2020/07/04

本日(2017年12月30日)の朝日新聞記事に、「ひきこもる子は47歳。このままでは共倒れ」の見出しの記事がありました。
以前から、私は、不登校の先の「若者の引きこもり」のその先の、「中高年のひきこもり」について、陰に脳脊髄液減少症が潜んでいるのではないか?と考えてきましたので、とても気になって記事を読みました。
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8050問題
記事によると、
80代の高齢の親と、50代の未婚の子の世帯が、見守り・支援のはざまに落ち込み、困窮する。
NHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」に出演したコミュニティソーシャルワーカーの勝部は、この聞きを「8050問題」と呼び、新たな地域課題として提起した。
そうです。
しかし、私が思うに、いくら、コミュニティソーシャルワーカーのプロフェッショナルでも、この記事を書いた「貧困問題、介護保険・認知症などのテーマを長く取材」した48歳の編集委員でも、誰も、私のような考えを持ちはしないでしょう。
私は、自分で脳脊髄液減少症が、人に何をするかの一部始終を経験してしまったので、「不登校」の子と、のその先の「若年者の引きこもり」の糸たちと、その先の、「中高年のその先の働けない、社会適応できない引きこもり」とされる人たちの中に、「脳脊髄液減少症」が潜んでいる気がしてならないのです。
なぜなら、その「中高年の人たちが、子供や若かったころ」たとえば、もし、何らかの原因で脳脊髄液が漏れ、脳脊髄液減少症が原因で、身体症状や精神症状が出て、それによって、外出困難になり、結果的に不登校や仕事が続かない、社会適応ができない、働けないということが起こっていたとしても、
当時の医師が、誰も、それらの「不登校&引きこもり」の原因が、脳脊髄液減少症にある。などと、気づくことができなかったからです。
今でさえ、整形外科医はもちろん、脳外科医、神経内科医、小児科医、内科医、精神科医に、脳脊髄液減少症で人がどんな精神症状や身体症状が出て外出困難になるかを、知る人は多くはありません。
ましてや、今、中高年や、50代~60代の人が子供のころや、若者の時代だって、今と同じように、スポーツでの怪我や交通事故で脳脊髄液減少症を発症している人がたくさんいたはずなのに、当時は「脳脊髄液減少症」という概念自体がなかったから、診断治療などされていません。そのまま自宅で安静にしていて、自然治癒して、髄液漏れが止まり、その後、学校や職場適応できた人もいたでしょうが、延々と、髄液漏れが止まらな変えれば、延々と外出困難なわけですから、「引きこもらざるをえない」状態が続くわけです。
調子がいい時は、外出したり、働こうと本人もするのですが、髄液が漏れた体ではそれは長く続くはずもなく、はたからみたら、「また仕事が続かなかった。」と思われるのです。
髄液が漏れ続ける体では、気圧が低いと体調が悪くなり、気圧が高いと比較的症状が楽になったり、体が楽になるので気持ちも前向きになったりして本人も回復に期待を持つのですが、残念ながら髄液が漏れた体では、またすぐ動けなくなったり、うつになったりと、精神的身体的症状がいろいろと出て、「ひきこもらざるをえない」状況になるのです。
記事の中には、以下の一文もありました。
一人暮らしと思っていた80代の女性が病に倒れた。支援に入るとゴミ屋敷の奥に60代の息子が暮らしていた。長年のひきこもりで足腰がたたず、介護が必要な状態だった。
大阪府豊中市社会福祉協議会の福祉推進室長が実際に一昨年直面した事例だそうです。
これを読んで私は、60歳の息子さんが、20歳の時、もし、そのころから引きこもりがはじまったとしたら、今から40年前、当時は医師も「脳脊髄液減少症と不登校やひきこもり」との関係性に誰も気づいていない時代ですから、相当数の髄液漏れの人たちがいても放置されていたわけです。
髄液漏れて、精神的身体的にさまざまな症状を抱えて生活困難になった人たちが、自分から外に出て学んだり、仕事をしたりできなくなることは、当時は誰にも知られていなかったのですから、結果的に「家にいるしか」なかったと私は想像します。
当時、「髄液漏れの症状」を抱えていた人たちは、何年かの自宅引きこもりでの安静で、髄液漏れが自然治癒して社会復帰できる人と、症状がきついうえに誰にも身体的精神的辛さを理解されず、自ら亡くなってしまった人や、
あるいは、死なないまでも、親に頼り家にいるしかできなかった人たちがいたと、私は自分の経験と重ねて思います。
