2020/07/04
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天気痛・気象病と脳脊髄液減少症との関係
先日の「ゲンキの時間・天気痛」を見た感想です。
天気が悪くなるともともと頭痛持ちだった人が頭痛がひどくなる。あるいは全身が痛くなる。だるくなって動けなくなるなどの現象は脳脊髄液減少症の人間にも起こりえます。
そのことに全く触れられていなかったことは残念だし、非常に不安を感じました。
なぜなら、“原因不明の症状”を抱え、かつ、症状が天候に左右されると「気づいた」人は、自分の症状は自分の内耳が気圧に敏感なために起こっている症状で、単なる「気象病」あるいは「天気痛」なんだと思い込み、気象病・あるいは天気痛を診る医師を受診し、その結果「天気痛」だと診断されかねないと感じたからです。
天気痛・気象病と脳脊髄液減少症の深い関係性に気づいているのは、脳脊髄液減少症の患者の話を数多く聞いている脳脊髄液減少症の専門医と言われる医師たちか、天気痛・気象病の原因が脳脊髄液減少症が原因だったと検査で判明し、脳脊髄液減少症の治療で、天候に左右されなくなった経験をした、脳脊髄液減少症の患者だけかもしれません。
つまり、痛みの専門医であっても、脳脊髄液減少症の患者を数多く診たり、検査してその脳画像を診たり、患者の話を聞いていない、脳脊髄液減少症にあまり詳しくない医師であった場合、ましてや、脳脊髄液減少症と気圧と症状悪化の関係性に考えが至らず、脳脊髄液減少症を見逃す危険があると感じました。
脳脊髄液減少症でも自分で体調を把握することは意味がある
番組では、約10年前から全身の痛みに悩んで3年前から通院している女性が出ていました。
その症状は、「痛みと立ち上がれないくらいの倦怠感で病院には行ったが、どこへ行っても原因不明。ずっと寝込んでいる時というのは、このまま死んでいくのかな。死んでしまったほうがマシ」と思うほどだったそうです。
しかし、3年前、天気痛の専門医に出会い、「やっと理解してくれる先生に出会えた。自分の思っていたことがここでひとつの線に結びついた。第一歩」だと感じたそうです。
番組に出ていた天気痛の専門医に出会ったことで、理学療法や薬の治療で寝込む日がなくなったそうです。
寝込むことがなくなったことでないより一番うれしいのは、スケジュールを組めるようになったことだそうです。
「この数年間、人と全く約束ができなかったのが、約束をしても、今日体調が悪くて行けない、と言って断るのがつらい、いつもドタキャンしたって言われるのが本当につらかった。」そうです。
このことは、前記事にも書きましたが、その現象は脳脊髄液減少症でも起きます。
脳脊髄液減少症は症状に波があり、起きている時間や、気圧によって、脳の下がり具合が変わるためなのか、わかりませんが、比較的普通に動ける時と、寝込む時の落差が激しなります。そのため、当日になってみないと体調がわからず私も予定が入っていても、その日が雨が近づいていたり、ましてや台風接近中だったりすると、起き上がれなくなり、何度もドタキャンを繰り返し、そのせいで人に誘されなくなった経験もあります。
テレビに出ていた人は、脳脊髄液減少症ではないかもしれませんが、原因不明の全身の痛みと動けないくらいの倦怠感が出ていたのですから、もし、線維筋痛症の専門医を受診していたら、線維筋痛症と診断されていたかもしれませんし、慢性疲労症候群の専門医を受診していたら、慢性疲労症候群と診断されてしまったかもしれません。
脳脊髄液減少症に詳しい医師を受診しない限り、脳脊髄液減少症と診断されることもないでしょう。
つまり、似たような症状の傾向がある患者自身が、どの専門医を受診するかで病名が変わってしまう恐れも感じます。
しかし、おそらく、原因不明の症状を抱えていても、その症状の傾向に気づいて、天気痛の専門医を受診する患者さんはあまりいないのではないか?と私は想像します。
なぜなら、あきらかに台風の当日とか、雨の日とかに、決まって全身が痛むというのなら本人も気づきますが、私のように、当日天気が晴れでも、実はその日は数日後に台風が接近している最中とか、これから天気が下り坂になる時に症状が出る人(喘息の人もそうらしいです。おそらく気圧の変化に自律神経が反応している?)の場合は、
雨の当日ではなく、その数日前の晴れている日の症状がでるため、天候と症状との因果関係にはほとんど気づけないと思います。よほど、お天気と症状の記録を日記につけていた人でないと気づけないと思います。
そのため、脳脊髄液減少症を排除しないまま、天気痛だと思い込むことは非常に危険だと感じました。
脳脊髄液減少症の対処法での日記と理学療法
天気痛の理学療法は何をするのか知りませんし、番組でも詳しく紹介はされませんでした。
首がこっているとか、耳の周りが固い人にはストレッチとは言っていました。
番組に出ていた天気痛と診断された患者さんは、日記をつけることで、天気と自分の症状を把握することと、薬と理学療法で対処し、今では寝込むことはなくなった。ということでしたが、それはまるで、私が脳脊髄液減少症を見逃されていたことと同じでした。
私も、当時、日記をつけ、整形外科で理学療法を受けたり、薬を飲んだりして、なんとか動ける状態でした。
なるべく、具合が悪くなりそうな日は、重要な予定をスケジュールから外すなどしていました。
しかし、脳脊髄液減少症だった私は、やがて症状が悪化し、起き上がれなくなり、思うように家から出られなくなるのです。
このことから考えられることは、たとえ、一時的に理学療法や薬と日記で寝込むことがなくなったとしても、脳脊髄液減少症が私のように隠され、元凶を治療しない限り、脳脊髄液減少症で私のように一時的に、寝たきり同然の状態や手足に力が入りにくい、字が書きにくい、座っていられない、などの深刻な症状につながりかねない、悪化の危険があるということだと思います。
脳脊髄液減少症は、自分であちこち病院に行けるぐらい動けてそれなのに「原因不明」と言われるぐらの軽症のうちに、気づくと治りも早いし完治もできるのではないか?と自分の経験から考えています。