状に耐えるしかない長期間の精神的負担も受けないで済むのですから。
では、長期間脳脊髄液漏れが放置され、一時は寝たきりのようになりながらも、そこから回復した人と、そのままの人との差はなんなのでしょうか?
単に、体に起こった症状の重さの差だけなのでしょうか?
私は違うような気がします。
・髄液漏れの状況のひどさの差
・髄液漏れで起こってきた症状の重さの差 (立って歩いて病院に自分で行ける程度か、起き上がれないほどかによっても、その人の行動力が変わってくるから、診断に行き着く時間や専門医を探しあてるだけの能力にも差が出てくると思うから)
・髄液漏れの起こっている個所の数の差 (髄液漏れの箇所が多ければ多いほど、その場所によって起こってくる症状も違うと思うから。)
・髄液漏れの量の差 (髄液漏れの量が多ければ、それだけ症状も激しいし、自分で病院に行くことさえ難しくなるから)
・発症年齢の差 (幼すぎても、高齢すぎても、自分で本当の原因に気づくことは困難になるから)
・脳脊髄液漏れを起こした時代背景(そんな病態がないとされていた時期か、病態の存在が認められた後でも受けられる医療が全く違うから)
・医師の誤診や見逃され期間の差 (見逃され期間が長ければ長いほど、根本治療にはならない、あるいは関係のない投薬を長期間続けられたりしてしまう恐れがあり、それによる弊害も出ると思うから。)
・誤診期間に方向違いの投薬や手術や治療を受けたか受けなかったかの差(脳脊髄液減少症の症状ごとにつけられてしまう可能性のある病名のひとつひとつ、あるいは「難病」「原因不明」「精神疾患」などの医師の見解をすべて受け入れてしまいその治療を受けていたか、受けていなかったかで、人体に受ける薬物や手術による新たな痛みや症状の影響も加わってくると思うから。脳脊髄液減少症の診断に至るまで、なるべく自然の状態、あるいは投薬も必要最低限の状態で症状をやり過ごしてきた人間の方が、よけいな関係ない治療からの身体的精神的ダメージは受けていないと思われるから)
・誤診時代に、その医師がつけた病名を盲信して受け入れていたか、いなかったの差(理由は上に同じ)
・発症から寝たきり状態になるほどの激しい症状が出てくるまでの期間の差 (発症からいきなり動けないほどになったにも関わらず、医師が脳脊髄液減少症だと気づけず、気のせい、原因不明の難病などと診断した場合、家族の支えも理解も得られなかった場合、おそらくその人は生きてはいけないと思うから、でも激しい症状がでてくるまでに、不定愁訴程度で年月を過ごせていた人は、やがてその症状が脳脊髄液減少症だとわかる時代に至るまで生き延びることができるから)
・脳脊髄液減少症で激しい高次脳機能障害や認知症のような物忘れが急速に出た人と、そうした症状があっても、ゆっくり出てきたり、危険はあっても幸い命を奪うような事故にはつながらなかった人の差(激しい高次脳機能障害が出ているにもかかわらず脳脊髄液漏れが見逃されたままの人は判断力低下、記憶力低下などで、事故や事件に巻き込まれやすいと思い、命も落としやすいと思うから)
・ブラッドパッチ治療だけがすべてだと思った人と、そうではないと思って違うことにもチャレンジした人の差
・たった一度のブラッドパッチだけでなく、徹底的の他の漏れがないか確認するため検査を受け続け見つけるたびに治療を受け続けたか否か。
・自分での脳や体のリハビリに取り組んだ人と、取り組まなかった人の差。
・発症から間もなく、歩行障害や寝たきり状態になり、体を動かせなくなってしまった人と、なんとか症状を抱えながらでも動けた人の差(筋力の低下の度合い、脳に対する刺激の違いが変わってくると思うから)
・脳脊髄液減少症の症状で食べられなくなってしまった人と、吐き気がありながらもなんとか食べてこられた患者との差(口から食べることができる人は、そうでない人と、同じ栄養素であっても体や脳に対する刺激は変わってくると思うから)
これらの数々の要因がいくつも重なって、「回復する人」と「回復できない人」の差が生まれてくるような気がします。
私は不幸中の幸いで、偶然にも幸運が続き、運もあってここまで回復できて今があると思っています。
数々の危険をうまくクリアーして生き延び、多くの医師の当時の誤診を本能的に見抜き当時の医師がつけた「見解」や「病名」を受け入れず、「きっと原因があるはずだ」と思い続け、
「今はいくら原因探しをしてもわからない時代なんだ」と悟り、
