2020/07/04

1月下旬から、洗って干して使いまわしてきた不織布マスク。今まで一枚も捨てていません。
どんなにブラジャー用の洗濯ネットに入れて、「おしゃれ着洗いコース」でなるべく痛まないように洗っても、洗って使えば使うほどヨレヨレになってくるのは当たり前の話です。
病院などの外出時や、人と向き合って話す時などは、あまりヨレヨレの不織布マスクだと恥ずかしいので、そういう時には、新しい不織布マスクをおろしてきて、今、手元にたまった、何度も洗濯して2回以上使いまわした、使用済み不織布マスクが32枚たまりました。
マスクをした時の毛羽立ちがいかにも「再利用」とわかってしまい恥ずかしいのとで、本日、すべてのマスクの外側になる部分に、洗濯ノリスプレーをして、当て布をして、アイロンの弱で、押して、マスクのプリーツを回復させ、マスクの外側の毛羽立ちも抑えてみました。
が、中には、不織布が洗濯するたびに薄くなっているものもあり、これではクシャミの唾など「飛沫」でさえ通しかねない心もとさを感じてさすがに捨ててしまおうかと思いました。
でも、ちょっと待てよ。と、捨てるのは簡単だけど、さらに再利用法はないのか?と考えた結果、薄くなった2枚の不織布マスクを、縫い合わせて1枚にしてみました。
着けてみましたが、薄くなったマスクが2枚重なると、マスクに厚みが出てなかなかいい感じでした。
そのやり方をメモしておきます。
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2枚の不織布マスクを合体させて1枚にする方法
① ヨレヨレになって生地が薄くなった不織布マスクを2枚用意する。(なるべく同じメーカーの同じヒダのマスク)
② マスクの表裏を確認する。
③ 一枚のマスクから、鼻の部分のワイヤーを取り出す。その際、マスクの裏側になる部分から、ワイヤーが入っている部分をハサミでちょこっと穴をあけて、その穴をワイヤーで押し開けるようにして、ワイヤーを出す。こうすると「穴」が目立たなくなる。
④ ワイヤーを取り出したマスクの耳のひも2本を、マスクから切り離す。
⑤ 2枚のマスクを重ね合わせる。その際、上下と表と裏をそろえて重ね合わせる。マスクのひもと鼻ワイヤーを抜いていない方が外側になるように2枚を重ねる。(ヒダの向きはメーカーによってちかったり、ひものついている側もメーカーによって表についていたり裏についていたりと違うので、注意!)
なるべく同じメーカーの同じヒダの向きのマスクの方が、きれいに2枚が重なりやすい。
⑥ マスクの四隅を、マスクと同じ色の糸(白)を通した針で、2針ほど2ミリほどの縫い目で縫って押さえる。その際、針は2枚のマスクを重ねた裏側から刺して、玉止めが裏側にくるようにする。(表には、2針ほどの小さな糸目が出るだけで目立たない。)
これだけ。
作ってみた感想
顔につけてみると、薄かったマスクが2枚重なることでマスクの厚みが倍になることで、フィルター効果が倍増していい感じです。
そもそも、ガーゼマスクの繊維の目が大きくて、ウイルスが筒抜けだけど、マスクは何重にもガーゼが重なっていることでフィルター効果があると専門家が言っていたけれど、それなら、不織布マスクだって、もともと繊維の目がガーゼマスクよりはるかに小さいのだから、洗濯によって繊維の目が開いたとしても、ガーゼマスクよりマシなんじゃないの?って思いました。
しかも不織布マスクが薄くなったら、2重、3重に重ねて使えば、最低でも、ガーゼマスクと同等のフィルター効果ぐらいあるんじゃないの?って思いました。
もともと、「使い捨て」に作られた不織布マスク。使い方の常識がもともと「使い捨て」だから、それに背いた使い方をされると思うメーカー側の気持ちも不安もわかるし、専門家の理想的な使用方法の意見もわかる。
でも、それは、「十分に使い捨てマスクが売っていて、いつでもどこでも買える状態」での「使い方にすぎない。」と私は思うのです。
今、状況が変わって、使い捨てマスクが手に入らないのに、もとの理想的な使い方」ばかりを推奨する業界団体やら専門家に対して、私は怒りさえ感じます。
毎日毎日マスクを使い捨てにしたくても、使い捨てマスクがないから、そういう使い方ができないのに、
「使い捨ての使い方が理想で、使いまわしは危険」という専門家やマスク業界。
「やむを得ず使い捨てにできずに、洗って再利用している人たち」を私も含めて、まるでものすごく悪いことをしているかのような、犯罪でも推奨しているかのような、デマを流しているかのような、そんな扱いをするはやめていただきたいものです。
何度も書きますが、震災時の避難所で、食器がなくて、たまたまあった牛乳パックを切って器がわりにしたり、スプーン替わりにして使っている人に対して、牛乳パックメーカーや、牛乳メーカーが、「そういう使い方は想定して作っていないので、そういう使い方をするのはおやめください。」と震災時に言いますか?
