2020/07/04
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人が引きこもりになるわけ
私は、人が引きこもるには必ずわけがあると思っています。
あくまで脳脊髄液減少症が見逃されていた私の経験からですが・・・・。
私は脳脊髄液減少症で、結果的に家に引きこもらざるを得ない時期がたびたびありました。
当時は、まさか自分の症状が脳脊髄液減少症によって、引き起こされているとは思っていませんでしたし、そんな私を第三者が外側からだけ見ても、どうして家に引きこもっていたのか理由がわからなかったと思います。
つまり、誰も、私のひきこもりの原因が脳脊髄液減少症の症状のせいだと気づいていなかったわけです。
第三者が引きこもりの人を外側からの観察だけでその理由を想像するなら、想像する限度があることでしょう。
たとえば、引きこもりの人が子供であった場合と、青年~成人であった場合を、私の視点で考えてみたいと思います。
人が引きこもるには、それなりの理由があるのですが、その理由は本人が話さない限りわからないというのが本当のところです。
私が家にひきこもっていたのは、好きでひきこもっていたわけではなく、症状により、“自分の安全のために”家にひきこもらざるを得なかったわけですが、そういう風には第三者には見えていなかったようです。
のちに、私は脳脊髄液減少症と診断され、ひきこもらざるをえなかった理由が自分で理解できたのです。
まず、私が考える、「第三者がひきこもりの人に抱くイメージ、考え」について書いてみたいと思います。
引きこもりの人が子供の場合
まずは第三者はその人に対してどう思うでしょうか?
・体調が悪いのかも?と想像し、病院に連れていきますが、どんな検査をしても異常がないと言われたら、
・学校に行きたくないのかも?
・学校で何か嫌なことがあったのかも?
・いじめられているのかも?
・嫌な先生がいるのかも?
・友達との関係で心を病んでいるのかも?
・学校でのクラスか部活などで、誰かからで脅しや身体的精神的暴力を受けているのかも?
・単に学校が嫌い
・集団生活が苦手なタイプの子だから
・起立性調節障害、自律神経失調症だから
とは理由づけとして想像するでしょうが、
まさか、脳脊髄液減少症が原因で学校へ行けなくなっているとは、親も先生も医師もなかなか想像しないでしょう。
まさか、数か月前の、体育の時間でボールが首に当たったための脳脊髄液減少症とか、
まさか、数か月前、いたずらで同級生に椅子をひかれて尻もちをついたことが原因での脳脊髄液減少症とか、
半年前の運動会で、綱引きをした時、いきよいよくいきんで綱を引きながら、尻もちついたことが原因での脳脊髄液減少症が原因だとは、普通、想像すらしないでしょう。
つまり、脳脊髄液減少症が原因での引きこもりは、かなりの高確率で見逃されかねないと思うのです。
ひきこもりの人が青年~成人であった場合
第三者の親や周囲や専門家がひきこもりの青年や成人を見て想像するのは、こんなことかもしれません。
・病弱だから、身体が弱いから
・具合が悪いから
・甘えんぼだから
・大人になりきれていないから
・ただの怠け者
・適応障害による社会不適応
・発達障害による、社会不適応
・なんらかの障害があるせい
・精神的な疾患による社会不適応(うつ、対人恐怖症、強迫神経症、パニック障害、など)
・親が甘いから
・親が甘やかせて育てて自己中心的で親に依存的な人間に育ってしまったから。
・自立できない人間だから
・協調性がないから、職業が続かない。
・だらしがないから仕事が続かない。
・自分に甘いから仕事が休みがち。
・性格のせい
・養育期の親の育て方の影響 など、
事実はそうでないのに誤解されがちでしょう。しかし、そうかも?という想像にはこれらのことは思い浮かぶことでしょう。
そして、その人を救いたいと、引きこもり支援の専門家や、家族は、集団生活や、ひきこもり者の適応支援施設に託してなんとかしようとし、一生懸命その人を社会適応させようとやっきになることでしょう。
しかし、その人のひきこもりの原因が脳脊髄液減少症が原因なら、それらの支援はすべて方向違いどころか本人の身体的精神的苦痛をさらに増やすことになりかねません。
脳脊髄液減少症が原因での社会不適応状態にあることに、本人も家族も医師も気づけなければ、その人は永遠にそのままでしょう。
回復の可能性がある人も、回復できないまま一生を終えることになりかねない危険もあると私は思うのです。
少しでも脳脊髄液減少症の可能性に気づけるなら、まずは専門医に相談し、必要があれば、検査と診断、治療が必要なのですが、そのスタートラインにさえたどり着けない人がほとんどでしょう。
だって、不登校や引きこもりと脳脊髄液減少症が関係があるなんて、これっぽっちも想像もしない人たちばかりなのですから。
人がひきこもるのは必ず理由がある
私は人の行動には必ず自分を守るための本能が働いている理由があると、自分の体験から思います。
これは脳脊髄液減少症が見逃されていた時代からの私の経験ですが、
私が家に引きこもっていた理由を書けば、
・家にいる方が、心と体が楽だから。のひとことに尽きると思います。
さらに言うなら、なぜ、楽かというと
・家にいた方が、いつでも近くにトイレがあるから頻尿の症状がある私には安心だった。
・家にいる方がいつでも好きな時に水分を摂れて、いつでも横になれて体が楽だったから。
・家にいた方が、自分好みの室内で静かで暗くもでき、外のように容赦なく光や音や色の洪水にさらされ、脳が激しい苦痛を感じることがないから。
・家にいる方が、急な症状悪化での事故や、とっさの判断力低下での事故などに遭うこともなく、危険な目にあわず自分の命を守れるから。
はたからみたら、なぜ引きこもっているの?と思うような人でも、その人なりのなんらかの理由がきっとあるはずだと、私は自分の経験から思います。
ひきこもるには人それぞれ理由があるわけですが、私の場合は先に書いたような理由で、脳脊髄液減少症がそうさせていたわけです。
しかし、第三者にはひきこもりと「脳脊髄液減少症」は結びつかないことでしょう。
でも私は、脳脊髄液減少症が原因でのひきこもりの青年や成人、不登校扱いされている子供たちが大勢潜んでいる気がしています。
私がかつて脳脊髄液減少症が見逃されていたころ、家にひきこもらざるを得ず、まわりからは「働かない怠けもの」と思われていましたから。
そのうち、脳脊髄液減少症の報道が増え、医学研究者も増え、いろいろなことがわかってきたら、ひきこもり者の不登校者の中に、実は脳脊髄液減少症が原因だった人がいることが、世界中で広まり知られていくことでしょう。
現状では、“ひきこもりの専門家”“不登校支援の専門家たち”も、脳脊髄液減少症の関与にはまだまだ気づいていないようです。
それに気づいているのは、脳脊髄液減少症が原因で人が結果的に「ひきこもりになった」ことのある当事者と、脳脊髄液減少症が原因での外出困難者を数多く診ている医師だけかもしれません。
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