「もう必要以上に原因探しの検査は受けない」と心に決め、症状をやり過ごしながら必要最低限の医師の、必要最低限の医療で生き延び、たまたまあることがきっかけで脳脊髄液減少症の存在が明るみに出る時代までほそぼそと生き延び、やっとその時代にたどりついた時、すでに動けなくなっていたものの、
たまたま「脳脊髄液減少症かも?」と気づけるだけの判断力、思考力、行動力がわずかに残っていて、家族を動かし、診断にたどりつけた、というだけなのだと思いました。
ということは、いったいどれだけご自分の症状を「原因不明」の「症状」とか「難病」という医師の判断を受け入れてしまって、それに対して少しも疑問を持たないまま、一生を終えてしまう人や、一生を終えるまで耐えきれなくなってしまった人、
または、治らないと思い込み、寝たきり同様になって今も苦しみながら生きている人たちが世界中にどれほどいるのかと、考えて、とても恐ろしくなりました。
脳脊髄液減少症は、気づくのが遅れれば遅れるほど、いろいろな病気やケガや事故や事件の原因を作りかねないと私は感じています。
見逃され期間が長ければ長いほど、体にも精神にも実にさまざま異常をきたし、それはやがて回復不能となり、ついには「難病」に匹敵するような状態になったとしても、少しもおかしくないと私は考えています。
“睡眠負債”は“脳脊髄液負債”でも作られる
脳脊髄液減少症が、人の体と精神の中枢である、「脳」のすべての機能やバランスを崩すのは体験してわかっています。
逆に言えば、脳の周りに、脳脊髄液がきちんとその人の脳にとって適切量あることで、脳は正常に機能し、それによって、人は人体の恒常性を維持でき、心と体のバランスもとれて、健康に生きていられるのだとと思います。
脳脊髄液が漏れて減る状態が長く続けば続くほど、“睡眠負債”ならぬ、「脳脊髄液負債」がだんだんとたまり、さまざまな不調や疾患を生み、一度には返済できないほどの状況になってしまい、回復することが困難になるのではないかと最近思います。
それに加えて、医師の誤診による投薬や手術などが加わったり、見逃されによる症状の苦痛や周囲や医師の症状に対する無理解のストレス、見逃されて髄液が漏れ続けることで次々起こる体の不調が重なれば、どんどんと「回復」から遠ざかっていったとしても不思議ではありません。
脳脊髄液減少症を体験した私は人体にとって「脳脊髄液負債」は、「睡眠負債」より恐ろしいと思います。
しかし、脳脊髄液不足が何年も続いた脳で生き続け(脳脊髄液負債)状態になっている体が(睡眠不足)が重なった脳によって「睡眠負債」になっている体より、体や脳へのダメージははるかに恐ろしいことを、多くの医師はまだ気づいていないと思います。
脳脊髄液減少症になると深刻な睡眠障害がでます。
ですから、「脳脊髄液負債」は、「睡眠負債」を二次的に生み出すものでもあると私は思います。
でも、そのことに、世界中の睡眠の専門家の多くは、まだ気づいていないと思います。
そう、あの睡眠研究のスタンフォード大学の専門医であっても・・・。
私は「原因不明の難病」と言われる状態の人の中に、必ず「脳脊髄液減少症が原因」の人がいると考えています。
私はただ「原因不明の病」「原因不明の症状」という言葉は自分の中に一切受け入れないで「必ず原因があるから症状が出ているんだ。」と考えて生き抜いてきました。
結果、今、脳脊髄液減少症の治療でそれらの症状が回復してみて、今、はっきりと、あの不可解な症状たちは、脳脊髄液減少症が原因だったんだ、と言い切れます。
私は本当の意味で「原因不明の難病」なんてないと思っています。
それはその医師が、あるいはその時代には、人間の能力では「原因がわからない」というだけのこと。
「原因は存在するのだけど、その時代、その医師、その時には原因がわからない。」だけのこと。
と、自分がその医師の意見を受け入れているということにすぎないと思っています。
脳脊髄液減少症は「髄液漏れ、髄液減少という原因」があります。だから回復可能です。
でも、患者の訴える実にさまざまな症状から正しく「脳脊髄液減少症」を見抜ける医師があまりいません。
「髄液の量の減少」は医学的に証明できないからと、「脳脊髄液減少症」という言葉を否定する医師までいます。
でも、水頭症などの「髄液の増加」は画像診断で推測できるのですから、「髄液の減少」だって「脳が下がっている」画像で髄液が減っている。」と推測できると思うのですが・・・。
今現在でも「原因不明」とされてしまって脳脊髄液減少症を見逃されている人が世界中にたくさんいると思っています。
考えると、とてもつらいことです。
「達人」ってなんでしょう?