言わないでしょう?
緊急時とか、非常時って、専門家やメーカーの模範的な指導なんて、何の役にも立たないどころか、精神的に被災者を追い詰めると私は思うのです。
「不織布マスクを洗って使うな!」という指導は、それと同じで、マスクがなくて困っている人、精神的に不安な人を、さらに精神的に不安にし追い詰めるということに、なぜ、専門家や業界は気づかないのか?と私は思います。
「不織布マスクはね、本来使い捨てなんですけど、洗って使っても形があるうちは使って大丈夫ですよ。だけど、ウイルスをシャットアウトする効果はないからそれをわかっていてね。たとえ新品の時には、ウイルスを遮断する効果があった不織布マスクでも、洗うと繊維の目が開くから、その効果はなくなるからね、それをわかって再利用してね。洗って再利用時の不織布マスクは、あくまでもハンカチレベルとか、周りに安心感を与えるためとか、自分が安心するためとか、精神的な支えのつもりで使ってね。それから、この事態が収まったら、ぜひ、使い捨てマスクは一回で捨てて、新しいマスクをどんどん買ってくださいね。洗えるからってなかなか捨ててくれないと、マスクが売れなくなると困る業界の人たちもいるんですから。(笑)」ぐらい、優しい言葉を私たちにかけて、和ませてくれるメーカーとか業界団体とか専門家はいないのか!と思いますよ。
思いがけない“副産物”の利用法
副産物として、マスク1枚につき、鼻部分に入っていたプラスチックのワイヤーみたいなの1本と、耳ゴムが2本取れました。
これも、捨てずにとっておきます。手作りマスクに使えそうだから。
耳ゴムは、2本取れても、1本の長さが短いので2本を結んでつないでとっておくことにしました。
普通の市販の帽子用の丸ゴムよりは、耐久性は弱いけれど、今、細いゴムも売っていなくなったので、とっておくことにします。
不織布に対する敬意の気持ちが沸いた
狩りをして獲物をとったら、肉だけでなく、骨も、皮も、すべて捨てるとこなく無駄なくきれいに利用することが、その命に対しての敬意だとしたら、不織布マスクも同じではないか?と私は今思っています。
不織布を無駄なく最後まで、きれいに使い尽くすという、敬意のような気持ちで今回、さらに再利用を試みました。
そこには、「マスクはウイルスが筒抜けで効果がない。」とか「使い捨てマスクは洗うと繊維の目が開いて粉塵も通ってしまうから、洗えると思われては危険だし困る」とか、そんな専門家や医師やメーカーの「模範的な意見」とは違った私の気持ちがあります。
前日のテレビでもガーゼマスクと不織布マスクの繊維の隙間の大きさが、ガーゼマスクの方がはるかに大きいということを、説明してくれていたけれど、(過去記事:「マスクの選び方と正しいつけ方」)そもそも布マスクは不織布マスクよりはるかに繊維の目が大きくて、ウイルスなんて筒抜けなはず。
なのに、「布」がそもそも洋服などで日常的に人々に洗って使われているからか「布マスク」は「洗える」というだけで「洗って使う」ことが許され、
「不織布」がもともと「使い捨て」という使い方が一般的で模範的とされていたからって「洗うことが危険視」されるということに、私は今も納得できていません。
不織布は、こんなに頑張ってくれているのに。
不織布って、意外に丈夫なことに気づいたし、もしかして、使い捨てでなくてもつかえるんじゃないの?と思いました。
そういえば、クリスマスシーズンとか、ハロウィンのシーズンには、使い捨てと思しき安い衣装もいろいろ100円ショップに出ていたけれど、布やフェルトだけでなく、不織布のものもあったような・・・。
何より、私が不織布が好きなのは、その「形状記憶力」です。綿の布みたいに、クシャクシャになりにくいのが、日常使いにはとてもメンテが楽だから。
台所の三角コーナーの網とかも、不織布が使われているのは水に強いからでは?だとしたら、洗える不織布のマスクだって作れるのでは?と思いました。
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