ですから、「長年のひきこもりで足腰が立たず」と決めつけず、「長年の引きこもりをせざるを得なかった何か元の疾患や脳脊髄液減少症」が隠れていないのか?よく調べてほしいと思います。
私は、スポーツ事故や交通事故で「脳脊髄液減少症」が起こることが誰にも知られていなかった時代の「脳脊髄液減少症患者が今も見逃され続けていて、その人たちが高齢化している。」可能性を感じます。
しかし、そうしたことを考える福祉関係者、福祉の専門家は現段階ではほとんどいないでしょう。
いまだ、交通事故やスポーツ事故後、一番診る可能性のある、整形外科医でさえ、脳脊髄液減少症について誤解や偏見、無知が存在するのですから。
社会福祉の分野までは、まだまだ脳脊髄液減少症についての知識は広がっていないのが現状たと感じます。
せめて、ひきこもりの家族会の人たちには、脳脊髄液減少症が原因でも結果的に「ひきこもり・不登校」につながるという事実を知ってもらいたのですが、高齢化したひきこもりの子のそのまた高齢者の親では、おそらくこうした私の発信自体にも気づくことはないと思います。
せめて、KHJ全国ひきこもり家族会連合会には、現段階でわかってきている「脳脊髄液減少症が原因で不登校になり、ブラッドパッチ治療で髄液漏れを止めることで、学校へ行けるようになった子たちが大勢いる。」という事実を知ってもらいたいと思います。
そういう子がいるということは、その先の「ひきこもりの子」の中にも脳脊髄液減少症が原因でそうなっている可能性もあり、もし、脳脊髄液減少症が原因での身体的、精神的不調によって、「ひきこもり」になっているのなら、治療で治る可能性についても知っていただきたいと思うのです。
脳脊髄液減少症とひきこもりの中高年について、わかってくるのは、まだ先のことでしょう。
中高年のひきこもり自らが、自分は「脳脊髄液減少症」が原因ではないか?と気づいて自ら検査を受けるとか、
福祉関係者が、「脳脊髄液減少症ではないか?」と気づいて支援を始めるとか、
高齢の親が、「うちの息子の長年のひきこもりは脳脊髄液減少症が原因ではないか?」と気づいて、自ら、脳脊髄液減少症の専門医を見つけ出し、そこに連れていき、診断治療を受けるとか、
これらすべては、かなりハードルが高く、実現困難だと感じるからです。
せめて、私のこの考えが、単なる想像ではないことに気づいてくれる、報道関係者が全国の、元ひきこもりで実は脳脊髄液減少症が原因でそうなっていたという中高年を取材し、そのことを記事にして、それをきっかけに全国から多くの似たような声が集まり、本格的な調査につながってはじめて、
中高年のひきこもりと脳脊髄液減少症の関係性が浮かびあがってくるような気がします。
まだまだ、先の話でしょう。
医師でさえ、脳脊髄液減少症の存在すら知らない人たちがまだまだ全国にたくさんいるのですから。
今年(2017年)10月11日に書きかけた記事があります。そのタイトルは、
「生き残る手段としての“ひきこもり”」です。
書きかけて、書ききれなかったのですが、私は自分の脳脊髄液減少症でのそれはそれは言葉で表現できない多彩な、身体症状、精神症状を経験してみて、私自身、脳脊髄液が漏れたまま、生き残る手段として、家にひきこもらざるを得なかった時代を振り返り、
本当に、外見ではただの「社会不適応、ひきこもり」にしか見えなくても、本人にとっては、「髄液漏れなどの」誰にも支援されない治療もされない、何か苦痛があり、その苦痛を抱えて、生き残る手段としての、「ひきこもり」が存在すると、推察しています。
しかし、脳脊髄液減少症については、今までにも増して、こうした私のような、医師でもなんでもないタダの脳脊髄液減少症患者、当事者の気づきや考え、思いは、ますます社会に伝わりにくくなりつつあると感じます。
Googleの医療や健康に関連する検索結果の改善について
2017年12月6日
Yahoo!ニュース
Google検索から不正確な医療情報が消える 「前代未聞の規模」12/7(木) 12:00配信
東洋経済オンライン
WELQ問題があってから、しかたのない流れだと思いますが、もう、患者の声は社会や医師には伝わらないのかもと思うと、どうやったら脳脊髄液減少症について、当事者の声が社会に伝わるのだろうかと考えています。
リンク:
サイト「こどもの脳脊髄液減少症」で紹介されていた、2017年11月25日(土)静岡県沼津市において行われたの「セミナー 小児の脳脊髄液減少症」のPDF
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