「脳脊髄液減少症の生き残りと立ち直り」の「達人」じゃダメですか?って思います。
コメント
はじめまして。
青空と申します。
lilyさんとどのようにコンタクトできますでしょうか。
by 青空 2017年9月17日 8:08 AM
はじめまして、青空さん。
「リカ場」へようこそ!
ここでコンタクトできます。
ただし、コメント欄が開いていない時や、事情があってすぐお返事できないこと、しないこと、がありますのでご了承ください。
by lily 2017年9月17日 8:31 AM
lilyさん
早速のコメントありがとうございます。
ここでのコメントは不特定多数に見られてしまうのでしょうか?
相談したい内容等、病院名も含む事があると思うので、ヤフーブログのような内緒モードやゲストブックのような物はないのでしょうか。ワガママ言いますが宜しくお願い申し上げます
by 青空 2017年9月17日 10:41 AM
青空さん、
コメント欄のご利用については、「このサイトについて」をご覧ください。
コメント欄には「公開すること」を前提でのコメントをお願いしております。
by lily 2017年9月17日 2:28 PM
lilyさん
よく分かりました。
以前知識も無いままブログを作り少し嫌な思いが
ありましたので失礼しました。
lilyさんのブログが1番私の現状で胸にストンと落とし込む事が
できました。一年前に居眠り運転の車に追突され、医師にはバカにされ、ろくな治療も受けれず、半年間は尋常じゃない耳鳴り、頭鳴り
視機能障害、体温調節ができない、てんかんのような発作、書ききれない沢山の事がありました。現在もたらい回し状態です。
自分でも脳脊髄減少症の可能性は理解していますが、確定診断は受けておりません。色々な事情、ここには書けない出来事等があります。lilyさんの もし..というタイトルのブログよくわかります。
まだ書きたい事がありますが次回にします。
ありがとうございます。
早く妻に「もう治ったよ、もう大丈夫だよ」と言いたいです。
by 青空 2017年9月17日 8:49 PM
こちらこそご期待に沿えず申し訳ありません。
青空さんもブログをされていたのですね。嫌な思いをされたのですね・・・。
私はそれなりのリスクを覚悟でこれを書き始めました。なぜなら、主治医たちも、医学界のいじめや嫌がらせに負けずに「脳脊髄液漏れは存在する!」と言い続けて私たちを治療し続けてくださったのに、患者が声を上げないのでは申し訳ないと思ったからです。
一番体で体験して真実を知っているのは、医師ではなく患者自身ですから、患者が黙っていてはいけないと思いました
患者たちが、さまざまなリスクを恐れて黙っていて自分の守りにばかり入っていては、いつまでたっても脳脊髄液減少症への理解が社会にも医学界にも広がらないと思いました。だから、当事者が声を上げなければと思いました。
私にできることのひとつがこのサイトです。
青空さんが、一年前の事故で、医療現場で嫌な思いをされたと知り、「やはり、まだまだ医師にも脳脊髄液減少症が理解されていない。」と確信しました。お辛い思いをしましたね。お察しいたします。
私のような過去の時代の交通事故被害者ならともかく、つい最近でも、私と同じようなつらい思いを、交通事故被害者がしているのかと思うと・・・。やりきれません。
by lily 2017年9月17日 10:45 PM